受験マトリックス-2

僕は『ドラゴン桜2』でなにをしているのか

現役東大生で、『ドラゴン桜2』の編集に携わっている遠藤和真です。

さて、ついに漫画『ドラゴン桜2』のコミックス第2巻が先週発売されました。


最近、『ドラゴン桜2』で具体的にどんなことをしているのか聞かれることが多くなったので、軽く書きたいと思います。


前回の『ドラゴン桜』の時は、東大卒で担当編集だった佐渡島さんが、受験勉強や東大入試の情報などを作者の三田紀房先生に提供していました。

しかし今作では、受験の環境が大きく変化しているということもあり、新鮮な情報を僕たち現役東大生チーム「東龍門」が三田先生に提供しています。


『ドラゴン桜2』の制作において、編集会議なるものが毎週火曜の夜に開かれています。僕は、東龍門の中で、編集会議の担当として毎回出席しています。

現場はこんな感じです。(テレビ東京、ワールド・ビジネス サテライトのキャプチャ)↓

ここで何をやっているかというと、簡単に言えば、三田先生と一緒に漫画の次の回(世に出ているものよりもかなり先を行っています)のストーリー、内容を決めています。

ここには佐渡島さんや、『ドラゴン桜2』の編集者であるコルクの岡本さんも参加しています。

え、ストーリーを決めているのになぜ漫画編集の初心者である東大生が呼ばれているの?と思うかも知れません。

東大生がなぜ編集会議に呼ばれるのか

そもそも東大生の僕がこの重要な会議になぜ毎回呼んでもらえることになったのか、『ドラゴン桜2』に関わり始めたころの僕は考えてみました。

やはり、最新の入試事情をその場で教えてほしかったということだったんだと思います。逆に言えば最低限求められているのはそのくらいだったと思います。

でも、そんなこと東大生なら誰だってできます。むしろ、僕みたいな田舎者より、都内でしのぎを削って合格した人のほうが詳しいと思います。

それではくやしい。せっかく呼ばれるからには、「遠藤和真を呼んで良かった」と思われたい

なので僕は、最低限を提供するのではなく、求められている量の150%をgiveすることにしました。

やりすぎないように「やりすぎる」

三田先生は、ストーリーを、漫画として読んで面白い形に畳むプロフェッショナルです。そして、ほとんどの場合、編集会議の時点で、三田先生はストーリーの大筋を決めています(すごい…!)。

ただし実際には、「決めている」というより、頭の中の世界で想像を膨らませて登場人物たちを自由に動かさせ、それを漫画映えする形で切りとっている、というように僕は感じています(めちゃくちゃすごい…!)。

いずれにせよ、そうなると、「やりすぎる」のがとても難しい。不要な情報を提供しても、三田先生の頭の中の世界とマッチしなくては意味が無いですし、三田先生の信用を失いかねないからです。

自分にとってどんなに価値のある情報だと思っても、三田先生にとって価値のある情報でなければ、価値を伝えなくては、意味が無いのです。

そういったなかで、僕が常に心がけることにしたのは、三田先生の頭の中に広がる世界を破壊しないようにうまく広げることです。

そうはいってもこれは難しいです。でも僕はこの難題に自分の2つの得意を活かすことができることに気づきました。それが「拡散」と「個別化」です。

まず「拡散」。以前に自己分析ツールのFFS診断を受けたときに、拡散性が一番強いという結果が出ていました。そして自分はアイデアなどを膨らませることが得意そうだということは以前から気づいていました(畳むのは苦手ですが…)。

とはいえ、編集会議は難しいです。たくさん考えても、口に出しすぎない。この塩梅が大変です。その塩梅を毎週の会議で体得していきました。

そして僕がもう一つ得意なこと、それは「個別化」です。

ストレングスファインダーで、僕の資質の中で最上位が「個別化」でした。

三田先生が頭の中で登場人物を動かすなら、僕は頭の中でその三田先生を動かしてやろう、そう思い、三田先生の考えを吸収することにしました。

毎週編集会議に通い、三田先生とのコミュニケーションをとる中で、作品を読むだけでは分からない三田先生の考え方を学びとり、ついには三田先生の考えそうなことがおおよそつかめるようになってきました。それでも突拍子もないアイデアを出す三田先生はすごいですが。笑

いまとこれから

そんなことを考えながら毎週の編集会議に参加し続けた結果、今では、2巻の表紙にも登場する「受験マトリックス」や、今後登場する、とある勉強法など、三田先生が喜ぶアウトプットができるようになってきました。

また、勉強についてだけでなく、ストーリー作りにも以前より貢献できるようになってきました。

そして、三田先生から信頼を獲得していると実感できる嬉しい出来事も最近ありました。(早く報告したい…!)

いまでは、東大生ではなく、遠藤和真という一人の人としての爪痕を残しているという実感があります。

自分の得意を活かして楽しいことをして結果を出して。そんなわけで『ドラゴン桜2』でとても充実しています。

『ドラゴン桜2』ではこれからも、僕の一押しの衝撃の勉強法が登場する予定です。期待していてください!

という報告でした。

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三田先生のTwitterがこちら→@mita_norifusa

僕のTwitterがこちら→@kazmaendo

『ドラゴン桜2』第2巻の購入はこちら→http://amzn.asia/72dryiX


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Kazuma Endo
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