それは8年前に出会った今でも忘れられない出来事
昨夜『アブないラジオ』のあんでぃーさんとコラボ音声を上げさせていただきました✨
https://stand.fm/episodes/60927ac0abb2ac43cafb88c7
当時の私は夜の仕事をしていた。
詳しくはこちらのnoteから↓
ひとりぼっちで暗闇の中にいた私は自分だけの居場所を探していた。
そんな時ひとりの女のコと出会った。
彼女はまゆゆこと渡辺麻友ちゃんに似たとても可愛らしい女のコ、23歳だった。
夜に舞い降りた女神のように可憐で、麗しくて、純粋な子。
そんな印象のコで、仕事の話やコスメの話などで盛り上がりすぐに仲良くなった。
私達はお互いに自分だけの居場所を探していて、出会えた時はやっと安心できる居場所が見つかったと思っていた。
当時の私は家に帰らず、あちこち友達の家で寝泊まりしていた。
一人暮らしをしていた彼女は、優しく温かく私を家に迎え入れてくれた。
一緒に居ると、自分の現状なんて忘れるくらいにたのしかった。
そんな彼女が…
「好きな人が出来た、でも自分の思いを伝えられない」
と相談してきてくれた。
私はとても嬉しいのと同時に誰なんだろ?と彼女の話に耳を傾けていた。
「誰なのかは教えられないけど、伝えたら相手に迷惑がかかる」
そう言われた私はチンプンカンプンだった。
二人の間に沈黙が流れる。
そのうちに彼女は泣き出してしまった。
私は訳が分からなかったけど、自然と彼女の涙を拭って手を握った。
すると彼女は何かを覚悟して、涙をこらえながら真面目な顔で私に思いを打ち明けてくれた。
「あなたが好きです」
私は驚きのあまり顔がこわばるのがわかった。
そして、再び大粒の涙をこぼす彼女にどうしたら良いのか分からなかった。
気が付いたら彼女を抱き締めて
「ありがとう、こんな私を好きだと言ってくれて」そう伝えていた。
それでも、それ以上私はどうしたら良いのか分からなかった。
「ひとつだけワガママ聞いてほしい」
泣いて赤くなった彼女のキレイな瞳が私を見つめてくる。思わず頷いてしまった。
「私とずっと一緒にいて、幸せにするから」
そう言われた私は固まってしまった。
「冗談だよ、ちょっとはなそう」
全く冗談には聞こえなかったけど、私達は話をし始めた。
今までのこと
現在のこと
これからのこと
多くの共通点があった私達。
親と絶縁、多額の借金、借金返済の為に夜の仕事、ほとんどの人を信用出来ない。
二人で協力して生きていくのなら、それも良いかもしれない。
そんな話をしながら、夜は更けていった。
お互いはなし疲れて眠くなってきて、ベッドに二人で横になった。
そして、腕枕をおねだりしてくるので彼女を腕枕した。
めちゃくちゃ可愛かった。
腕枕をすると彼女は安心したのかすぐに眠りについた。
寝息を立てている彼女を見ながら色々考えた。
ずっと一緒にいるって?彼女と居たら幸せ?
私にとって幸せってなに?
考えてもよくわからなかった。
彼女が起きたらもう一度話をしてみよう。
そう思って彼女の寝顔を眺めていた。
朝の光がカーテン越しにさしこんで来ると、彼女は目を覚ました。
「おはよう」と笑う彼女は天使かと思うくらい、やっぱりかわいい。
もう一度話をしようと、彼女に伝えると頷きながらコーヒーを淹れてくれた。
二人でコーヒーを飲みながら、ベッドに座ってはなしはじめた。
彼女は私と人生を共に生きようと言ってくれた。
私は旦那と子供が欲しかった。
二人の願いが、同時に叶う事はない。
もしかしたらあったかもしれないけど、当時はないと思った。
私は女で、彼女も女で。
だから、私達は別々の道を選ぶことにした。
お互いが幸せになることを、自分だけの居場所を見つけることを約束して。