青天の霹靂②
無事に手術は終わったものの、血液の塊が邪魔をして脳脊髄液の循環を悪くしていました。
このままでは脳圧が上がってしまうため、頭に繋いだ管から脳脊髄液を排出させるようにしていました。
娘は痛々しい姿でも賢明に生きようとしていました。
すぐに抱きしめることができなかったですが、手や足を握ると握り返してくれたり温かさに触れることで親の方が安心させられました。
病室には24時間看護師の方がいてくださり、付き添えないときの様子を教えてくれたりたくさんコミュニケーションをとって頂いたので気持ちが楽になりとても感謝しています。
一番感動したのは頭を触らないように帽子を手作りで作ってかわいいイラストまで描いてくれたことでした。
看護以前のこういう優しさが患者側としては本当に嬉しく思いました。
手術して頂いた脳外科や小児科の先生達も病状の説明に来るだけでなく、ちょっとした時間でも顔を見に来て話しかけていただきました。
分からないことだらけの状態でしたが、どんな些細な質問にも真摯に応えてくださいました。
状況が状況なだけにどうなるかは娘の生命力次第でした。
続く
私は鍼灸師として働いています。治療技術を磨くことは大切ですが、優しさなどの人間力があってこそその力が発揮できると考えさせられる良い経験をさせてもらっています。