見出し画像

初めて死と向き合った12歳の君へ【小説】2

こちらの続きになります。


初めて不自由になった。
12歳まで全て思い通りになっていた君は、
晴れのち秋雨、5時間目の終わりのチャイム、
孤りになった。

言葉がうまくでなくなる、
視界も曇った、授業はお経の様、息もしづらい。
初めて不自由になった。

孤独を突きつけられ、
思っていた現実とは違い、
世界は残酷だと知った。



仲良し7人組

ドッジボールで孤独感を投げ払った君。
心からはみ出ないように、
外にどんどん吐き出す。

「あっきた」

転校生も含めた仲良しグループ、
君を含めた仲良し7人組。

いつもと変わらないはずの友達、疑わない君。

君の姿を見た途端に6人の友達は、
いつもと変わらない席についた、疑いを知らない君。



何かが壊れた音がした

帰りの会。
「さようなら」

放課後の予定を決める友達、動けない君。

モヤモヤどす黒い何か、暗くなる視界。

帰路に着く友達、おいていかれる君。

何かが壊れる音がした。

いいなと思ったら応援しよう!