【詩のようなもの】サクラ
第二次大戦末期
『桜』の名をまとった兵器があった
『桜花』特殊滑空機
固体ロケットエンジンと
約1トンの爆薬を積んだ
特攻兵器
人の命を兵器の部品に変え
敵艦隊に突っ込む
乗組員たちのサクラは
咲くこともなく
蕾にさえならぬまま
枝ごと切り落とされた
できることならば
兵器に名前をつけないでほしい
戦闘機にも戦艦にも
名前には由来や伝統があり
『桜』もまた日本らしい
美しい言葉なのに
桜は咲いても散っても美しく
そして心を和ませてくれる
桜は『桜』なのだと思う
今は咲く桜を見て
そっと手を合わせることしかできない
日本はこの先
どう進むのでしょう?
あの人たちに誇れる日本でありたい
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