アプリ時代の「訪問介護 現場での良い介護」とは
現場革命の本流に突入
今回の改正は、さらに一歩「アプリ活用」の推進と「SNS」(あえてこう記載する)の推進による、現場革命の本流に突入してきたのではないでしょうか。
以前は、学習塾などで、そこに通っている子供が、QRコードにタッチするとか、持っているスマホでアプリ連動するなどで、安心安全を的な仕組みを見聞きしていて、そんな仕組みが、この訪問介護でもあったらなあと思っていたところです。
訪問介護記録の現状までの認識の振り返り
用紙タイプとアプリタイプ・・・
①「記録用紙」のメリット
多くの事業所が、この方式を使っていたと思います。一枚はお客様宅。一枚は事務所へ保管というような。家族やその時不在の方、他事業所の方などが、それを見れば何をして帰ったのかというようなことがわかる。
②「記録用紙」のデメリット
利用者宅でも事業所でも膨大な紙が発生し、それを事業所は保管しなければならない。また、何かあった時には、手作業で探さなければならないし、家族や他事業所とは、いちいち利用者宅や事業所でその確認をしなければわからないという面があった。
③「アプリタイプ」の記録では
そのアプリに参加できる環境が整っている家族・事業所・スタッフは、記録等がアップされた即時に確認ができる。電話やファックス等などに頼らなくても、たとえ他社でもお客様というコミュニティの中で、即時に専門的なルールにのっとって、記録類の共有、確認、伝言・指示などに至るまでの共有が可能となる。
そのため、一つ一つの記録、一つ一つの表現やニュアンス、専門用語の使い方ひとつに至るまで、注意と配慮が必要となる。
そのスキルを身に着けることができれば、連携されている事業所からの信頼性は確実にアップすると思われる。しかし、事業所間や事業所と本人家族などでそのレベルに差があると、不信感につながりかねないのである。
訪問介護記録の現状と課題
① 現状
1)記録用紙を利用しているところ
2)記録用紙とアプリの併用をしているところ
3)アプリに何とか切り替えたところ
4)アプリ有効活用できているところ
の混在状態が現状なのではないでしょうか。その結果、せっかくアプリがあり、電話やファックスでの確認や報告をもらわなくても確認できるのにというのが、アプリを積極的に活用したい事業所側の課題かもしれません
②課題
1)~4)の玉石混合の現状において、もっとも厄介なのが、アプリの違いなのである。その結果、それぞれの連携手続きであったり、IDやpasswordの設定など一定の手続きを踏まないといけないし、それぞれの使い勝手も違ったりする。
習慣化されれば、それは、苦にならないのかもしれないし、IDやpasswordは完璧ではないにしても、安全に保存できる可能性もあるので、いずれクリアされるだろう。
いずれにしろ、介護現場に立つ一人一人のスタッフが、習熟することが重要である。
アプリ時代の訪問介護をよりスムーズに成長させるために
課題1:アプリ弱者へ配慮とトレーニング
介護現場の一定数が、記録弱者というか、トラウマ的なものを潜在的に抱えている中で、それを「アプリになります」「簡単です」といっても
はいやります。それは助かります。と飛びつける方ばかりではなく、もしかすると、多くのアプリ弱者を生み出すことにつながりかねず、そのアプリ弱者を救済する手立てがなければ、貴重な人材を失うことになりかねません。そのための配慮とトレーニング。特に一つ一つの支援の中でどう寄り添うかとどう習熟させるかは課題だと思います
課題2:アプリ活用のステップアップは
アプリの活用で、とりあえずアプリにアクセスして記録を作るところまでは何とか、できるようになるのはそんなに難しいことではないかと思われます。
本当の課題は
・即時性に耐えうる内容で作成できるか→課題3へ
・連携に耐えうる内容で作成できるか→課題4へ
・連携に耐えうる支援レベルで支援ができるか→課題5へ
という面にあるのではないかと考えています
課題3:即時性に耐えうる内容で作成できるか
いくつかのアプリに参加させていただいて、アクセスしていると、この「即時性」については、多くのアプリ利用事業所はなんとかできているじょうきょうです。
アプリ側の問題か、入力するスタッフの問題かはまだ探り切れていませんが、連携する側からは、「即時」確認が難しいケースが散見されています。
訪問介護では、その作業時間内に記録の時間を作成することが定められていますので、その時間内に「即時性」を担保する対応が重要と考えます
課題4:連携に耐えうる内容で作成できるか
例えば、ヘルパーがどこまでするか?もしくは、医療や看護とは違うんだしということ訪問介護の場面ではよく聞くが、「老振発0330第2号」によれば、生活援助でも体調確認はすることになっている。なので、国の定めたルールなのである。
口頭で変わりがないかの確認や、目視の確認をしましたということをレ点で済ませるのも一つの記録かもしれないが、「じゃあどおだったの?」が抜け落ちてしまう。
なので、「じゃあどおだったの?」を少なくとも残せるレベル、アプリの習熟が重要性を増すこととなる。そしてその記録は連携先事業所でも見えるが重要となる。
課題5:連携に耐えうる支援レベルで支援ができるか
わかりやすい記録で、連携を図るということはもちろんなのですが、そのアプリ上のレベルをお互いに下げず、そのアプリ上で完結するような情報の共有ができる。
「情報の共有ができる」は記録の開示性が高く、聞かれたり調べたりしないとわからない記録は、開示性が低いともいえる。
開示性が高い記録は、実践から生まれる。一つ一つの支援行為が丁寧かつ慎重に行われていたら、その行為を記録に忘れずに落とし込めば完結するはず。。。なのですが、なかなか難しいのも現実です。
できていないときは、気づきを促す関り、次につなげる関りが重要です。
「めんどくさい」「やりたくない」と匙を投げられないかかわりをしっかりとお願いしたいところです。
他にもいろいろとあるともいますが、今日のところはこのあたりで。
まずは、アプリ利用レベルをリーダーの方は確認しましょう
というとリーダーの仕事が増えますので、だれかにたのんで「今」を確認して、アプリレベルトリアージしてみましょう(笑)
指導しなくても大丈夫
若干課題あり
大いに課題あり
とその詳細をから。では