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利島探訪譚(前編)

12月下旬、縁あって利島に上陸してきました。実は伊豆諸島の島に上陸するのは今回が初めてで、初めての伊豆諸島の島が利島になってしまったのはなかなかハードルが高い気もしましたが、想像を覆すほど利島を堪能できました!
今回は利島探訪譚を書いていきます。


乗船券予約

12月に入って1ヶ月の撮影プランを練っていた頃、東海汽船のXアカウントで驚きの宣伝が…

「なんだ4000円ね… ん? “往復で” 4000円!?
ミステリーきっぷ」という驚き価格の日帰り乗船券が発売されるというのだ。しかも行き先は出港当日発表!それも本券購入者一人ひとりでランダムだと言うのだからワクワク感を刺激される。これは是非とも参加したいと思い、学校や就活の予定を確認して下旬頃に参加しようと決定した。
そして出発日を決めて予約をしないでいた頃、また更なる告知が…

最近までのさるびあ丸連続の不調によって東海汽船企画部署もついに頭がおかしくなってしまったか…と思わずにはいられなかった。この「ミステリーきっぷ・快」なる券種を持ってすればコンセント、ロッカー、マットレス完備の1等に往復6000円で乗れてしまうのだから。それを見て、気がついた時にはもう何も考えずに東海汽船の予約受付に電話をかけていた。

「ミステリーきっぷ・快で予約をお願いしたいのですけれども…大人1名です…25日発の便でお願いします…はい。よろしくお願いします…」

出発当日

12月25日、遂にやってきたこの日が。世の子供達はプレゼントを、世の若い男女達は約束した待ち合わせを、世のおもちゃ屋は年2度来る大繁盛のうちの1つを楽しみにしていたのであろうが、ぼくは違う。これから島流しなのだ。6000円を叩いて自分で望んだこの島流しを、日々待ち望んでいたのだ。いざ竹芝へ!

浜松町駅そばにある遊歩道から望む東京タワー。
クリスマス仕様である。

乗船券購入

無事に竹芝桟橋に到着。予約した乗船券を購入。

ぼく「ミステリーきっぷ・快で予約しました、××××(予約番号)です。(さて、どこの島になるのかな。やっぱり最初は新島が良いなぁ。上陸時間が30分しかない神津島も面白そうだなぁ。)」

受付おねいさん「はい、行き先は利島になりますね。出港は22:00で、乗船開始は30分前からになります。」

ぼく「はい。ありがとうございます。」

クリスマスの夜に集まった猛者たちをこれから各島へ流していく「さるびあ丸」
写真では伝わりにくいがそれなりの数の猛者達が集っていた。

乗船開始

行き先はまさかの利島。行き先は大島〜神津島の中から限られているのでノーマークとまでは言わないが、意外な行き先となってしまった。
ぼくはその時、利島について「何もない」、「椿が名産」、「ボーリング場はある」くらいしか知らなかったのだ。何をして過ごせば良いのだ…島まで行ってボーリングをして過ごすのか…

東海汽船閻魔様に利島行きを告げられた乗船券

何はともあれ乗船時間となり、さるびあ丸へ大勢の流刑人がゾロゾロと乗り込んでいきます。
本日私が頂くのは、1等船室です。窓際のスペースでした。やったね。
船室内は1つのスペースを残して全て埋まっていました。
今更ですがなぜこの日に予約をしたのかというと…
「クリスマス当日の夜だし、何より月曜日なので空いてるでしょ。」
という安直な考えからこの日に設定した訳ですが、予想を反して船内はミステリーきっぷを利用したものと思われる乗船客で溢れていました。みんな考えてる事は同じなんだろうなぁ…

実際に割り当てられたスペース

出港

2200、さるびあ丸は定刻通りに竹芝を出港。外の景色をしばらく眺めていた時、ふとある事を思い出した。

「夕飯まだ食べてないじゃん!!」

混み合う前に間に合わなければと思い、レストランに急いだ。幸いにも2,3組並んでいただけで比較的すぐに入ることが出来た。
注文したのは念願のジャンボエビフライカレー!桁違いの大きさのエビフライが乗った、東海汽船クラスタの間では大人気のカレーライス。序盤は美味しく食べられたのであるが、後半は油とカレールーで胃が重くなってきてしまった。X(旧Twitter)のFFの方々はこれを朝イチで食べていたのを思い出して「一体どんな胃袋をしているのだろうか…」と改めて思った次第であります。

念願のジャンボエビフライカレー!
レインボーブリッジ。橋はくぐるもんだ!

東京湾へ

ジャンボエビフライカレーを食べ終わった頃にはさるびあ丸は東京湾へ出ていた。
翌日0600の大島への寄港の時には起きていたいので後続の橘丸を見送りながら2300までデッキで海風を浴びた後すぐにシャワーを浴びて寝ることにした。

レストランから望む、東京国際クルーズターミナルと船の科学館。
船の科学館本館は2024年2月から解体工事に入ってしまうので海からの姿を見られる時間は限られている。
さるびあ丸を追い越す、橘丸。
あちらにも八丈航路への流刑人が多く乗っているのであろう。


前編はここで一旦幕引きと致します。
上陸編は近いうちに公開したいと思いますので是非お楽しみに。

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