美的感覚 1
毎日湖で泳ぎ、裏庭の野菜畑で作業をしているので日焼けがすごい。
日本の美白至上主義の人が見ると卒倒されるかもしれない。
その歳でそんなに焼いちゃっていいんですか~!!
夫が在宅緩和ケアだったころ私が湖に泳ぎに行くと、安全確認もあって窓から見ていてくれたのだが、ある日戻って来るとあれ?という顔をしている。
夫は、その時湖にいた別の小柄で黒髪で褐色の肌の、多分中米出身らしい女性が私だと思い込んでいたのである。
元々私は色白ではなく、日焼けをしても赤く腫れあがることがほとんどない。一方で、ちょっと陽に当たっただけで褐色になるものだから
ハワイあたりに行ってこられました?
東京に居るときは聞かれたものである。
(はっ?井の頭公園あたりには行きましたが・・・)
なので東京に居ると色白でなくて気分が落ちる⤵
しかしこちらでビーチに来る人を見ていると、人々は美白など頭にないので自分の日焼けが全く気にならない。
それに加えて、シミ色と日焼けが同化しシミがすっかり目立たなくなっているではないか⤴(そういうことじゃない?)
ご近所のお友達、イギリス人のスーに言われたことがある。
肌の色は白い方がいいの?
彼女は上海に住んでいたことがあって、そこで女性たちは美白に走っていたらしい(へ~中国の人たちも!)。
彼女はそれを人種的にとらえていて、つまり白人がいいというような、それで日本ではどうかと聞いたのだ。
日本では人種的なとらえ方はないと思うのだが、それでハタとなぜ白い方がいいと考えられがちなのか疑問に思ったのである。
日本では昔から色白は七難隠すの言葉がある。(七難ってなに?まったく失礼な話である。現在の私はどの難も隠せないではないか)
夫が在宅緩和ケアに入っていたとき月曜日のお手伝いはシーラー。初めて来たときはまだ19歳だった。あばあちゃん世代がジャマイカから移住。整って真っすぐの白い歯が褐色の肌に映えるとてもかわいい女の子だった。
夫が持っていたアパートメントに新しい入居者がやってきたときのこと。白人のちょっとやぼったい男性でそのパートナーが、まあなんと!と言いたくなるくらいスタイルのいいそして美人の女性だった。褐色の肌で。
夫が男性の事を指してラッキーなヤツめと言ったものだ。
彼女もシーラも白い肌だったらそれほど美しかったり可愛いと感じなかったかもしれない、私は。
日本では肌は白い方がいいと言われ続けているうちに、人々の美的感覚もそうなってしまったのだろうか?自分の感覚だと思っている”美しいと感じること”さえも実は文化的背景にコントロールされていて。白い肌が美しいと感じるよう仕込まれてしまった?
さて、私たち黄色人種と白人の人たちの間で違うのは、年齢と肌の変化の速度だ(劣化とは言いません)。白人の女性は40代から顔どころか腕などにも数えきれないシミと皺の出ている人が多い(白いから目立つ?)
夫のいとこがアイオワでスキンケアの施術を仕事としていたのだが、彼女は初めて会ったとき、いきなり私の腕を取って撫でまわした。
まああ、なんてスムーズ(なめらか)なの!
どんなトリートメントをしているの?
言っておくが日本にいたときに私は、肌がきれいだとかなめらかだとか言われたことは一度もない。たった~の一度も。
なので日本に戻って鏡を見ると気分が落ちる⤵が、こちらにいると、ひょっとしてもしかしたらキレイなんじゃないかと勘違いできる⤴
夫がお気に入りだったYoutubeは私も一緒によく見ていた。その中のひとつに韓国料理を紹介する動画があった。そのYoutuberさんはちょっとぽっちゃりした、親しみが持てる雰囲気の韓国人女性で、私も夫と共にその番組内容も彼女のことも気に入っていた。
ある時彼女を見ながら夫が言った。
She is so beautiful!
ホントに、ホントにホントに失礼ではあるが、彼女は私の美的感覚から見たら、美人の部類ではないと思う。
んで私は夫に尋ねてみた。
彼女が美人?どういうところが?目?口元?
う~んと夫は考えてスクリーンをもう一度見て
確かに目や鼻の形は美しいとは言えないかなあ。でも肌がきれいだ。
はは~ん❣
滑らか肌は七難隠す・・・・・(注:北米の場合のみ。他の国の事を私は知りません)
なので
自分の日本人妻は美人でないと思っているそこのあなた。北米に来るとどの人種の女性より肌が美しく、もれなくbeautifulと言われること間違いなしです。
ヘッダー写真は夫のお母さんの若い頃。彼女の肌も滑らかだったのかも。
育ての親なので夫と血のつながりはない。
日本とカナダの子供たちのために使いたいと思います。