大人気のアイヌ料理教室
2015年7月19日。埼玉県朝霞市内にある保育園での蓮祭というイベントにお世話になっているアイヌ料理店ハルコロが招待されたので、ボランティアスタッフとして同行することとなった。
当日はアイヌ料理教室を親子向けに開催した。じゃがいもをメインに利用したイモシトづくりを親子と一緒に行った。ボランティアスタッフといいながら、私もイモシトを作るのは今回が初めて。見よう見まねでなんとか手伝った。
シトはアイヌ語で団子のことだ。ハルコロでは、じゃがいもをベースに団子状に丸めたものを、油で揚げてハッシュドポテトのようにして提供している。じゃがいもにかぼちゃやよもぎを混ぜたものも提供している。これがなんとも言えないおいしさだ。
シトはもともと米やいなきびなどを使って作る団子で、冠婚葬祭などの時に供えられた。じゃがいもを使ってハルコロで提供しているようなものになったのは近代にことだという。
アイヌ料理のメインディッシュは鮭と鹿だ。特に鹿肉は、ハルコロに通うようになってから初めて食べたが、獣臭さが全くなくヘルシーで食べやすい。高頻度で食べているうちに、たまに食べる牛肉の方が臭いと感じるようになってしまったほどだ(笑)
なお、アイヌの世界ではあらゆる動物がカムイ(神)としてみなされるのだが、鮭と鹿は例外である。地上に鮭と鹿を下すカムイがいるので、鮭と鹿そのものはカムイではないのだ。私が大学2年生の時に所属していたアイヌゼミの牧野先生は、カムイとみなされないほど北海道にはたくさん鮭と鹿がいた証拠なのではないかと仮説を立てていた。
ちなみに私は、その後自宅でイモシトづくりにチャレンジするようになった。お店で食べるイモシトのおいしさには遠く及ばないが、案外やってみれば作れる。ぜひみなさんもチャレンジしてみてほしい。