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自閉症児の意欲を高める動機づけテクニック

自閉症の子どもの動機づけを高める方法

自閉症の子どもに対して、新しい課題やプログラムに取り組んでもらう際には、動機づけを高める工夫が必要です。本記事では、効果的なアプローチや環境設定について解説します。


1. 簡単な課題を活用して動機づけを高める

まず重要なのは、得意な課題や容易な課題を取り入れることです。これを「導入課題」として使い、次のように進めます。

  • 導入課題を先に行う
    メインの課題を始める前に、視覚系や運動系の得意なタスクを取り入れます。これにより、成功体験を得ることで意欲が高まり、難しい課題にも前向きに取り組めるようになります。

  • サンドイッチ構造で進める
    メインの課題の前後に、得意な課題や喜ばしい活動を配置します。例えば、以下の順序で進めると良いでしょう。

    1. 導入課題(得意・容易なタスク)

    2. メインの課題

    3. 締めくくりに楽しい課題や得意な活動

この方法で進めると、最後は達成感を持って終えることができ、次回のプログラムに対する期待感も高まります。


2. 課題の内容に変化をつける

子どもの興味を引き続けるためには、課題自体に変化を取り入れることがポイントです。

  • 動と静の切り替えを意識する
    静かに集中する課題だけでなく、体を動かす活動も取り入れることで、気分転換ができ、集中力を持続させやすくなります。

  • 新しい教材を組み合わせる
    継続して取り組む教材に加え、適度に新しい教材を取り入れることで、飽きることなく学習を楽しめます。


3. 環境を整える

集中できる環境作りも重要です。次の点に配慮しましょう。

  • 環境設定を構造化する
    例えば、壁に向かって机を配置することで視覚的な刺激を減らし、集中力を高めます。また、余計な物を片付けてシンプルな環境を作ることも効果的です。

  • 視覚的な指示を活用する
    自閉症の子どもには、視覚的な情報が理解しやすい場合があります。チェックリストやイラストなどを使って課題の手順を示すのも一案です。


4. 褒めるポイントを増やす

子どものモチベーションを引き出すためには、褒めることが欠かせません。

  • 態度を褒める
    課題の成果そのものだけでなく、取り組む姿勢や努力を認めてあげましょう。例えば、「一生懸命取り組んでいてすごいね」や「最後まで頑張ったね」と声をかけると、さらにやる気を引き出すことができます。

  • 成功体験を積ませる
    小さな成功体験を積むことで、次への挑戦意欲が高まります。褒め言葉と成功体験をセットにすることで、子ども自身が達成感を感じやすくなります。


まとめ

自閉症の子どもの動機づけを高めるためには、課題の組み合わせ環境設定、さらに適切な褒め方が大切です。導入課題やサンドイッチ構造、新しい教材や環境の工夫を取り入れることで、楽しく学べる状況を作り出しましょう。日々の工夫が、子どもの意欲や成長につながります。

▼ 参考資料


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小野 / かんたん発達サポート
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