【詩のようなもの】雪

降る雪を見上げる夜空
黒の奥から細やかな白が一面に広がり
僕に向かってくる
まるで僕自身が吸い上げられてるような錯覚が
いっときでも現実から逃避させてくれる
このまま遥か彼方まで吸い込んでくれないか
あまりにも冷たい涙が
見上げた顔の頬を伝う
『きっと君は来ない
一人きりのクリスマスイヴ………』
そんな歌が頭の中に浮かんだ
君が来なかった訳じゃない
僕が行かなかったんだ
きっと君は待っている………
ポケットの中のプレゼントを取り出して
空に投げた………咄嗟に飛びつき落ちる前に掴む
頭より身体が  心がまだ君を必要としている
待ち合わせ場所に走って向かう
まだ間に合う………

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