【#2】ADVプレイ日記 2日目 「7 Days to End with You」
はじめまして、桜雨(さくらあめ)です。
今回プレイするのは「7 Days to End with You」。
ビジュアルノベル形式のインディーゲームで、界隈ではかなり知名度のある作品だ。いつかプレイしたいなあと思いつつそのまま放置していたのだが、知人に改めて本作を薦められ、今回プレイに至った。
世界観、ゲームシステム、ドットイラスト、どれをとっても好みしかない。非常に楽しみだ。
尚、ネタバレ要素が多分に含まれるので、未プレイの方はブラウザバックを強く推奨する。プレイ後にまた改めて訪れてほしい。
作品概要
タイトル:7 Days to End with You
開発元:Lizardry
発売日:2023年1月26日
バージョン:Steam版
ヒロインについて
プロフィール
名前:赤い髪の人(本名不明)
誕生日:???
属性:赤髪ロング、大人っぽい、主人公との関係性不明
魅力
情報がない。とにかくない。
まあ当たり前といえば当たり前だ。
なぜなら本作の主人公は記憶喪失であり、主人公にとっての彼女は未知の言語を話す、宇宙人も同然の存在だから。
ただこれだけは言える。クソかわいい。
見た目だけの情報で申し訳ないとは思うが、見た目以外の情報が皆無だから許してほしい。
自他共に認める黒髪ロング好きである私だが、実は黒髪に限らずロングは大好きだ。なんなら赤髪ロングは黒髪ロングの次に好きまである。牧瀬紅莉栖万歳。
それはそれとして、公式も「赤い髪の人」と呼んでるのはちょっと面白い。物語を進めていけば、いずれは彼女の本名に突き当たることがあるんだろうか…?
実機プレイ※括弧内はプレイ日
1周目(12/30)
なるほどね。うんうん、そういう感じね。
想像の10倍ぐらいは難しいんだけど?
基本的な流れとしては、彼女の家?を探索していって、これは何?これは何?と彼女への質問を繰り返し、その返答を基に彼女の話す言葉の意味を読み取っていくという感じだが、思った以上に確かな情報が少ない。最初はかなり当てずっぽうでいかなければいけなさそうだ。
現時点で難しいと感じる要因は二点。一つは、単純に彼女の家においてあるものがなんなのか分からないことが多い点。なんか動物の骨?らしきものもあるし…魔女だったりしないよね…?もう一つは、どうやら言語のベースが海外圏にありそうな点。SVの順序とか、恐らく英語に翻訳していくつもりで考えた方が正しい答えを導き出せそうだ。
2周目(12/31)
改めて部屋を探索してみたのだが、1周目であらかた調べつくしていたため、今回は就寝後に出てくる回想シーンからヒントを得ることに専念した。もう少し情報を集めたいが、新たなイベントが発生でもしない限り、割と詰んでいる気がする…
あとちょっと面白かったのが、立ち絵の触る場所に応じて反応が変わる点。シャニPの悪い癖で、とりあえず立ち絵を見たらおっぱいを触ってしまう。本当にすまないと思っているが、記憶を失ってもπタッチだけは忘れられないんだ。…真面目な話に戻ると、首より下のどの部分を触っても同じ単語で返されたため、どうやら訳として「胸」は不適切らしい。「身体」とかかな。
3周目(1/1)
新聞を読んだ。見出しを見るとそこには「終戦」の文字が。
回想内で戦争のワンシーンが流れたから、恐らく私は元兵士で、戦争から運良く帰ってこられたのだろう。では記憶喪失なのは、PTSD等の精神的ショックに起因するものなのだろうか?…とまあ現代の世界観に照らし合わせると普通はこんな推測になるのだが、ファンタジーのある世界だと仮定したとき、こんな可能性も考えられないだろうか。
「主人公は魔女である彼女に作られたクローンであり、主人公のオリジナルは戦時中に命を落としている」
「オリジナルの記憶だけはデータとして保持されており、その記憶が移植されたのが、現在私が操作している主人公である」
…まあ当たらずも遠からずだったら、流石!伊達にエロゲやってねえな!!と盛大に褒めてほしい。違ったら恥ずかしい。
…みたいなことを考えていたら、二人の関係性について示唆するイベントが発生。どうやらこの二人は普通にカップルらしい。まだ完全に彼女のことを信用しきれていないが、一旦彼女は恋人であるという前提で進めてみるか。
4周目(1/2)
彼女の実験室の隠し部屋を見た。
予期せぬ恐怖というのは、何よりも恐ろしい。BGMが止まると同時に、私の思考も停止する。
予想外の出来事に戸惑うと同時に、やはりか、という納得感もあった。一室に骨が置いてあったり、表紙に死神が描かれた書籍を持っていたりと、どう考えても普通ではない一面が垣間見えていたからだ。
ひとしきり怖がった後、ふと冷静になって思った。
…処理(隠語)部屋のパスワードに恋人の名前を使わないでくれない??
