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【ネタバレあり】とんでもない作品を観てしまった。"Spider-Man No Way Home"



“Spider-Man No Way Home”
この映画史に残る傑作も、2回観て少し頭の整理付いできたんで、ネタバレあり+今後の展望への期待込みで感想書いて行きたい思います。
ネタバレなんで観てない人は読んじゃダメ🙅‍♂️
※7000字以上あるんでご容赦ください



この作品は、まさに『これまでの全て』。
これまでの20年間が1つになって、信じられへんほど感動的でエモーショナル。


▶︎スパイダーマンとの思い出

 今もハッキリと覚えてるんですけど、MCUを始めとしたスーパーヒーロー映画を追い始めたキッカケは、小学校6年生のときに親父と初めて映画館に行ったときに観たサム・ライミ版のスパイダーマン3。
スパイダーマン3のシンビオートスーツ、あれは悪魔的にカッコ良くて、映画館で親父にねだって下敷き買ってもらった笑
余談ですが小学生時代ということもあり、サム・ライミ版は吹替で見てましたし今も吹替がしっくりきます。(わかる人いますよね?!)

 TASMでは、アンドリュー・ガーフィールドにバトンタッチ。当時スパイダーマンのデータベースにサム・ライミ版しか持ってない中学生の自分は、「雰囲気イケイケで、どこかお茶目な」ピーター像が受け入れらなくて人知れず悩みました。笑
TASM2で、最愛のグウェンを失うラスト。映画にはハッピーエンドしかないと思ってた自分にとって信じられないラスト。映画館からの帰り、涙が込み上げてきてたまらんかったなあ。

そして、ついに。MCUにスパイダーマンがジョイン!!
こんな嬉しいことがあるのかと、目を輝かせてた大学生時代。。

「親愛なる隣人」と初めて触れてから15年、小学校から大学、そして社会人に至ってもなお、いつでも隣にスパイダーマンがいてくれたような、そんな気がします。


▶︎お気に入りスパイダーマン

 前置きが長いですが、本題に入る前に、個人的な好みを述べようと思います。
MCUのスパイダーマンはトム・ホランド以外考えられへん。彼がベスト!
色んなヒーローがクロスオーバーするMCUにおいて、唯一無二の存在感で高校生ながらにヒーローとして活躍するピーターは、トム・ホランドにしか務まらん。
(スパイダーマン単独の世界線であればベストはトビー・マグワイア。アンドリュー・ガーフィールドは…上手いことどっちのバランスもある。笑)

■アベンジャーズが存在する世界線
1位:トム・ホランド
2位:アンドリュー・ガーフィールド
3位:トビー・マグワイア

■スパイダーマン単独の世界線
1位:トビー・マグワイア
2位:アンドリュー・ガーフィールド
3位:トム・ホランド

▶︎やっと本題に入る

そんなトム・ホランドMCU版スパイダーマン3作目となる今作NWHは、ヒーローに憧れたピーターが、子供から本物のヒーローとして過酷な道を歩み始める物語だったように思います。

これまでの流れを振り返ると、
CWで、憧れのヒーローであるトニーにスカウトされて、ヒーローの世界に足を踏み入れたピーター。
HCでは、親愛なる隣人でいることを拒否してアベンジャーズになりたいと頑張るごく普通の高校生。
FWHでは、師であるトニーを失い悲しみに暮れる中で、スパイダーマンとしての自分とピーター・パーカーとしての自分の両立に悩み苦しみながらも、ヒーローの責任感を理解することが出来た。
そして今作NWH…。

責任感を理解できたと言っても、まだまだ”高校生で普通の子供”。
今作は、そんな子供のピーターが、世界を、ユニバース全てを巻き込む大事件を起こしてしまう。

FWHでミステリオに自らのアイデンティティを暴露され、自分はもちろん周りにまで被害が及んでしまう状況。
自分だけなら耐えられるも、大事な人(メイおばさん、ハッピー、ネッドにMJ)にまで影響が及び、心が痛む。
この苦しい状況を打開するため、ドクター・ストレンジを頼るピーター。
全世界が「スパイダーマンの正体を忘れる」呪文は結果的に失敗し、「ピーター・パーカー=スパイダーマンと知る人物を全ユニバースから集結させる」事態に…。



▶︎歴史的瞬間に立ち会った感動


 今作の肝は何たって、【歴代スパイダーマンが集結】に尽きる。
3人を同じスクリーンで、3人が兄弟かのように話す様を、3人がアベンジャーズかの如く共闘する様を観れる、、こんなアツイ展開他にあります!?
3人がスイングしてアッセンブルするシーンは、何度見ても興奮で身震いしてしまう。

