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東京の街道
カナダ湖畔の家のご近所さんからメッセージが来た
スノーストームなので今日は家にいることにしたの
心配になって湖畔の家を見てくれているエリックにメッセンジャー。
ひどいストームで60-100kmの突風
体感マイナス24℃ぐらい!
マジ?
しかし東京のぽかぽか青空の下、まったく実感のない私である(笑)。
あまりに天気がいいので、湖畔では9月末には着るライトダウンを羽織って気軽に楽々(笑)東京12月の街へお出かけである。
中央線高円寺近くに用事ができたのでせっかくの好天気、歩いて行くことにした。
そして散歩途中の高円寺陸橋で思わず足が止まる。
12月の半ばを過ぎているのにこの美しい銀杏並木と言ったら!
カナダ湖畔の家から1万km離れたこちらの地はいま別世界である。
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この地ではクリスマスイルミネーションよりせっかくの銀杏を楽しみたい!
この高円寺あたりは都心とも下町と呼ばれる場所とも違う。
東京に越して来た時、府中や調布に住んだせいだろう。この辺りから西の武蔵野の香りが残る東京に思い入れがある。
帰りは青梅街道を西に阿佐ヶ谷方面へ歩く。
そういえばこの日の朝、娘と井の頭通りが混むときは五日市街道へ、なんて話をしていたことが思い出され、ふと街道という名称を思った。
近くには甲州街道や鎌倉街道もあって当たり前のように呼んできたけど、気づけば古すぎて面白い!
この時代に街道って何よ?(笑)
住んでいた頃はそんなこと気づきもしなかった。
家から近くの甲州街道は上に首都高が走って街道の趣はかけらもない。
こんな風に街道沿いの風景は年月とともに全く別物となっているのに街道という名前だけが残っているわけで。
小学1年生のころからの友人がランチに誘ってくれた。高校も大学も一緒だった友人である。
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しょーもなーいことに大笑いした帰り道。
レストランのあった六本木ヒルズ前からバスに乗ると言ったら友人が
六本木街道に出るの?
と言いうのでまた大笑い。
街道じゃないでしょ、六本木通りだよ。
バスは六本木通りから渋谷に向かうのである。
考えたら甲州街道が栄えていたその昔、街道が通らない六本木はただの野っ原か農地だったわけで。
江戸時代の人々に未来のきらびやかな六本木をちょっと教えたい気分である。
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六本木通りを西へ向かいそして電車で甲州街道を突っ切って帰宅する。
きらびやかな街とかつての街道。
この地点から振り返れば壮大な歴史が垣間見える。
ふと、私はこの地球上の小さな島国のその長い歴史の中のわずかな点のような時を生きているのだなあと思う。
そういえば街道という名称ではないが東京の北には中山道もあって、旧中山道という道路標識を
いちにちじゅうやまみち
と読んだアナウンサーがいたのを思い出した。
かつてはずっと山道だったに違いない。
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