つかマジで怖え!!夜にプレイしたから普通にビビる。私はホラーの類がかなり苦手で、実況で見る分にはまあ良いんだけど、一人で黙々とやるのは本当に無理なんだ。てなわけで明日の朝やります。
???「ことねぇ…子守歌歌ってえ…。」
5周目(1/3)
隠し部屋の存在を踏まえて、今までの前提が大きく覆ったので、今一度単語リストを作り直してみた。
…全然ちゃうやん。
とりあえず彼女が殺人を犯しているのはほぼ間違いないだろう。隠し部屋のイベントで世界観が大きく変わるのは面白い。
…ちょっと待てよ?何でメモ帳に私の前回周のメモが残っているんだ?
まさかとは思うが、主人公、ループしているんじゃないか…?
まあそれを言ったら単語リストの存在も意味が分からなくなるのでツッコむのもアレか。仮にループしてても、その理由が皆目見当つかないし…
そんなこんなで少々wikiを頼りながら、概ね単語リストを埋めることが出来た。いざ、1日目スタート!!(まだ1日目だったんかい)
探索は全て完了したので、ひたすら時が過ぎるのを待ち、新たなイベントを全裸待機。
そして時間が経過して5日目。突然の来訪者が。
(追記:実は来訪者のイベント、5周目にして初見でした。多分5日目になると真新しい情報もなくて、爆速でスヤァしてたんだと思います。オイ。)
会話に聞き耳を立てるが、単語リストを埋めたはずなのに、会話の内容がほとんど理解出来ない。生命?戦争…??
そんなこんなで選択肢が。とりあえずは彼女の言うことに従って隠れるとしよう…
直後に血飛沫の音が響く。まさか、あの来訪者が彼女を殺したのか…!?
…彼女は無事だった。安堵すると同時に、一つの結論に行き着く。
彼女「が」殺したのだと。
少しの謎を残しつつ、ついに最後の日を迎える。
エンディングの解釈について
入力する単語によって条件分岐があったので、一部wikiの力も借りつつ、全てのエンディングを私なりに解釈してみた。
※√名は筆者が勝手に名付けたもの(思想強め)
※「」内は主人公の台詞
※マイナーチェンジの√は一部省略
共通パート(「死」回答直後)
…言葉を話せるようになったんだね。
…嬉しいなあ。
君は、私の全てを分かってくれた。
自分の死も理解した。
でも…
また寂しくなるね。
もう一度、会いたいな。
もう一度…
普通の君に会いたい。
温もりを感じられる君に会いたい。
何もかも忘れてしまう君じゃなくて…
君に、会いたいな…
だから…
私は、これからも錬金術をやめない。
完璧じゃなくても。
言葉や思い出を忘れてしまっても。
でも、
やっぱり君に会いたいなあ…
わがまま言い過ぎかな?
だけど、願いを叶えるために、私は錬金術を使うよ。
ごめんね…
これが私の全て…
理解してくれるかな…?