 散々噂は飛び交って、リークもバンバン出回る中、実際にスクリーンで観るまでは信じれんかったが、これは…。
EGはもちろんやけど、歴代スパイダーマンが一同に会する実現不可能レベルをこの目で観た感動たるや凄まじい!
しかも、MCUのストーリーだけでなく、それぞれのユニバースでの話を違和感なくまとめ上げて、清算して…。エグい。エグすぎるて。
1+1が、2でも3でもなく、まさに100を叩き出したような気分でした。

 トビーもアンドリューも、抱えてたツラさを清算出来たのはステキ過ぎるなあ。
MJをアンドリューが救った後の表情…グウェンを救えなかった自責と後悔の念、MJを救えた安堵とか全てが混じった切ないとも何とも言えへん表情…。
表情1つで途轍もない情報量を訴えかけてくるアンドリューの演技、感動を超え恐ろしささえ感じました。
(ちなみに、3人がアッセンブルした時の”I love you guys!”はアンドリューのアドリブやったとのこと。理由は、「僕がシンプルに彼らを愛してるから」。最高かよと。TASMの続編、待ってますSONYさん!!)


▶︎スパイダーマンの名言がついに!


“With great power comes great responsibility “
オリジンが描かれてないMCU版スパイディーで、まさか本作でこれが来るとは!
大方、描かれてないオリジンにベンおじさんが存在してて、ピーターに既に言うてますくらいに認識してたのに、まさかのメイおばさん…。

劇場中が泣いてたし、もちろん僕も大泣きです。
「逃げて」と訴えるピーターを、ゴブリンが怖いけど見捨てて逃げることなんて出来ないとばかりに踏ん張るメイおばさんの顔。

自責の念に苛まれるピーターに、「正しいことをした。あなたには才能がある。大きな力には大きな…」。
1番の理解者であるメイおばさんを失うという、まさか過ぎる展開。
ピーターの苦痛は、誰にも推し測ることは出来ないです。


しかし、トム・ホランドに泣かせる演技したら右に出る人おらんのちゃうかってくらい泣かせられますよね。
これも余談ですがIWでの死に際の演技。トニーの腕の中で消えていくあの顔…。
EGでトニーの死を理解し、トニーに謝るあの表情と声…。
はあ…。またアイアンマンから見返すかあ…(MCUって最新作の度に1から観たくなる中毒性ありますよね)


▶︎ピーターがスパイダーマンたる理由

 数あるヒーローの中で、スパイダーマンがこれだけの人気を得ている理由。
それは今作の核となって描かれてたように思います。
善人だけじゃない、死ぬ運命のヴィランさえも見捨てずに、誰が相手でも救おうとトライする姿。
「なぜ我々を見捨てないのか」と問うオクタビアスに対し、「そんなの彼じゃないもの」と応えるMJ。
このシーンは、ピーターがMJを愛していると自覚する1つのキッカケじゃないかなと。

殺さない強い覚悟。
弱さとも取れるけど、誰もを守りたいと願う優しさ。
まさにヒーローだなと、スパイダーマンは行動で語りかけてくれます。


▶︎あまりに過酷な結末

 諦めずに挑み続けて、最後はヴィランを救ったのに…。
そんなピーターを待っていたのは、想像し難い残酷で過酷な結末でした。

ユニバースを救うため、ストレンジに「全世界がピーター・パーカーの存在を忘れるよう」呪文を唱えるように懇願するピーター。
しかしそれは、自分が愛する人さえもピーターの存在を忘れるという、悲しすぎることに。
ストレンジも、「それはダメだ」と制すも、世界を救うために決意を固めたピーターの想いに応える形で呪文を発動。
無事、ユニバース崩壊の危機は免れたが…。

 HCで憧れたヒーロー人生を歩み始めて、IWやEG、FWHでツラい闘いも乗り越えたのに、本作では愛する人(トニー、メイおばさん、ハッピー、ネッド)や、帰る場所(最愛のMJ)さえも全てを失うというあまりに残酷な結末。
 No Way Homeの意味が最後にようやく理解出来て、ピーターは愛する人も失い、1人孤独に、ツラいヒーロー道を歩み始めたのやと理解し、涙が止まらない。
騒動から数週間後、MJが働くドーナツ屋に足を運ぶピーター。
「もしかしたら…?」と僅かな期待を持つピーター(もちろん僕ら観客も)に対し、「何か注文でも?」と答えるMJ。
ピーターを愛していたMJは消え、親友であるネッドもピーターには気付かない。ストレンジの魔術が完璧にワークしたことをようやく認識。
目にかすかに涙を浮かべるピーターは、最愛の人を手放したことを痛感したように見える一方で、無事ならそれで良いんだと安心したようにも見えた表情。

