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【コロナ奮闘記③】1週間のホテル隔離生活、そして釈放へ
前回までのあらすじ
【10/29(木)9:00】ホテルへ移動
タクシーが来た。ホテルまでの送迎。私はすべての荷物を抱え、タクシーに乗り込んだ。相乗りと聞いていたが誰もいなかった。どうやら私が一番最初らしい。すぐさま出発した。
10分後、別の人が乗車。見た感じ私より若い。だけど特に苦しんでいる感じは無かった。咳もなく足取りも軽そうで、私と同じく軽症に該当するのだろう。
再び10分後、別の人が乗車。50代男性ぐらいだろうか。この方も特に咳などはなく、一見普通のおじさんだ。そう考えると、見た目だけで『コロナ』感染者かどうかなんてとても見分けがつかないのもわかる。
いつ何時でも注意したほうがいいというのは、今回のことからもまず間違いないだろう。
【10/29(木)10:00】ホテル到着。注意事項案内
ホテル到着。荷物を持ってロビーへ。
裏口から入ったが、ホテル名口外禁止という建前からもあまり世間の目に触れないための対策なのだろう。改めて風評被害の恐ろしさを感じた。
窓の向こうに受付員がいた。ホテルに関する注意事項を案内してくれた。内容は昨日の電話とほぼ同じ点も多かった。
・弁当は3食出る。所定の場所へ取りに行き、部屋で食べるように
・水もお茶もある。1食500ml1本分
・シャンプーやボディソープはある
・ティッシュもトイレットペーパーもある
・1階に洗濯機があるので(無料)、各自で回すように
・乾燥はコインランドリー。100円玉がいるので(使用後返金)忘れないように
・ごみは毎日13:00〜15:00に1階の専用場所へ捨てに来ること
・外出禁止。一歩でも外出したら警察に通報
・コンビニに出かけるのもダメ
・忘れ物があったら、誰かに持ってきてもらうことは可能
・(Amazonなど)ホテルへ宅配は不可
・Wi-Fi有。自由に利用可能
・タバコ、酒は禁止
・毎朝8:00、16:30に体温測定をし、所定のURLへ報告
・毎日看護師が電話で体調確認を行うので対応するように
・面会禁止。荷物の受取は手渡し禁止で、受付を介すことが条件
・不明点があれば1階受付まで
最後にホテルに利用に関する誓約書を記入し、鍵を受け取って各部屋へ。
【10/29(木)10:30】部屋到着
部屋へ到着。ここから1週間、ホテルでの生活が始まる。
私は荷物を下ろして、とりあえずベッドへ倒れ込んだ。言うても体温は4日前からずっと38度代。決して楽な状態ではなかった。
私は今年4月に持病の手術で入院していた。なので隔離生活は久しくない。1週間程度ならすぐ終わるだろうとわりと楽観的だった。事実この体調だし、ほとんどが睡眠で終わるに違いないと思っていた。
【10/29(木)12:00】昼食
館内アナウンスが流れ、昼食へ。
食堂などはなく、2階にある弁当とお茶を取りに行き、部屋に戻って食事。他にも患者さんがたくさんいて、ここでもう一度改めて自分が『コロナ感染者』だと実感する。
患者さんはすべて男性。よくよく考えれば当然の話で、必要のないトラブルを避けるためだろう。
弁当はこんな感じだ。
病院食をイメージしてたから、贅沢とすら感じたほどだ。
だけど私は食べれなかった。食欲が落ちているのだ。ほとんど食べれない。特に米が進まなかった。一番大好きなのにもかかわらずである。
食べきれない分は残していいと受付で言われた。だからと言ってご飯を残すのは心が痛すぎる。私はもう何十年も残していない。中途半端に残すぐらいだったら食べないほうがいいと思うぐらいである。
しかしここでは食べないわけにはいかない。回復が最優先だからである。いつまでもホテルのお世話になるわけにはいかない。私は食べ切れる分だけ食べ、残りは冷蔵庫に冷やした。
だけど数時間後には再び弁当を戴く。このペースでいけばどっかで廃棄しなければならないことは明白。私は泣く泣く食べきれない分を後にした。
これが何日も続いた。本当に辛かった。でも食べないと元気になれない。何度も食べ物を悲しい結末にさせてしまった。
【10/30(金)〜11/3(火)】同じ毎日の繰り返し
ここから1週間は特に変化なし。同じ毎日の繰り返しだった。
・6:30 起床
・7:00 朝食(パン2個)
・8:00 検温、体調報告
・12:00 昼食(弁当)
・16:30 検温、体調報告
・17:00 夕食(弁当)
・就寝(時間は任意)
その間に風呂入ったり寝たり遊んだりブログ書いたり。後半はだいぶ元気になってきたのでゲームしたりCD製作したりもした。
【11/4(水)13:30】釈放
そして11/4(水)。長い長い時を経て、ようやくホテルから釈放された。ブログではホテルでの隔離生活(10/30〜11/3)はかなり割愛したが、空を見ることもできずただ食べて寝るだけの1週間はあまり生きた心地がしなかった。
ホテル釈放の連絡は午前中だった。体調の様子を伝え、数時間後再び連絡を頂き、釈放の時間を伺って完了。
時間までに荷物をまとめ、受付へ鍵を返して身分証明書を提示して終了。最後はわりと呆気ないものだった。
【11/4(水)14:00】自宅へ戻ってきた
帰りはタクシーを拾った。荷物も多かったし、そこまで遠くはなかったからだ。ようやくすべてが解放された。ホッとしている反面、まだ何かと心がざわついているのも事実。
とりあえず数日間療養生活だったので、区役所から証明書を発行した。どうやら保険が下りるらしい。ごくわずかだが、私のような個人事業主にとっては恵みの雨だ。1週間後に自宅へ届くらしい。
形の上はもう活動可能である。(改めて)私は流しと言って居酒屋やBARへ行き歌を歌うという活動をしているが、今私が歌いに行ったところで、逆に皆さんに不安を与えてしまいかねない。
なのでまだ微調整中だが、11月中は流しはお休みしようかと思っている。どう考えても今じゃない。
やることはたくさんある。CD製作だって遅れてしまったし、ダンス稽古も再開したい。数日休んでいた歌やギターのブランクも戻したいし、執筆もある。
おわりに
コロナで一気に色々な予定が変わりましたが、ただ個人的には軽症で済んだし、誰一人と私を村八分扱いせず、すべてを受け入れてくれて感謝に絶えません。ありがとうございました。
【コロナ奮闘記】という形で筆を取ったのも、皆さんの温かい声があって立ち上がることができました。書いた理由は言うまでもなく、真実を伝え少しでもご不安が払拭できればという想いだけです。
百害あって一利なし。やはり健康が一番です。手洗いうがいそして普段の食生活や睡眠など、当たり前のことを当たり前に過ごすこれが最善策で間違いないです。
正しく恐れ、正しく理解し、正しく接し合える社会。もうそれだけですね。嘘で怖がってほしくない。意外と大丈夫なので。
3回に分けての長編となりましたが、最後までご覧頂き、ありがとうございました!!とりあえず食欲が回復したので、今夜はしっかり食べます!!
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![稲田一馬(Kazuma Inada)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/82218967/profile_aa37fe2761a7c035e246881bdfca26d9.jpeg?width=600&crop=1:1,smart)