【詩のようなもの】涙雨

夏空は 遠く遠く青く
いくら手を伸ばしても
形ある雲に届かない
それでも掴めたら
ふわふわの綿菓子
もちもちな生大福
甘くて頬が緩む美味しそう

夏恋は 暑く熱く未熟
いくら背伸びしても
大人の愛に届かない
それでも真似事大人ぶる
あやふやな心模様
ムラムラな下心
酸っぱくて涙が潤む夏の終わり

夏女は 強く強く儚くて
いくら心の中は寒くても
向日葵みたいに笑うことしか許されない
それでもあなたに甘えたくて
切なさそっと覗かせる
シトシトと秋雨が
遠い遠い夏空を
隠して降りしきる涙雨に濡れる

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