強い。どれだけ優しくて強いんやと。
自分なら、、と感情移入してみるも、見事に撃沈。耐えられませんでした。


 ボロアパートで警察無線を傍受してクラシックスーツを着て飛び出しNYをスイングするラストは、誰もが思い描くスパイダーマン像やけども、個人的には1番幸せになって欲しいピーター自身が自分の幸せを手放し、茨の道に進んだようで、素直に喜べへん。

※世界に1人だけって孤独を背負い込んで、、なんて歴代2人でも他のヒーローでもあり得へんよ!?
 誰もが自分の存在を知らんという孤独、観たことないぞ?!
 MCUピーターは恵まれ過ぎとか言うてるヤツ、これ観て考え改めろ!?

▶︎真のヒーローに

「高校生で普通の子供」が、自らを犠牲にし世界を救う。
このラストは、まさに「子供」から「真のヒーロー」に成長を遂げたことを意味していると、そう強く思います。

HCから、今作NWH。この3作品を通し、ピーターは、大きく成長を遂げた。

その過程を観る中で、もれなく自分も成長できたと、そう感じさせてくれました。

幸せと悲しさが押し寄せてきて感情の処理が追い付かん、涙が止まらん、そんな作品でした…!
ピーター、ありがとう!!Marvelありがとう!僕は本当に幸せです!!

まさに、シリーズ史上最高!

“Friendly Neighborhood Spider-Man “!!!


ーーーここから以下は、時間あれば読んでくださいーーーーー


▶︎ヴィラン集結の素晴らしさ

本作は、歴代スパイダーマンだけでなく、歴代ヴィランの集結も素晴らしかった。

ウィレム・デフォーは、相変わらず恐ろしい怪演ぶり。
ゴブリンは、20年前と何も変わらず、人間の恐ろしさを存分に発揮してましたね。
アルフレッド・モレーナの良さ…。
テンタクルから解放された博士は、人の良さが滲み出てて、上司に欲しいなあと思ってました。
トビーと再会した瞬間は、NWHのベストの1つです!
てか、マックス…。ジェイミー・フォックスすぎてわろてました。TASMのマックス何やったん。笑
(しっかりコナーズ博士にいじられててわろた)

全員、根っからの悪じゃなくて、仕方なく悪になったという過去もあり、人間性は素敵だという点もまた彼らヴィランが愛される理由ですね。


▶︎ストレンジ先生の存在感

どうしてもスパイディー達にフォーカスしちゃいますが、ストレンジ先生は今回も最高でしたね…。

トニー亡き今、代わりにメンターとして活躍するんじゃないか説ありましたが、今回はそういった立ち回りで無かったように思いました。
それでも、ピーターとの絡みは全て秀逸で、最後には涙を誘いましたし、カンバーバッチさん最高かよ!!

サンクタム・サンクトラムにてカフカルの魔術を唱えるくだり。

■呪文発動前
ピーター「Stephen..」
ストレンジ「It feels weird ,but I allow it」

■呪文失敗後
ピーター「Stephen」
ストレンジ「Call me Sir !」

■ラスト
ピーター「Sir」
ストレンジ「Call me Stephen(にこっ)」

この流れ…最後目をうるうるさせるん反則ですてストレンジ先生!
そんなん僕ら泣きますて!

MCUのキャスティングは、どのキャラクターも恐ろしくマッチしてるけども個人的にはトニーの次に好きなキャラクターです。
カンバーバッチさんマジにスペル唱えれんちゃうかと思います。

▶︎親友ネッド

「椅子の男」として、スパイダーマンであるピーターを常にサポートしてきた親友。
お調子者で、おしゃべりで、ピーターのことを本当に大事に思ってて。

なんて可愛いんやと。
ピーターとの仲良さを、MJと張り合うシーンは可愛い以外の何物でもないです。

理科室では、トビーにお決まりの質問。
「親友っています?」

トビーの、「いたよ。けど、僕を殺そうとした後、僕の腕の中で死んだんだ」というアンサーに、質問したものの返事が思い浮かばない。

トムホランドに、「俺はお前を殺すヴィランになんてなんないぜ!」と話し、アンドリューに「よく言った!」と肩を叩かれるシーン、あれは笑いましたね笑


そんなネッド、スリング・リングを使ってゲートを開けることに成功。
ストレンジでさえ、あんなカジュアルに開けることはできてなかったし、これ何かの伏線ですか?と疑わずにはいれないです。
ヴィランになる伏線もチラつかせてきて、ほんまmarvelニクすぎますわ〜。

