質量保存の法則

組織を変える話をしています。
みんなの負担が大きくなってきてるから、それを減らそうと。
いろいろな状況変化により、人員数も減っていることも大きな要因のひとつです。

みんなが理解する必要があるのは、これは単に「組織を変えて、負担を減らす」という話ではないということです。
組織の工夫で効率化を図れる部分がいくらかあるとしても、やはり基本は『みんなの負担の総量=組織のクオリティ』だと思います。
そこには、質量保存の法則がはたらきます。
だから、負担を減らすということは、組織のクオリティを落とすということです。
そこを理解しておかないと、話は進まないでしょう。

そしてそれを決定していくのは、これまで組織の形成に尽力してきた過去の先輩方ではなく、紛れもなく、今の組織のメンバーです。
過去の先輩へのリスペクトを欠いてはいけません。しかし、今のメンバーへのビッグリスペクトがより必要です。
何のための組織か。誰のための組織か。
それを考えれば、答えは明らかです。

しかし私は、その選択が長い目で見た時に、ただクオリティを落とすだけではないのではないかと、確信にも似た希望を感じています。

仮に、みんなの負担を減らすとしましょう。
そうすると一時的に組織のクオリティは弱まります。しかし、そうすることで、組織に活気が生まれ、これまで苦しみながらさせられてきた活動だったのが、みんなが主体的にできる生きた活動になります。

後者の活動が前者の活動よりも、さまざまな面で意義深く、組織のクオリティに繋がることは、火を見るよりも明らかです。
何より、そのような活動、組織にしたいということを望まない者が居るでしょうか。

北風と太陽。
これまで、北風に強く吹かれて、空気を読んで仕方なく上着を脱いでいた旅人は、その状況が続くと風邪を引いてしまいます。
太陽に照らされた旅人は自らの意志で主体的に上着を脱ぎ、旅を続けます。 

みなさんはどちらの旅人になりたいですか?

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