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人のセンチメンタルを笑うな

少し前、自粛でずっと会えてない人から
メッセージが来た。

「なんか最近、ポエム多くないですか?」

僕の投稿を読んでくれているみたいだった。

久しぶりだなぁと思って、
嬉々として返事を返した。

「私のポエムが目につくのは、きっと
 あなたがポエムを求めているから……」

そんな軽口を送りあい、近況を交換して。
メッセージのやり取りは終わった。

だけど実際、その通りだと思う。

自分が感情的だから、人の感傷に目に止まる。

ただ、世の中がこういう状況になったことで
自分の感傷的な投稿が、増えたのは事実だ。

世の中が普通なら、こんなには書かない。

身近な人にいじられるのは全然いいけど。
そうじゃないのが、しんどいからだ。

「何やこいつ芸人のくせに」
「何ポエムほざいとんねん」
「ボケろや」「おもんな」

ただ、世の中がこういう状況になると
そういう人も、何も言ってこなくなる。

自分が感傷的だから、人の感傷を許せる。

そういう意味においては、
あの2ヶ月は気楽だった。

緊急事態宣言であると同時に、
センチメンタル宣言だった。

自粛は明け、アラートは止み、
ロードマップは進んでいく。

いいことのはずなのに、それを
少しだけ寂しく感じてしまうのは。

「いつまでも感傷的でいるんじゃねえよ」
「そのステップもう終わってんだよ」

世の中に、そう言われてるような
気がするからなんだと思う。

……感傷的でいられないからって、
感傷的になるなんて。

そんなのはおかしいよって
君は、笑うかもしれないけど。