ラスト、ピーターとのお別れのシーンは、感動的。
いつものハンドシェイクを交わし、涙ながらにお別れをする…ネッド、ヴィランになんてなるなよぉ…。


▶︎最愛の人、MJ

本作は、MJとピーターの関係がまた感動させてくれます。
MJは、本当にピーターが大好きなんだなと。
大好きなピーターが世界中を敵に回している、そんな状況で自分もツラいけどピーターの力になりたい。
常にピーターの側にいて、ピーターの帰る場所でありたい。

MJとピーターの絡みはどれも素晴らしいですけど、NWHでは3つの素晴らしい瞬間がありました。

■サンクタム・サンクトラムの地下室

前述の通りですが、「なぜ我々を見捨てない」と問うオクタビアス博士に対し、「そんなの彼じゃないもの」と即答するMJ。
これは、ずっとピーターのことを見てきたからこそ出る発言であり、ピーターはMJを愛していることに気付かされる1つの瞬間でした。

■学校の理科室

メイおばさんを失い、悲しみに暮れるピーター。
先輩スパイディーと一緒に、ヴィランを倒すプランニングをする中で、MJの「私は常に側にいる。一緒に乗り越えよう」とピーターに伝えるシーンは最高でした。額を突き合わせるシーンは、ピーターの安心できる場所・最愛の人ということを如実に示しているとおもいます。

■ラスト

ストレンジの魔術で、ピーターのことを忘れると告げられたシーン。

「必ず見つけて、思い出してもらうから」と話すピーターに、「絶対だよ。じゃなきゃ私がまた見つけるから」と涙ながらに伝えるMJ…。
「愛してる」と伝え、「愛してる」と返そうとするピーターを止め、「私を見つけた後に言って」と言い、キスする2人。

これがラストかと理解しつつキスする心情は、どれほどツラいのかと涙溢れて止まらなかったです。


最後、MJの「I love you」が字幕に起こされてなかったのオシャレやな〜〜と涙に追い討ちかけてきよった。
林 完次さん、いつも素敵な翻訳ありがとうございます!!



▶︎やっぱり嫌だ

とは言え、やっぱ世界中がピーターの存在を忘れるという展開はあまりにキツ過ぎる。

何が嫌って、MCUピーターは、やはりトニーと共にあると僕は思ってます。
MCUは、トニーがあってこその世界やと思ってます。
トニーに憧れヒーローを目指したピーター。
(※アイアンマン2でトニーが助けた少年はピーター・パーカーだったと言われてます)

アイアンマン亡き今後のMCUにおいて、ピーターがトニーの意志を継ぎ、アベンジャーズの中心として活躍して欲しかった。
もちろん今後アベンジャーズに合流するにしても、個人的には”トニーとピーターとの師弟関係”がすごい大事で、周囲もそれを理解している状態が望ましい…。

“トニーが世界を託した"ピーターが活躍してる様をもっと見たいです!
第4作目、もしくは新しいトリロジーの制作が検討されてるけども、まだまだトムホランドを観てたい!
ファイギさん、お願いします!!
(もう、ストレンジ先生かワンダに魔術やらしたってください)


▶︎今後のMCU


今まさに、全てを飲み込みそうな勢いで拡がり続けるMCU、今後が楽しみ過ぎます。

■デアデビル参戦

今作では、やはり『デアデビル』の登場が1つのキーポイントです。
『ホークアイ』で既に登場していたキングピンに続き、Netflixから2人目の参戦。
※デアデビルはノーランのバットマンみたいでシリアスでオモロイす

もう、コンテンツ多すぎやしませんかファイギ先生。笑

■ちょっと気になるポイント

・ネッドがヴィランになる伏線?

 コミックでは、ネッド・リーズはホフゴブリンとしてスパイダーマンを襲うヴィランとなります。
 今回、トビーの件からネッドがヴィランになる可能性を示唆してきたのかと気になります。
 ただの小ネタの可能性が高いですが。


・マイルズ出現の可能性?

 みなさんご存知のマイルズ・モラレス。
 マイルズの存在を匂わせるような発言が、エレクトロからありましたね!
 「黒人のスパイダーマンもいるだろうな」
 これもまたただの小ネタ説高いですが、いちいち可能性感じさせるMCUニクいです。笑


映画だけでなく、marvelに関連した作品を全て抑える必要が出てきた最近のMCU。
時間がどれだけあっても足りない、全てをmarvelに捧げないと…というレベル。

しかし、ここにきて離脱するなんで考えられません。
僕らは、一生スーパーヒーローを夢見て、人生を過ごすのだと思いますから!


あざした!!!!

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