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2.通貨ベクトルとは

通貨ベクトルは通貨単独(例えばドルや円単独)の仮想的な値動きを表現したものでその値動きの方向性と強さを表現したものです。

・なぜ通貨ベクトルが有効か

通常チャートに現れるドル円等の通貨ペアの値動きはドルと円の相対的な値動きを表現したものです。

もちろんドルが買われ円が売られた時には、チャート上のローソク足は
値動きの上昇として現れますが

チャート上のローソク足が上昇したからと言って必ずしも
ドルが買われ円が売られているわけではありません。

例えば
①円は動かずドルだけが買われた場合や、
②ドルは動かず円だけが売られた場合、
③ドルも円も買われてドルの方が強く買われた場合、
④ドルも円も売られて円の方が強く売られた場合、
においてもチャート上は上昇の値動きとして現れます。

ドル円が上昇する動き

特に③、④のドルと円が上昇または下降の同じ方向に動いている場合は
片方の通貨の動きのちょっとした変化がチャート上の値動きに顕著に現れ
上ヒゲや下ヒゲの多いチャートになる傾向があります。

この場合ヒゲや騙しが多く、あまり取引には適さない値動きになる傾向が
あるかと思います。

最もドル円の上昇で取引しやすいのは⑤ドルが上昇し、円が下降した状態で
この場合安定したトレンドの継続が期待できます。

またこの逆にドルが下降し、円が上昇した状態では取引しやすい
ドル円の下降相場が期待できます。

またドル円が値動きが少なく横ばいの状態であっても、実際はドルと円が同時に上昇していたり、下降していたりといった場合もあり、通貨ペアのチャートだけではこうした判別が出来ません。

言いかえればドル円などの通貨ペアの値動きは、ドルや円の通貨単独の動きが実体となり、通貨ペアのチャートは通貨単独の動きの影を見てるようなものだとも言えます。

このことから通貨ペアのチャートを見てトレードをすることは、
影を見てトレードしているようなものだとも言えます。

ここで説明しているUSDやJPYの様な通貨単独の動きが、強さと方向性を持つことから通貨ベクトルと言います。

通貨ベクトルを利用して各通貨の単独の仮想的な値動きを見ることで、
取引に適した通貨ペアの判別と、真の値動きの初動を捉えることで
値幅を狙えるタイミングを見つけ出しやすくなります。

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