【編曲作品】きらきら星変奏曲
みなさんこんにちは!たかやまかずみです。
今日は、私が打楽器アンサンブルのために編曲した作品を紹介させてください。マリンバは1台で演奏できる、楽しい曲です!
曲は、モーツァルト作曲のきらきら星変奏曲。
2017年9月17日に横浜市南公会堂で行われた、横浜国立大学吹奏楽団打楽器セクション、第3回打楽器コンサートのために編曲し、演奏していただきました。
この曲における私の編曲テーマは、「会場を音で作るプラネタリウムにしたい!」でした。
(動画の下に曲紹介が続きます。)
曲紹介はこちらです。
「ドドソソララソ...」誰もが知っているこのメロディ。童謡「きらきら星」や「ABC の歌」とし て、幅広く歌い継がれています。モーツァルトはこのメロディを用いて、ピアノのための12の変奏曲を作曲しました。華やかさも幻想的な雰囲気も持ち合わせるこの曲を、今回は打楽器で演奏します。
曲はモーツァルトの変奏曲から代表的な変奏を抜粋し、さらに序奏と間奏を加えたアレンジになっています。
ゆったりと流れる序奏部では、静寂の中に響くハンドベルの⾳色が神秘的な夜空を描きます。その後軽快なテンポをもって、きらきら星のメロディが形を変えて現れます。
16分音符 による第1変奏は⾼音部により軽やかに、続く第2変奏は低音部により力強く演奏されます。その 後の3連符のリズムによる第3変奏では、キャンディーのようにかわいらしい音色がキラキラと響きます。第4変奏は無音程打楽器による⾏進曲風のリズムに乗って、ティンパニが技巧的なソロを奏でます。
続く間奏部では再び静寂が訪れ、序奏部のハンドベルのメロディが再び現れますが、ハンドベルのメロディを包み込むように流れる装飾音たちは、夜空に浮かぶ流れ星たちを表現しています。次第に装飾音はその数を増やしていき、アンサンブルの音量も上がったところで、ユニゾン の印象的な第5変奏・コーダに続きます。16 分音符を主体とした流れるようなメロディに、それらを力強く支える打楽器の伴奏は、その力を競い合い、掛け合いをしながらアンサンブルを繰り広げていき、華やかなエンディングを迎えます。
このホールという場所にいながらに、夜空を⾒上げているような気分を味わっていただけたら幸いです。星に⾒立てた⾳同士の会話を、どうぞお楽しみください。(プログラムノートより)
難易度はそこまで高くないと思いますが、鍵盤楽器にC-durのスケールが山ほど出てきます。最初はそのC-durスケールの多さにちょっと「えっ」って感じもあったのですが、、、笑
そこはさすが奏者の皆さん!本番素晴らしい演奏をしてくださいました。
序奏のオフステージ(ステージ外の)演奏ですが、バルコニーにハンドベル。この時はミュージックベルという小さなベルで演奏しました。同じくバルコニーにトライアングルやウインドチャイム。このバルコニー隊の絶妙なタイミングと、様々な色のある音色によって、夜空を眺めている時のような幻想的な雰囲気が一気にできあがりました。
ちなみに、カメラには映っていませんが客席にもトライアングルやサウンドホース(振り回すとホワーンとした倍音が鳴るパイプ)を持った奏者が5、6人ほど散らばっています。
オフステージのハンドベル以外の無音程打楽器は全てアドリブ演奏です。前日のリハーサルで、夜空のイメージをぴったり引き起こせる音作りをしたのを覚えています。
変奏部分はモーツァルトの変奏におおむねしたがっていますが、いくつか自分なりのアレンジも加わっています。ロケットが夜空に飛び立つようなイメージで、テレビの◯時00分に鳴る時報「3,2,1、ポーン」の音が入っていたり・・・。3連符の第3変奏では、モーツァルトの変奏にオリジナルのハモりをシロフォンで加えていたり・・・。とてもきれいで、可愛らしい変奏のキャラクターに合わせてアレンジしました。
そして間奏部。最初と同じように静かだった夜空を思い出しながら、ハンドベルの旋律を聴いていたら流れ星がたくさん見えてくる、というシナリオです。オフステージの打楽器に加えて、ステージ上の鍵盤楽器も流れ星を作ります。最後はかなり盛り上がります。目が慣れてきてたくさん星が見えているんでしょうね。笑
この年は会場である横浜市南公会堂が、リニューアル移転オープンをした年でした。綺麗なブラウン基調の落ち着いたデザインと、遠くにもしっかり届くダイレクトな響きは魅力的でした。
会場でリハーサルをした際、最初の音出しでこの曲の序奏部を聴いたとき、自然と頭が上を見上げるような柔らかい響きに、自分の作品ながら衝撃を受けました。正直言って、想定外の魅力的な響きでした。
動画ももちろんですが、やはりこの曲は生で演奏を聴いていただきたい曲のひとつです。またどこかで、誰かに、演奏していただける機会が訪れることを願っています。。。!
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