中央公園 ♪ごもくやさん 生き物通信♪ 第37回(再)
こんにちは。ごもくやさん生き物撮影係の中田です。
急に寒くなって、冬がやって来ました。第37回は、冷え込みと同時に活動量を増やしてきた動物、鳥、虫の様子をお届けします。
黄葉が終わる頃、アナグマが冬ごもりの巣穴を探して森をウロウロし始めます。皮下脂肪をたっぷり蓄えて冬ごもりの準備は万端。写真上は中央公園一の人気巣穴に潜り込んだアナグマ。昼間起き出して、寝ぼけ眼で外を眺めているところです。写真下は繁殖巣穴を探しているタヌキのペア。そのうち、アナグマと巣穴の奪い合いになるかも知れません。
夜行性で、昼間なかなか出会うことのできない獣たちですが、その活動の痕跡は案外残っています。落葉を掻きわけ、地面を掘った跡(写真上)はアナグマの食痕。狙ったのはミミズか虫か。コンクリートの目立つ場所に糞(写真下)をしたのはテン。一体、誰に見せびらかしているのでしょう。
獣たちの動きが活発になってきたのはこの自動カメラからも明らか。倒木の上を森の住人たちが行ったり来たりしています。写真はタヌキ(左上)、アライグマの尻尾(右上)、アナグマ(左下)、テン(右下)です。
池に新たなカモたちが加わりました。ホシハジロたちです。オスは頭が赤っぽく、メスはあまり特徴のない羽の色(写真上の右端がメス)。水中の水草や甲殻類を食べるため、よく水に潜ります。
第36回でもご紹介した初冬のガ、クロスジフユエダシャク。オスの触角はよく発達していて(写真上)、メスの放つフェロモンをキャッチします。メスは羽が退化していて飛ぶことができません。フェロモンを放ちながら、オスが飛んでくるのを隠れて待っています。下の写真は橋の欄干に隠れていたメスをオスが見つけ出し、交尾しているところです。
(2022年12月7日公開)
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