神威岬
青森の「道の駅 さんのへ」の駐車場で、スケッチブックを広げて不安そうな顔をしている少年と目があう。
運転席にいる旦那に「どうする?」と聞くと、とりあえず乗せてあげようということになり、大阪からヒッチハイクをしてきた和磨君との旅が始まりました。
自転車や歩く旅と違って、ヒッチハイクは他力です。でも、そこには自分を受け入れてくれた人との出会いがあり、バトンのように、出会った人達とのリレーが始まります。
1泊2日、同じ物を食べ、同じ時間を過ごし、「これは本人の為になっているのだろうか?甘やかしているだけじゃないの?」と、旦那と2人で話し合う。
翌日、最終目的地の北海道に行く為に、大間港で和磨君を乗せてくれそうなご夫婦を探してお願いすると、
「お父さんも、お母さんも、安心してくださいね。ちゃんと乗せていきますよ」と言われ、3人で笑った。
東京に戻ってから届いたメールには、神威岬に立っている和磨君の写真が添付されていました。目的地も無く北海道に行こうと決めた和磨君に、旦那は神威岬に行く事を薦めた。私達もまだ行っていない神威岬で、和磨君が最高の笑顔で笑っている。なんだか私まで誇らしい気持ちになった。
和磨君がこれから先、壁にぶつかることがあったら神威岬の風を思い出してくれたら嬉しい。
また、何処かで会えるといいね。
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