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無邪気な無知: 女王とのお別れの日に

昨日クィーンエリザベスのお別れセレモニーを見て圧倒された。見送る人々の数はさることながら、棺と共に延々と続く静粛な行進と美しすぎる教会での音楽。

カナダからも首相夫妻をはじめたくさんの人々が渡英していた。80人に上るミリタリーも含め。

The Queen's coffin was lowered into the Royal Vault at the Chapel

Youtubeのタイトルなどでこの表現があって、lower それも Chapelでってどゆこと? 
棺は墓地に穴を掘って埋めるものでないの??
しかし映像でクイーンの棺がチャペルの床から少しずつ降下してゆくのを見てやっと、そう言うことかと思ったのである。

とんでもなく知らない事があるものだ。(んでそのあと棺はどうなるんだろ?)

クイーンの棺が消えゆき、それを知らせるバグパイプの音色が感動的だった。
女王が愛したスコットランド。
そして女王のそばで毎朝時を告げたバグパイプ。
私は遠くスコットランドに思いを馳せた。

いつのことだったか、夫がその地を訪れていたことがあった。
夫の育ての親は、その出をたどれば遠くスコットランドに縁があったのだ。ファミリーネームは明らかにその地のもので、夫が亡くなった今、その地と何のゆかりもない私だけにその名が残っている。
一度訪れてみたい。

女王に最後の別れを告げるバグパイプの哀悼の響き。
画面に奏者の後姿が映し出される。
哀愁の音色が人々の耳から遠ざかってゆく。

さて、知らない事はこんなとこにもあった。
女王の亡くなった日にカナダで宣言されたキング・チャールズ
就任宣言でサインをしていた彼女。
誰????

Governor General of Canada(カナダの総督)
つまり、コモンウェルスの一員としてU.K.のクィーン代理を務めてきた人。 でも彼女どう見てもイギリス系でなくて。なぜindigenous(ネイティブの)人が????
すると

>>長らくイギリス系白人男性のみが総督となっていた。これは20世紀後半から次第に変化し、性別、人種、民族などの多様性にも配慮した人選となった。

とある。
いやはやはや、この地に住んでいても知らない事ばかりである。

大人の無邪気な無知ほど手に負えないものはない。

ここで成長していく子供たちはこうやって言語だけでなく文化の習得を積み重ねていくのだと改めて思う。
私はやっと小学1年生と言ったところか。


さてここカナダでもU.K.でのセレモニーと並行してオタワで女王とのお別れの式があった。
サービスの前の学生さんたちによるAmazing graceが素晴らしかった。
若い人たちが生み出す伸びやかな弦の響きが心に届く
45:45から


日本とカナダの子供たちのために使いたいと思います。