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医学生のうちにすべきこと、するべきだったこと

こんにちわ。ずぴ丸です。今回は医学生のうちにやっておいてほしいことと、個人的にやっておくべきだったなと思ったことをご紹介します。
今日は比較的カジュアルな内容も入ってます。ぜひ参考にしてみてください。

私は地方の国公立大学出身です。田舎の大学でした。大学になって初めてその地方に行きました。
私自身は典型的な医学生でした。普通に部活に所属して、進級して卒業しました。それはそれで良かったのですが、医師になってから色々な医師の学生時代の話を聞く機会があって、今学生をもう一度するならばこんなことやっておくといいかもよというのを書いてみました。では初めていきましょう。

医学生のうちにやってほしいことは、簡単にいうと「今しかできないことをやってみてください。」おそらく大学生のうちが1番人生でいうとパワーがある時期です。医学生だと浪人して入ったり、そもそも学生期間が他の学部より長いので卒業するともう20代後半に差し掛かる人が大半だと思います。女性だと卒業して研修医が終わる頃に結婚する人が多くて、そこからは子供など家庭に時間が割かれてしまいます。研修医も何かと仕事で忙しいことが多いので意外と自由な時間は卒業後はあまりとれなくなる人が多いんじゃないでしょうか?
なので1番エネルギーがある20代前半から中盤あたりの期間が我々だと医学部在学中だと思います。この時期をどう過ごすかが実は大事だと思います。
もちろん部活に入って部活を頑張りたい、進級のために勉強を頑張りたい、友達と旅行に行ったりして遊びたい、いっぱい恋愛をしたいなども全然OKです。これも「今しかできないこと」だと思います。卒業すると一つのスポーツを毎日熱中してやる時間は取れませんし、部活の仲間と長く過ごせる時間もおそらく大学が最後だと思います。友人と馬鹿みたいに遊んだり、どこか旅行に行きまくれるのも研修医の期間も多少はありますが大学程には自由がきかないと思います。こういった経験ももちろん大事で、そこで過ごしたいい思い出は自分の人生の豊かさにつながると思いますし、大学の友人は卒業後も長く付き合っていく友達になると思います。ただしこれらのことには賞味期限があります。大学卒業するとそれらのことは全て終わってしまいます。もちろんOBとして部活に関わっていきますし、大学の友人との関係性は終わりません。ただ大学時代のような密度では継続して関わっていくことはできません。大学卒業までが一種の賞味期限なのです。
前置きが長くなってしまいましたが、自分が学生としてやっておくべきだった自戒の念も込めて、みなさんにぜひやってほしいことをお伝えしていきたいと思います。
それは、「賞味期限が長いものを持つこと」と「自分のメンタルブロックを外す経験をすること」です。
それぞれお話をしていきます。

「賞味期限が長いものを持つこと」

賞味期限が長いものとは卒業後も続けられる、定期的にできるもの、行為です。分野は特に問わないですが、例えばスポーツならゴルフは大人になってもできるスポーツです。高齢になっても友人とできますし、医師の方なら卒業してから新しく始められる方が多いのではないでしょうか?他のスポーツに比べて賞味期限が長いと言えます。今まではスポーツを例に挙げましたが、スポーツではなくても他の分野でも同じようなことが言えます。学生という莫大に時間があるものを使って、始めることができて続けられるものがあるといいです。それは必ずあなたの強みとなり、武器となります。英語でもいいと思いますし、それを活かしてUSMLEを取得して卒業後にさらに2CKなどにチャレンジすることも立派な賞味期限が長いものだと思います。
あとは今まで見てきた学生の方だと、在学中にプログラミングを学んで卒業後に起業して医師×AIエンジニアで活躍している人もいます。他の学生の方だと不動産投資について学んで、学生の間に実際にやられている方もいます。学生なのでお金がないためボロボロの戸建を数十万円で購入して自分でDIYをして賃貸で貸し出しています。また、医学という地位を活かして大手の企業でインターンをして、そこで新たな技能やビジネスの知識を取得している学生の方もいらっしゃいます。
例えば有名な外資系コンサルティングのマッキンゼーコーポレーションは新卒に医学部枠が1枠はあります。medu4でお馴染みの穂積先生もマッキンゼーで勤務しておられました。そういった会社に就職を検討している方などがインターンなどで学生の間に知識や経験を得ているのかなと思います。

今まで紹介してきた技能や経験は、学生のうちにどれも自分が行動すれば取得ができるものです。そして学生を卒業しても、どれも経験や技術としてあなたの強みになってくるものです。医学部の部活と違って引退すればおしまいといったようなものではありません。もちろん部活も大学時代のいい思い出となりそれは素晴らしい価値のあることだと思います。社会人は医学部の学生時代の何倍の期間もあります。
でも可能ならば一つでもいいので「賞味期限が長いもの」を持ってみてください。

