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#6 新しくOSSのタイムトラッキングツールを作りました 〜Quality-Work〜

 手軽に使えるタイムトラッキングツール「Quality-Work」を作って、OSSとして公開しました。仕事内容の見える化がしたい方、タイムトラッキングに興味のある方はぜひお試しください。

 私は、元々自分の日々の作業を記録して分析するするためActivityWatchというタイムトラッキングツール(ActivityWatchの解説記事はこちら)を気に入って使っていたのですが、使っているうちに、もっと色々な機能があったらいいなあと思うようになりました。
 最初はオープンソースであるActivityWatchを拡張したりしていたのですが(#6 タイムトラッキングツールActivityWatchを拡張してみる)、色々やっているうちに最初から作った方が早いように思えて来ました。ということで新たなタイムトラッキングツールを作り始め、とりあえず使えそうなものになったので、これを公開することにしました。

提供する機能

アクティビティの記録

 PC画面で、何らかのウインドウがアクティブになるごとに「ウインドウを表示しているアプリケーション名」「ウインドウタイトル」「ウインドウがアクティブになった時刻」「アクティブでなくなるまでの経過時間」を「アクティビティ」として記録します。
 これに加え、ウインドウに対してキーボードからの入力回数やスクロール回数、マウスでのドラッグ距離などを記録します。

記録されたアクティビティ

記録したデータの表示

記録したアクティビティを各種グラフで表示します。

アクティビティのグラフ表示

アクティビティの分類

ビューとカテゴリーという概念に基づいて記録されたアクティビティの分類を行うことができます。記録した作業データは、色々な観点で分類できます。例えば以下のようなものがあります。

  • 「文書作成」「プログラミング」「会議」「学習」など作業種別の観点

  • 「A案件」「B案件」など案件やプロジェクトの観点

  • 製造業で言うところの「直接作業」「間接作業」などの観点

Quality-workでは観点のことを「ビュー」と呼んでおり、ビューごとの分類ができるようになっています。

ビューによる分類表示

また、「プロジェクトごとに作業種別を分類する」など、2つのビューを掛け合わせて分類することもできます。

複合表示

ウインドウタイトルによる分類
 分類するカテゴリーごとに、キーワードを予め登録しておき、アクティビティの持つウインドウタイトルにキーワードが含まれている(あるいは含まれていない)場合に当該カテゴリーに属すると判断します。
 また、アクティビティのウインドウタイトルそのものを登録しておき、同じタイトルのものを当該カテゴリーに属すると判断することもできます。
 このような設定や登録は「カテゴリーエディター」を使って行います。

カテゴリーエディター

アクティブ時間とキー・マウス入力の量による分類

キーボードやマウスからの入力情報による分類ができます
ビューにより複数種類の分類ができます

  • アウトプット ドキュメントを作成したり、プログラムを作ったり、図面を作成したりなどキーボードやマウスからの入力が一定以上あるもの

  • インプット 文章を読むために画面が表示されており、表示されている時間は長いものの、キーボードやマウスからの入力がほぼないもの

  • ザッピング 流し見をしているため、表示時間が短くかつキーボードやマウスからの入力がほぼないもの

その他

ここで提供しているのは、個人向けを想定したスタンドアローンのソフトウェアですが、企業・組織向けに複数ユーザで利用可能なWeb版も開発しています。個人向け向けソフトが持つ機能に加え、企業・組織で使うために必要な以下を提供します。

  • ユーザデータの一元管理

  • ユーザ認証機能への対応

  • Webセキュリティー関連機能

ただ、このような機能は企業や組織に合わせてカスタマイズする必要があり、単にパッケージとして提供というわけにもいきませんので、問い合わせをいただいたら個別に対応します。

 多くの方に使っていただき、フィードバックをもらえるとありがたいです。まだまだ、機能的に足りないところや、使いづらいところも多々ありますが、今後も機能追加や改善を続けて行こうと思います。

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