品川女子学院にて、池上彰さんとの特別授業を行いました
2023年6月12日(月)、品川女子学院にて池上彰さんとの特別授業を実施しました。
対象は中学3年生~高校2年生。書籍『お金と生き方の教室』(池上彰さん監修 / Gakken発行)をもとにした授業です。
働くということ、お金との付き合い方について、池上彰さんと私の考え、想いを織り交ぜながらお伝えした1時間40分。
拙著『あたらしいお金の教科書』の内容を中高生のみなさんにお話しする機会を持てたことは、私にとっても嬉しいできごとでした。参加されたみなさんの学びの機会になったなら幸いです。
また、この授業の様子は、本日2023年7月21日(金)、フジテレビ系列の情報番組「ノンストップ!」でも放映いただきました。番組をご覧いただいた方にも気付きをお届けできていれば大変うれしく思います。
今回のnoteはこの特別授業の様子を、私の当noteアカウントや『あたらしいお金の教科書』の挿絵を担当いただいている島田あやさんのレポートでお伝えします!
学生時代に受けたかった授業
こんにちは!イラストレーターの島田です。池上さんと新井さんの特別授業という大変贅沢な場に同行させていただきました。
池上さんの話題の引き出し、
そして話に引き込む力。
新井さんの経験と実績があるからこそ響く、
お金と働き方への想い。
この授業を高校生の時に聞けていたら人生の歩み方が変わっていたかもしれない。そう思えた、心が動かされる授業でした。
当日は約30名の生徒さんに向けての授業でしたが、この学びをこの場だけで留めてしまうのはもったいない。その想いでレポートを書かせていただきます。
AI時代、どう生きるか
授業は参加者への問いかけとともに進行しました。最初の問いかけはこちら。
課題についてグループで意見交換後、グループの代表が発表するという流れだったのですが、意見交換中から頻繁に聞こえてきたのは「AI(人工知能)」という単語。
意見発表でも、
「AIができないことは、人と信頼関係をつくることだと思う。スクールカウンセラーや看護師、YouTuberをめざしたい」
「AIを動かすのは人間だと思うので、プログラミングを仕事にしたい」
「AIに奪われないから、政治家や国会議員になりたい」
など、特にAIに焦点を当てた課題ではなかったのですが、AIの存在を意識した働き方を今から考えていることに驚きました。
同時に、今年に入ってから日常的に耳にするようになったAIの存在は中高生にとっても無視できないものだということを目の当たりにしました。
お金と働き方の関係性
意見発表後には、新井さん・池上さんから
「職業・仕事の選択において、
お金ってどれくらい優先すべきなのか?」や
「お金を稼げる人はどんな人?」など、
働き方とお金の関係性を自分で考えるためのヒントが伝えられました。
その中でも印象的だったのは
「お金を稼げる人というのは、
雇われている・指示通りにやるという
受け身の姿勢ではなく、
自分で問題に気付き、能動的に行動する人」
というメッセージ。
指示待ちの姿勢でいると、どんどん仕事が入ってこなくなる。そんな様子を会社員時代に目にしたことがあるし、フリーランスとなった今では日々実感します。
そして、これこそが「AIに奪われない、AIと共存できる働き方」かも!この授業、10代のうちに受けたかった〜!
お金で幸せは買えるのか
二つ目の課題はこちらです。
ここでも中高生の意見を聞いてみると
「好きなKPOPアイドルのライブ」
「スタバやコスメなど好きなことに使う」
など、高校生らしいものから
「旅行など、自分の経験に使う」
「お金が好きなので、お金でお金を増やしたい」
といった、大人顔負けの考え方まで様々。
ところでみなさんは、お金を得たら「しっかり貯めたい派」でしょうか。それとも「やりたいことに使いたい派」でしょうか。
将来のために貯蓄は多い方が良い気もする。でも、やみくもに貯めるだけでいいのだろうか…というのは多くの人が抱える悩みかもしれません。
新井さんから贈られたのは
「お金を貯めることはある程度必要です。
しかし、お金は使って初めて意味を持つ。
やりたいと感じたことを経験し、
価値観の幅を広げるためにお金を使うことを
意識してみてほしい」
というメッセージでした。
新井さんは「自分の将来に返ってくることにお金を使っている」とのこと。ただ浪費するのではなく、いわば自己投資。これは真似したいお金の使い方です。
また、面白かったのは、池上さんが教えてくれたこんなエピソード。
もちろんおふたりはユーモアとして返答したそうですが、この授業を聞いたあとだと、「使うこと」と「貯めること」について考えさせられるエピソードのようにも感じました。
経験で人生が変わる
課題2に関連して新井さんから紹介があったのが、テラ・ルネッサンスという団体の代表をしている鬼丸昌也さんのお話。
鬼丸さんは大学4年生のとき、カンボジアの地雷原を訪問して子ども兵の話を聞く機会があったそう。彼らになぜ子ども兵をしているのか尋ねたところ、帰ってきた言葉は「お金がほしい」。
このことをきっかけに、鬼丸さんは元・子ども兵の子どもたちに向けた職業訓練を始めました。これがテラ・ルネッサンスのはじまりです。
鬼丸さんが大学生の時にお金を使って経験したカンボジアへの訪問は、課題意識を得るきっかけ、そして能動的に行動するきっかけにもつながったと言えます。
中高生と過ごした充実の1時間半
最後に池上さん監修の『お金と生き方の教室』と新井さんの著書である『あたらしいお金の教科書』を中高生のみなさんにプレゼントして、集合写真を撮影しました。
1時間40分という短い時間でしたが、私にとっても大きな刺激となる授業でした。中高生のみなさんもこれまで聞いたことのない話や発見の連続で満たされた時間だったのではないでしょうか。
新井さんは「全国の学校でこんな授業をしたい!」と意気込んでいる様子。
ご希望の先生や自治体がいらっしゃればぜひ [ info@eumo.co.jp ] 宛にご連絡ください!
▼『お金と生き方の教室』についてはこちらの記事もご覧ください!
特別授業はこちらでも見られます!
2023年8月5日(土)13:00-17:00に開催されるオンラインイベント、学研キッズフェス2023。小中学生とその保護者を主な対象にしたこのイベントのプログラムの一つとして、今回の特別授業が放映されます!
参加費無料のイベントです。
興味のある方はぜひ以下の特設ページをご確認の上、お申し込みください♪