誰でも手軽にグラフを作成できるツールを開発中です
誰でも手軽にグラフを作って、画像をダウンロードできるツールを開発中です。商用・非商用を問わず自由にお使いいただけます。
このツールで何ができるか
内容に集中できるシンプルなUI
このツールは「誰でも手軽に素早くグラフを作成できること」に特化しています。文字の大きさ、余白、目盛り線の太さ、といった視覚要素は可能な限りツール側で自動設定し、ユーザーはデータやタイトルなどの「内容」に注力できるようにしています。
グラフの種類を選び、データをコピー&ペーストで貼り付け、あとは流れに沿って入力していけばグラフが作成できます。複数の画面を行き来したり、複雑な設定を行う必要はありません。
誤解を招くグラフを「作れない」ようにする
わかりにくいグラフ、誤解を招くグラフはしばしば批判の対象になりますが、その注意点をすべて覚えるのは意外と大変です。そこで、ツール側でそもそも誤解を招く表現をできないように設定しています。
たとえば棒グラフでは必ず原点(ゼロ)を表示します。棒グラフにおいて軸を省略すると、棒の長さとデータの値が連動せず、差が不必要に誇張されがちです。このツールでは軸の最大値・最小値を自動設定し、必ずゼロを含めることで、意図しない誇張を防いでいます。
出力は「画像」「日本語」に特化
ブログやメディアの記事、SNSなどでの使用を想定し、画像の出力に特化しています。また類似のツールは海外製も多く、フォントや余白が英文前提だったりするので、日本語での出力に最適化しています。
使用環境にかかわらず同じアウトプットを出す
ソフトのダウンロードやシステムフォントを使わず、ユーザーのPC環境に依存しません。WindowsでもMacでも同じアウトプットになるようにしています。
使い方
まず左側のサイドバーから使いたいグラフ種類を選びます。現在は折れ線 / 棒 / 円グラフを実装しています。
「サンプルデータ」の例をクリックすると、サンプルとしてデータの入力やタイトルなどの設定が自動で行われます。
サンプルを使わない場合、「1. データを入力」の左側タブからテキストエリアにデータを貼り付けます。ExcelやGoogle Sheetsなどの表をそのままコピーしてテキストとして貼り付けます。
「テーブルを更新」ボタンを押すと、貼り付けたデータが表形式に更新されます。ここで数値を修正することもできます。なおデータの入力後に再び左側のサイドバーからグラフ種類を変えた場合もデータはリセットされません。
「2. 各種設定」からタイトル、サブタイトル、注記などを入力します。タブの左側「基本設定」では、グラフ作成に必須の項目だけに絞っています。グラフによっては追加で入力項目が表示されます(たとえば棒グラフのタテ軸単位など)。
最後に「3. プレビューと保存」からプレビューを確認して、問題なければ「画像を保存」ボタンをクリックすると画像ファイルがダウンロードされます。拡張子はPNG / JPGから選べます。
商用・非商用を問わず、自由にお使いいただけます。クレジットなどの記載も不要です。ただし出力された画像の改変など、いくつかの禁止事項がありますので、詳しくはページ下部の注意事項をご確認ください。また、注意事項は予告なく変更される可能性があります。
開発の背景
報道メディア業界では、記者や編集者が自分でグラフを作るケースも増えてきました。しかし、グラフの作成に使われる表計算ソフトやデータ可視化ソフトは(1)設定項目が多いため作成に時間がかかる、(2)人によって仕上がりが異なりメディアとしての統一感がない、(3)3Dグラフなど普通は推奨されないグラフも機能として作れてしまう、といった課題がありました。そうした問題に応えるためのツールです。
多くのツールは選択肢の多さや多機能さを売りにしています。しかし現場で話を聞いていくと、意外と「デザインは気にしないから間違いのない設定にできればそれでいい」という声が少なくありませんでした。特に、デザインの専門的な訓練を受けているわけではない(そして多忙な)記者が作る際には「どんな設定でもできますよ」より「デザインはこちらがよしなにしておきます」というツールの方がありがたい、とのことでした。
私はかねてから「報道メディアのグラフィックは(1)フルスクラッチで作るオリジナルの大規模なビジュアル、(2)ツールで作る日常使いの小規模なビジュアル、に二極化していく」という話をしています。この(2)を素早く行うためのツールです。
今後の開発予定
ビジュアル表現の追加
まず表現できるビジュアルの種類を増やします。表組、横向き棒グラフ、地図、ヒートマップなど、報道記事やビジネス用途で使う頻度が高いものから実装していく予定です。
追加機能の拡充
設定項目の追加、データの編集機能の拡充、データの保存、出力画像の背景の透過、吹き出し(アノテーション)の追加など、機能面でも追加を予定しています。