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天才かも…!でも、自閉症の息子に過度な期待をやめた理由

こんにちは、オノです。今日は、少し複雑な心境についてお話しします。僕には自閉症の息子がいるんですが、最近、「息子に過度な期待を寄せるのはやめようかな」と思うようになりました。

「サヴァン症候群」って言葉、皆さんも聞いたことがあるかもしれません。これは発達障害や知的障害を持つ人が特定の分野で優れた能力を発揮する状態を指します。たとえば、記憶力や数学の才能など、普通では考えられないレベルの能力を持つことがあるんです。実はうちの息子も、驚くほど記憶力が良いんです。彼はまだ小学生ですが、数年前に行った旅行先で僕が頼んだ料理の内容や、その時の些細なやりとりまで覚えているほどです。

この記憶力の鋭さを見ていると、「息子はもしかしたら天才なのでは?」と思ってしまうんです。親として、そういった「特別な才能」を信じてしまいたくなる瞬間が何度もありました。僕も一時期、「息子には天才教育が必要かもしれない」と本気で考えたことがあったんです。

しかし、現実を見つめ直した時、まず対処すべき課題がたくさんあることに気づきました。息子は、対人コミュニケーションや学校での友達との関わり方がうまくいかず、読み書きも苦手です。こうした課題に向き合うことが先決なのではないかと、少しずつ考えが変わっていきました。

「息子には才能があるはずだ」という期待を持つことは、現実の困難から目を背ける手段になっていたのかもしれません。才能に期待することで、目の前にある課題に取り組むことを避けていた部分があったと思います。

確かに、発達障害や知的障害を持つ子どもが特定の才能を持つこともありますし、そういった可能性に希望を抱くことも、親にとっては救いになる面もあると思います。親として、未来に光を見出すことで、日々のサポートが前向きにできる部分もありますよね。

でも、うちの息子の場合は、やはりまず対人関係や基礎的な学習に目を向けることが重要だと考え直しました。彼が他の子どもとスムーズに関われるように、僕も感覚統合など発達障害に関する基礎的なサポートを勉強し、彼にとって必要な支援を優先するべきだと思っています。それが彼の自己肯定感を高め、将来的な幸せにもつながるのではないかと感じています。

最近では、放課後等デイサービスも多様化してきて、音楽や運動に特化したものも増えましたよね。こういった支援の場が広がることで、息子に合ったバランスの取れたサポートがしやすくなり、親としても心強いです。もちろん、息子の記憶力や他の興味ある分野を伸ばしてあげる選択肢は、いつでも残しておきたいと思います。まずは基礎的な部分をしっかりサポートし、余裕が出てきたら得意分野にも目を向けていくのが良いのかなと思っています。

親として息子の幸せを第一に、僕もこれから息子としっかり向き合っていきたいと思います。

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小野 / かんたん発達サポート
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