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音楽と関係ない業界から、演奏のヒントを得た話

音楽以外の分野からヒントを得る

少し前に「緊張を味方にする方法」という話を書きました。

その中で「交感神経」「副交感神経」をコントロールする方法として、深呼吸の仕方を挙げました。

※その記事はこちら↓

実はこれ、あるプロスポーツ選手が「合気道」を参考にルーティン化していた呼吸法を真似たもの。

私自身は合気道をしたことはありませんが、そんな感じで音楽以外の分野でよく見かける動作などを演奏の参考にすることがあります。

小さく動いて、準備をする

ある日の真夜中、テニスの中継をぼんやり見ていました。ちなみに私はテニスもやったことがありません。

サーブを受ける人はボールが飛んでくるのを待っている間、体を揺らしたりステップを踏んだりしています。

それを見て「大きく動くために、小さく動いておくのかな?」と思ったのと同時に、「これ、バンドも一緒じゃない?」と思いました。

小さい球がとんでもないスピードで飛んでくる。しかもどのコースに飛んでくるのかわからない。さらにそれを打ち返さないといけないわけです。じっと待っていてはタイミングを合わせて打ち返すことはできないでしょう。

それを音楽に置き換えて、例えばドラマーがカウントした時に自分も同じように動いておけば、自分が合わせたいタイミングでバンドインできるんじゃないかと思ったんです。

「いや、オレもカウントに合わせて足で刻んでるよ」「ちゃんと頭の中でワン・ツー・スリー・フォーって言ってるよ」という人もいるでしょう。それでアタマが揃っているのなら問題ないです。

ただ私の場合、足をトントンさせたり頭で数えているだけだと、上手く揃っていないような違和感がずっとありました。下半身と指を連動させる神経が鈍いのかもしれません。

そこで思いついたのが、カウントに合わせて「体ごと」動かすこと。動かす幅もスティックが動いている幅やスピードに合わせるつもりで。

後日、早速スタジオで試しました。

その結果、アタマを揃える精度が徐々に上がりました。

上がった気になっているだけかもしれませんが、躊躇が減ったような感覚がありました。

他にも、ピッキングの瞬間に注意すべきことなども色々あります。でも、自分の体や脳に合った準備の仕方を身につければ、それに連なる別の動きにも自信や説得力が生まれるんだなと思った経験でした。

他のスポーツや業界にも参考になる体の使い方や考え方がありました。全部は書ききれないので、またいつか。

見すぎたり聴きすぎたりすると、体が硬くなることもある

スティックの幅やスピードに合わせて体を動かすと言いましたが、一つ注意していることがあります。

それは、「あまり相手をよく見よう(あるいはよく聴こう)としすぎない」こと。

例えば、見づらいものをよく見ようとして、目を細めたり顔を前に出すことがあります。実際にやってみるとわかるのですが、肩や首が少し硬くなります。

見ること(聴くこと)に集中しすぎた結果、この硬さが発生してしまうと、体の始動が遅れたりして相手と合わなくなることがあります。

調べたところ、運動科学のような分野で説明ができるようですが、とても専門的すぎるので割愛します。ものすごく乱暴に言うと、「体が硬くなると神経の伝達が遅くなる」そうです。

要するに、アイコンタクトや周りの音を聴くことは大事だけど、やりすぎは良くないということです。

また、0コンマ数秒であっても、相手が動いたのを確認してから自分も動き出すのでは遅い時もあります。特に初対面の人と演奏する時には、その人の演奏やリズムの取り方のクセがわかりません。

そういう時は「相手が始動した時にはもう自分は始動済みで、いつでも音を鳴らせる準備をする」イメージを持ちながら、体の重心や体の背面を意識して動かします。これもまた言語化が難しいので割愛しますが、いつか書きたいトピックです。

毎回書くたびに割愛するエピソードが発生していて、まとめる力や文才のなさに我ながらガッカリしていますが、「ヒマだし体が動くうちに遺しとけ!」くらいな感じでゆる〜く始めたので、特にノルマは設けず今後もダラダラ更新すると思います。

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