MaaSが都市を変える 移動×都市DXの最前線(読書メモ)
MaaS
「自動車という伝統的な交通手段に加えて、新たな選択肢を提供し、自家用車という魅力的な移動手段と同等化それ以上に魅力的な移動サービスにより、持続可能な社会を構築していこうというまったく新しい価値観やライフスタイルを創出していく概念」(牧村和彦、「移動革命とMssS-MssSの現在と未来」『土木学会誌』vol.105)
その大義(個人的フィルターあり)
年間130万人が死亡している「交通事故の減少」、過剰な交通の抑制による「CO2排出量の削減」、誰もが移動できる「ユニバーサルデザイン」。他にも、1日は95%は動いていない自動車が占める「都市空間の解放」、高齢社会の中での「運転手不足の解決」…等々
ミニマムな移動から考える
黒川紀章の『ホモ・モーベンス―都市と人間の未来』(1969年)、真鍋博の『歩行文明』(1985)、そして2020~2022年コロナ禍での移動の制限…。「移動」することはやはり人間の根源的な欲求の一つだし、そのミニマムな移動(=移動体験のスタート/ゴール)の場である街路は、まず歩行者にとって、「安全」で「公平」で「快適」で「楽しい」ものであってほしい。
実装に向けての心構え(目先の技術や事例に踊らされないように自分への戒め)
MaaSや自動運転も、やはりそこからスタートしていかないと社会的に受容されるのは難しいし、どこか歪なものになりかねない。まぁ、安全/公平/快適/楽しい…は、都市・地域によっても異なるので難しいし、だからまちづくりは楽しいとも言えるのだが…。
※世界の動向や技術、都市計画への応用などは情報が豊富過ぎるので、あえて一切触れませんでした(笑)