「自分のメンタルブロックを外す経験をすること」

以前ブログで紹介した内容と被ってきますが、我々は学校教育によってリスクを過度に恐れたり、群れから外れることからの抵抗感があります。
詳しくは下記のブログを参照してください。

「医学部という偏差値エリート主義の弊害」
https://note.com/kazupi_doctor/n/n25799d2214aa

なのでぜひ学生時代に自分のメンタルブロックを外す経験をしてみてほしいです。
メンタルブロックを外すというのは、普段の医学生ではできない経験をしてみてください。普段の我々だとバイトや医学部の部活をやって自分のグループの仲間と一緒に勉強したり遊びながら過ごします。ぜひそこから外れる期間や自分の普段から合わない人と接してみてください。上述したような夏休みの期間だけ企業のインターンに行ってみてもいいかもしれません。あとはバックパッカーになって全国や世界を一人で回ってみてもいいかもしれません。あとは医学部を離れて、他の学部の部活や学生団体に所属してみるのもいいかもしれません。私も実は学生時代は他の大学が集まる学生団体に所属していました。なんでもいいと思うのですが、とにかく医学部の部活や自分の大学では経験できないことに挑戦してみてください。時間がある学生期間でしかできないこと、あるいは学生しかできないことだと尚いいです。ビジネスに関連することじゃなくてもジャンルはなんでもいいと思います。そこでいろいろな人と関わってみてください。できれば医療関係以外の人から色々と聞いてみてください。ぜひその人たちの考え方や発想などについて聞いてみてください。我々と考え方含めて全然違うことをぜひ体験してみてください。私は個人で事業などをやっているので、普段から経営者や他職種の方とお会いする機会は多いのですが、おそらく普通に医学部を卒業して医師になる過程で、一般の経営者や他業種と関わる機会は皆無かなと思います。あって製薬会社のMRさんとかでしょうか。内にいると分からないのですが、我々医師や医療関係者は考え方が明らかに偏っています。特に保険診療のみに従事している方に関しては一般の人と比べて乖離しています。売上や利益という観点が大きく抜け落ちており、お金稼ぎやビジネスは悪であるといった風潮さえ漂っています。それが悪いわけではありません。保険診療はインフラ的側面が強いので、基本的に稼ぎすぎてはいけないものです。ビジネスとは違うので基本的な姿勢はそれで正しく、保険診療で働く限りはそういった認識でいいと思います。ただしそれが社会で働いている人の中でマイノリティであることを認識してほしいのです。日本の保険診療は誰でも平等にどこでもアクセスでき、財源は保険料や国の負担により賄われているので売上、コスト、利益率などの観点が大きく抜けています。まさに「社会主義」的な側面が強いのです。ただし日本は資本主義社会です。保険診療以外のほとんどの分野に関しては資本主義経済によって動いています。そこでは利益率や利益額が第一の世界です。いかにコストを下げて利益や売上を追求していくかが資本主義社会の原則です。保険診療だけ例外的な世界なのです。例を挙げると保険診療をやっていた医師が美容外科に転科をしたりすると雰囲気ややり方に馴染めない人が比較的多くいます。それは「社会主義」的な世界から資本主義的な世界へ移動してうまく適応できなかったからです。自由診療の世界は完全な資本主義原理で動いているので、保険診療と違って売上をいかに立てていくかを医師自らがやらないといけません。営業職に近いですね。医師自らが売上を考えて行動をしていかないといけないですし、売上が立てられない医師は不要になります。保険診療なら売上を立てられなくても、雇い続けてくれますが自由診療は容赦なくクビになります。保険診療という国の保護を受けている守られた世界の常識や考え方はその外の一般的な資本主義の世界では通用しません。資本主義的な世界の考え方に染まってほしいと言っているわけではありません。ただ保険診療の外の世界ではそういった世界が広がっており、むしろそちらが主流であることを早い段階から知ってほしいです。ビジネスをすることや投資を行うことは悪ではありません。それが普通なのです。周りの医療関係者以外の人の考え方に触れてぜひ自分の考え方を柔軟にしてみてください。「こういった考え方をみんな持っているんだ。」という気づきはあなたの視野を広くしてくれます。そうすると見えてくる世界が少しずつ変わってきます。自分の中のメンタルブロックが外れていく感じがあると思います。これを外すのは結構やっかいで、早めにはじめないとなかなか外れていきません。私もそのメンタルブロックを外すのに、医学部を卒業してから5年くらいはかかりました。ぜひ学生か研修医のうちに始められるともっと早くメンタルブロックが外れると思います。
ぜひやってみてください。

長くなったので今回はここまでとします。
ぜひ「賞味期限が長いものを持つこと」、「自分のメンタルブロックを外す経験をすること」をやってみてください。
みなさんの活躍と有意義な学生生活になることをお祈りしております。

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