キレイになったニコニコニュースを維持してもらうために
プレジデントオンラインさんに寄稿させて頂いた。この寄稿に伴って、ひとつお願いを申し上げたい。
寄稿記事は下記。
お願い
私のお願いは、
大手広告主の方々は、ぜひニコニコニュースへの広告出稿を検討して欲しい
というものだ。
お願いの意図
前述の寄稿記事では、ニコニコニュースに違法広告が載っていることを断じた。叩いたお前が今さら何を言うのか、と感じる方は多いと思う。
私としては、事業が健全化したのなら、その事業者には生き残って欲しいと思っている。過去、ニコニコニュースの商売は不健全だったが、今は健全化した。だから、しっかり儲けて生き残って欲しい。
なお、私はニコニコニュースとはビジネス上の関係は無い。ニコニコ動画の一般ユーザとして、違法広告指摘の動画をアップしているが、それだけの関係だ。
健全化した(らしい)ニコニコニュース
前述の記事は昨日、2021年9月8日に公開された。この9月8日の夜、私がニコニコニュースを見たところ、違法な広告は消えていた。おそらく、前述の記事での指摘を真摯に受け止めてくれたのだと思う。
ニコニコニュースが過去にしてきたことについては、慎重かつ定量的に糾弾されるべきだ。しかし、その過去についてばかり注目が集まり批判され続けることは、私の勝手な想いとしては阻止したい。
ウェブメディアは、健全に運営されていれば、基本的には社会的に有益なものだ。ニュースを伝えるにしろ、面白記事を載せるにしろ、ウェブメディアは世の中の役に立っている。
しかし、それを支える収入源として違法広告が使われ、消費者被害を出しているのならば、そのウェブメディアは消費者に不幸と経済的損失を押し付けている。過去のニコニコニュースはそういうウェブメディアだった。
一方、これを書いている現時点としては、違法広告は消えている。
「健全化した方が儲かる」の実例が出てほしい
違法広告が消えて、商売が健全化したのなら、私はそのウェブメディアを応援したい。今回のニコニコニュースもそうだ。
商売の世界は冷酷だ。正しいことをしていても、お金が回らなければその事業を続けることはできない。だからこそ、違法広告を剥がしたくても剥がせないウェブメディアが多いのだろう。
しかし一方で、2020年1月頃から「ブランドセーフティ」という言葉が注目されるようになった。この言葉の意味は、
商品のブランドイメージを守るために、
「違法広告の隣に自社の広告を載せない」
「下品なコンテンツのページには自社の広告を載せない」
という考え方で広告の出稿先をコントロールする、ということだ。
過去のニコニコニュースには、汚い広告が大量に掲載されていた。ブランドセーフティの観点で言えば、広告を出稿するに値しないウェブメディアだった。
しかし、現時点としては違法広告は消滅しているように見える。おそらく完璧ではないのだろうけれど、私が15分ほど巡回して見た中では、違法広告はひとつも無かった。
今のニコニコニュースは「ブランドセーフティ」に叶うウェブメディアだと言えるだろう。これまでは汚くて広告を出せなかったけれど、今のキレイになったニコニコニュースになら広告を出したい、と考える広告主は居るはずだ。
もちろん、まだ変わったばかりだから、この状況が長く続くかはわからない。けれども、一般的に商談には時間がかかる。本当に違法広告が消滅した状態が続くのか注視しながら、広告出稿を打診し、条件交渉を進めるのは悪い選択肢ではないように思う。
ニコニコニュースは、少なくとも現時点としては、健全化に舵を切った。現時点のウェブメディア業界では希少な「下品な広告のないメディア」だ。
「健全化したら広告の申込が増えた」という実例ができれば、他のウェブメディアも追随するだろう。ニコニコニュースが腹を決めて健全化に向かったことに報いるためにも、他のウェブメディアの健全化を促すためにも、これからのニコニコニュースにはしっかり儲かって頂きたい。
私は、違法広告が消滅している限りにおいては、今後のニコニコニュースを応援する。応援するといっても直接的にお金を出すようなことができるわけではないが、「過去には色々あったが、今のニコニコニュースは違法行為をしていない」ということは申し上げたい。
以上
<2021年9月9日10時30分 追記>
ニコニコニュースの中に「違法ではないけど下品な広告」をいくつか見つけた。まだ「ブランドセーフティ」の観点では十分なレベルではないかも。でも、以前と比べれば良い方向に向かっているのは確かだとは言える。
追記 以上