
勇気や感動を与える人
福島ユナイテッドFCの佐藤和樹です!
いきなりですが、前回のnoteで、
僕が今幸せに思えている要因として、こう書きました。
健康な身体でサッカーが出来ている
そして、これを書いてる時にふと、
"あるサッカー選手"が思い浮かんでいた。
今回のnoteでは、その選手をテーマに書いていきたいと思っている。
健康な身体でサッカーが…と書いたが、
僕がいう"あるサッカー選手"はそれに当てはまらない。
健康とは程遠く、何なら障害者手帳を持っている。
それなのに前向きに目標に向かって突き進んでいる。
その姿は、本当にカッコいい。
僕はその選手に会い、その姿に大きく心を動かされた。
感動を与えてもらった。
その感動を僕のnoteを読んでくれる人に共有したい!
こんな凄い人いるんです!
皆さんにも知って欲しい! と思ったのが
今回その選手をテーマに書きたいと思った率直な理由です。
プロサッカー選手は人に勇気や感動を与える事が出来る素晴らしい職業。
人に勇気や感動を与える人ってどんな人だろう?
その選手を通して考えていきたい。
最後まで読んで頂けると嬉しいです!

僕がいうあるサッカー選手というのは、
松本 光平 (まつもと こうへい)
大阪府出身。32歳。
ガンバ大阪のユースから海外のクラブを渡り歩き、クラブW杯にも出場。
詳しくはウィキペディアまで。
光平くんと初めて会ったのは僕がヴァンラーレ八戸に在籍してた時。
指導者の繋がりから光平くんが八戸に練習参加しにきた。
その時は、経歴が異色だし、なんか変わった人だなって思ったくらい。
というか金髪が怖くてあんまり喋れなかった…
結局光平くんは八戸に加入する事なく、また海外でプレーすることになったためファーストコンタクトはここまで。
次に光平くんを見たのはSNS上だった。
いつものようにサッカー界の情報を得ようとTwitterを見ていた。
そしたらあるクラウドファウンディングが目に飛び込んできた。
光平くんの写真が載っていて、こう書いてあった。
「失明の危機」を乗り越えて競技復帰を目指す
え…失明…?!
記事によると、
光平くんはニュージーランドのチームに所属していて、コロナの影響でリーグが打ち切り。ロックダウンでチーム活動も休止。
再開に向けて自宅でトレーニングをしていた。
しかしそのトレーニング中に事故は起きた。
トレーニング器具が外れてしまい、両眼に直撃。
病院に緊急搬送された。
医師によると失明する可能性が高いと告げられた。
衝撃のニュースだった。
それから8ヶ月程が経って、再び光平くんと会う機会が訪れた。
その機会は、以前noteにも書いた#Rebackプロジェクトだ。
会って話を聞きたかったから会えるのが嬉しかった。
実際に会うと、金髪は変わってなかったが以前と違いがあった。
日常生活では視覚障害者の方が持つ白杖を持っていた。
そしてプレー中は目を保護するゴーグルを付けていた。
早速話を聞いた。
今の状況を聞くと、右目は全く見えてなくて左目も水中で目を開けて見えるくらいしか見えてないらしい。
痛々しい事故当時の様子や術後の壮絶なリハビリなど包み隠さず話してくれた。
本当に大変な思いをしたんだな…
僕は「光平くん、大変でしたね…」 と言った。
すると返ってきた返事に驚いた。
「いや、意外といけんで!」
え?と苦笑いしていたら、何やら光平くんが眼鏡を渡してきた。
その眼鏡は光平くんの今の見え方を再現したものらしい。
「これ今の俺の状態!かけてサッカーしてみ!意外といけんで!」
そう言われたので言われるがままにやってみた。
衝撃だった。
まずかけた瞬間気持ち悪くなる感じがした。酔いそうな感じだ。
真っ直ぐ歩くのも難しかった。リフティングさえ出来ない。
対面パスに関しては恐怖を感じた。
サッカーなんてもってのほか。
光平くんはこれでプレーしているのか…
こんな状態なのに明るい様子なので、本心はどうなんだろう?と気になったので
「光平くん、落ち込んでないんですか?」 と聞いてみた。
するとまたしても返ってきた返事に驚いた。
「へこんだのは眼球だけやな。」
え…
こんな状況でも”失明ジョーク”をかましてくる…
どんなけ前向きで明るいんだ…
本当に驚いた。
それから#Rebackプロジェクトで同じ時間を共有するにつれて光平くんに対するリスペクトはどんどん大きくなっていった。
さっきのジョークもジョークではなかった事が分かった。
本当に凄いの連続だった。
まず驚いたのがプレー。
本当に遜色がなかった。ボール扱いも上手い。
むしろ誰よりも走れる。相手にしたら相当嫌な選手だった。
もう一度確認するが、右目は見えてなくて左目もほぼ見えてない。
あの視界でサッカーが出来るなんて意味がわからない。
本当に言葉を失った。
そして練習量。
光平くんに同じメニューをやらせてくださいと頼んだ。
すぐに後悔した。キツいってもんじゃない。
恥ずかしながら僕の運動能力じゃ、そもそも3分の1くらいのメニューしか出来なかった。
毎日どれだけハードなトレーニングを積んでいるのか容易に想像がついた。
その他にもピッチ外でのこだわりなど、これまで色んな凄い選手を見た事があるけど光平くんが一番ストイックだと感じた。
人としても学ぶ事がたくさんある。
謙虚でなんでもオープンで前向き。
光平くんの口からネガティブな言葉は出てこない。
おまけに関西人らしくユーモアも兼ね揃える。
本当に素晴らしい人だ。
こんなに凄い人がいるのかと感動した。
最後に光平くんを通して思ったことを書いていく。
そんな前向きな光平くんだが、日常生活でも大きな支障をきたしている。
肉が焼けてるのもわからない。
メールも店のメニューも読めない。
その他にも出来なくなったことは多々…
正直この状況なら、他の人だったら引退を選択すると思う。
しかし、そもそも光平くんにそんな考えはない。
むしろメディアを通して力強く目標を公言している。
再びクラブW杯の舞台に立つ
もちろん選手として。
それがどんな大きな目標なのかサッカーを知ってる人なら分かると思う。
一緒の時間を過ごしたから分かるが光平くんは本気で目指している。
それに向けてとんでもない量の努力を重ねている。
僕もその一人だが、そこに多くの人が感動している。勇気をもらっている。
・どんなに困難な状況になっても諦めない。
・前向きに努力する。
人に勇気や感動を与える人はこれが出来る人。
光平くんのカッコいい姿を見て
僕もそんな人になりたい!
純粋にそう思った。
「与えられる人」から「与える人」へ。
夢や目標に向かって、今僕に出来る事を精一杯やって
皆さんに何かを与えるサッカー選手になれるように
一日一日を大切に取り組んでいきたいと思います。
僕に素晴らしい刺激を与えてくれた光平くんとの出会いに感謝して
光平くんに負けないくらい頑張ります!!

そして皆さんも一緒に松本光平の挑戦を応援しましょう!
最後まで読んで頂きありがとうございます!
いいなと思ったら応援しよう!
