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静嘉堂文庫美術館’24夏~『超・日本刀入門revive』

静嘉堂文庫美術館に行ってきました。
現在開催中の展覧会は、『超・日本刀入門revive -鎌倉時代の名刀に学ぶ』

古美術の展覧会では日本刀を観る機会が多いのですが
見方について学んだことがありませんでした。
(刃文を見ることは何となくわかってましたが…)

ということで、本展覧会を通じて刀剣鑑賞を一から学び直したいと思います。



概要

かつて世田谷岡本にて人気を博した「超・日本刀入門」が帰ってきました!

武士の魂と呼ばれた日本刀は、およそ1000年の歴史のなかで、武器として用いられ、美術品として鑑賞されてきました。刀剣ブームがすでに定着した今、「全部同じに見える」「どこを見ればいいのか分からない」なんて今さら言えない・・・、あるいは「カタナの基本を見直したい」という、そんなアナタに贈る入門編です!

丸の内で初の刀剣展となる本展では、館蔵の国宝・重要文化財刀剣9件をはじめとして、「日本刀の黄金時代」と称される鎌倉時代を中心に、平安~南北朝の古名刀を特集します。さらに特別公開として鎌倉時代の仏像の名品、重要文化財「木造十二神将立像」7軀も一堂に会します。

静嘉堂文庫美術館ホームページより

刀剣鑑賞はじめの一歩

これだと見えづらいので
拡大写真も掲載します。

刀の種別

太刀、刀という言葉はどちらも同じ日本刀のことと思われがちですが、実はそれぞれ別の者をあらわしています。太刀は刃を下に向け左腰に吊り下げて携行する[佩く(はく)]のに対して、刀は刃を上にして腰帯に差して携行します。太刀や刀の中心(なかご)には、作者名や居住地、制作年月日などを刻した銘が切られます。作者名は原則として表側[身につけた時に外側となる面]に切られており、太刀の表現を佩表(はきおもて)、刀・脇差・短刀はその逆側が表となり差表(さしおもて)といいます。身に着ける方法の違いにしたがって、拵(こしらえ:外装)も異なっています。また、現代においては刀身の長さによって以下のように分類されます。

【太刀(たち)】
平安時代から室町中期ごろまでの日本刀で、刃長は2尺4~6寸(72.7~78.8cm)程度。刃長3尺(90.9cm)を超える巨大なものを大太刀といいます。刀と比べると刀身の反りが深いものが多くみられます。

【小太刀(こだち)】
刃長2尺(60.6cm)未満の刀身の短い太刀のこと。

【刀(かたな)】
室町時代に入って登場した日本刀で、「打刀(うちがたな)」ともいい、刃長は2尺以上(60.6cm)一般に刀身の反り、幅とも太刀ほどの変化はありません。江戸時代の大小二本差の大刀(だいとう)は刃長2尺3寸(69.7cm)が定寸とされました。
また元は太刀であったものを、後世に中心(なかご)を切り詰めて長さを調節し[磨上げ(すりあげ)]、刀に造り直すことも行われました。銘が全く失われてしまう程短くしたものを、「大磨上げ(おおすりあげ)」といいます。

【脇差(わきざし)】
太刀や刀の差添えとして用いられた、刃長1尺以上2尺(30.3~60.6cm)未満の刀身の短い刀のこと。江戸時代の大小二本差の小刀(しょうとう)に当たります。1尺8寸以上のものを特に「大脇差」と呼びます。

【短刀(たんとう)】
刃長1尺(30.3cm)未満の刀のこと。平造りや剣のような両刃造りのほか、重ねの厚い鎧通しなどがあります。

頒布資料より


展示作品

太刀 銘 包永(国宝)


太刀 銘 長光


刀 大磨上げ無銘(号 渋江行光)


脇指 銘 廣光


短刀 銘 西蓮(重要美術品)


短刀 銘 安吉(名物 日置安吉=重要文化財)


太刀 銘 國光(重要文化財)


太刀 銘 寶壽(重要文化財)


太刀 銘 安綱(重要文化財)


太刀 銘 髙綱(号 滝川高綱=重要文化財)


太刀 銘 守利


刀 大磨上げ無銘(号 後家兼光)


武将が所持していた名刀


太刀 銘 守利


刀の各部名称&刀装具

刀の各部名称


刀装具と後藤家



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