「理解する」
…君は私のことをどう思ってるんだろう?
仮初めの愛
【パターン1】
「愛」
愛か…
そうだね。
これが愛…
だから、
寂しい。
もう一度、会おうね。
錬金術で…
だから…
おやすみ。
【パターン2】
「ありがとう」
ありがとう…?
…
君も、一緒に悩んでくれてありがとう。
ありがとう…
…寂しいなあ。
もう一度、会おうね。
錬金術で…
だから…
おやすみ。
咎人達の深愛
「罪」
…うん。
私の罪…
君は何を望むの?
「全てを受け入れる」
…
…分かった。
ずっと一緒に…
君は私と一緒にいたいって、思ってくれるんだね。
私も一緒にいたいよ…
ああ、幸せだなあ…
私は、何回でも錬金術を使うよ。
だから、
ずっと一緒にいようね。
…
おはよう。
私は何度でも君に会いに行くよ。
今回で、621回目かな…
…
何度でも、一緒にいようね。
もう一度二人で
「罪」
…うん。
私の罪…
君は何を望むの?
「全てを終わらせる」
私は、裁かれることを待ちわびていたの。
君に裁かれたいなって。
強く…望んでいた。
私は死にたかった。
君が私を殺してくれるんだね。
ありがとう。
…ありがとう。
一緒に…
君と一緒に、眠りたいな…
ずっと…
ずっと……
何か言葉を掛けてくれないかな…?
【パターン1】
「テオ」
…うん
私の名前はテオだよ…
うん…
沢山話したい…
時間はいっぱいあるよ…
ボイル、愛してる…
【パターン2】
「思い出したんだ」
…うん。
私と君の思い出。
暖かい…思い出。
…
…そうだね。
もう一度、一緒に育もう。
…愛を。
総括
ざっくり評価
シナリオ…単語さえ読み解けば、内容は比較的平易。単純ながらも考えさせる余地があり、かなり良いバランスだと感じた。
デザイン…ドットならではの無機質な印象が作品の世界観とマッチしている。彼女のキャラデザもグッド。
BGM…どれをとっても素晴らしい。特に、最後の日のBGMは私の葬式で流してほしいレベルで好き。加えて、隠し部屋でBGMが止まる演出がゾッとするほど素晴らしかった。
総括
良い意味でも悪い意味でも、非常に心に残る作品だった。描写から推測するに、恐らく全√共通して心中してしまっているが、いずれもテオとボイルにとっては幸せな結末、いわゆるメリーバッドエンドのため、私個人としては多少救われた気持ちになっている。まあ、当然読後感の良い作品ではないため、一抹の悲壮感が心に残っているが、それも含めてこの作品の魅力だと思う。
この作品の特徴と言えばやはり、未知の単語を紐解いていくという斬新な謎解き要素だろう。私自身、謎解きは大の苦手で、そもそも考察系のアニメなどを観る際は自ら率先して分析を行うことはしない性質なのだが、そのタイプの人間もある程度は楽しめるように出来ていると感じる。が、単語をきちんと理解しようとすればすれほど難易度は跳ね上がっていく。自力で単語リストを埋められた人がどれほどいるのか、疑問に思うレベルだ。
しかし、私のようにそもそも謎解き要素への興味は薄く、シナリオの考察に注力したいという人は、ある程度割り切ってwikiを活用し、単語リストを埋めていくのもアリだと思っている。その点は、三者三様の楽しみ方が出来るゲームだと言えるだろう。
また、肝心のシナリオについてだが、「プレイヤーのご想像に任せます」系のストーリーにしてはかなり綺麗に纏まっていると思う。まだ私も考察し切れてはいないが、新聞の内容や突発イベントでの会話を基に、ゲーム世界で起きた出来事をイメージすることが出来るだろう。
…一旦筆を置いて、「7 Days to End with You」の余韻に浸りたいと思う。気付いたことがあれば、また記事を書くかもしれない。ではまた。