CONTAX T3というカメラのお話
このカメラの購入はおすすめしないです!
こんにちは
和数というモノです。
CONTAX T3というカメラのレビューのようなモノを書きたいと思います。
ちょこちょこ作例も挟んでいきます。
CONTAX T3というカメラ
T3 みなさんご存知でしょうか。2001年に京セラが発売した135用レンズ一体型フィルムカメラです。
レンズはCarl Zeiss製35mm/f2.8で日常の記録からポートレート、スナップまでなんでもござれの優秀なレンズです。かなり端正な描写をしてくれます。コントラストが高いとよく言われていますね。
重量はフィルム、電池含めて実測253g。
外装はチタン製。
デザインはこんな感じ。
20年以上前とは思えないデザインじゃありませんか?apple製品にも通ずる美しさがあると感じます。iPhone15からチタン採用されましたしね。
・AE(プログラムオート・絞り優先)
・AF
・フィルム自動巻き上げ
・OVF
に加えてフラッシュも搭載されています。ちょっとしたときにあるととても嬉しいやつ。
このような機能が搭載されている通り、基本カメラ任せでなんでも撮れちゃいます。
基本情報はこんな感じかな。
使用感
基本情報でも書いたよう、AEもAFも自動巻き上げもあるため、本当にシャッターを押すだけで撮ることができます。起動もかなり速く、ボディも135とは思えないほど小さいので常に持ち歩いてパッと撮るのがすごく合うカメラじゃないかなと感じます。
つまりスナップに最適ということですね。ばか楽しいですよ。
本体の質感が良いのも外せません。やっぱり常に持ち歩くものの質感だとか所有感というものは重要ですよね。コンパクトでありながら機構が詰まっていることからくるイイモノ感、チタンからくる高級感、たまらんです。
そしてこのカメラ、不思議なことに撮影体験がかなり良いです。
シャッターフィーリングはかなり軽く薄いのですが、フィルム機だからこその撮影体験の重さを感じます。フィルムで撮るというだけで撮影体験にバフがかかるように思うんですよね。プレビューがないことや撮ることのできる枚数に制限があるからだと思うんですが。
加えて基本プログラムオートで撮ることから、撮影そのものに没入することができます。フルマニュアルのフィルム機で撮ることに比べると、考える要素が構図と被写体のみになるんですよね。やっぱりこれは大きいです。
シャッターフィーリングがかなり軽いことに対比して、フィルムという媒体が持つ重さ、また撮影に対する集中の容易さなどが絶妙なバランスで釣り合い、奇妙なことにとても撮影体験が良く、楽しいんですよね。
ほんと不思議。
価格と価値
さて、かなり褒めましたが、初めに書いたように僕はこのカメラを購入するのはおすすめしないです。
というのも2024年8月現在、このカメラ35万円じゃ買えないぐらいの値段感です。amazonでは37万円弱で出ていました。これでも安い方だと思います。
そして定価はご存知ですか?9.8万円ですよ!なんと3.7倍ぐらい?信じがたいですね。
この原因は、生産終了による供給不足と海外のセレブやスターがSNSで使用していたことでファッションアイテムとしてアイコン化したことが大きいようです。未だにリペアサポートが受けられるというのもありますね。
個人的な評価としては、10万円なら圧倒的に買い、20万円で若干迷う、それ以上は論外な印象です。加えて大前提フィルムカメラですからね。フィルム代も馬鹿になりません。
良いカメラであることは間違い無いのですが…やはり購入はおすすめできないです。
フィルムという媒体
少し話は変わりますが、フィルムという媒体が写真という概念に与える影響ってかなりあると思うのです。
僕はフィルムで撮るという体験をしてから、自分の中での"写真"というモノが変わった実感があります。撮影枚数の制限があることによるプレッシャーであったりとか、現像という期間を経て他人の手を通った写真、ネガという形で手元に残る情報の重さなどなど、デジタルカメラで撮影してSDカードからRAWファイルをPCに落としてLightroomで弄る、という行為だけでは絶対に体験できないことによる影響があるように思います。
ただ、需要が本当に無いせいで全体的にお金がかかりすぎるという点が辛いですね。普通に135フィルムを買おうとすると今2000円〜ぐらいの値段しますし、現像とスキャニングでも2000円ぐらいかかりますかね。やってらんないですよねほんと。lomographyのearlgreyだと一本800円ぐらいで買えるのでかなりおすすめです。b&wかつiso100なので扱いにくさは若干ありますけどね。
未体験の方は写ルンですから始めるのがやっぱりおすすめです。フィルムとっても楽しいのでみんなやりましょ!
作例ちょっとだけ
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読んでいただき、本当に本当にありがとうございました。
それではまたいつか。