コンラート・ローレンツ【『一日一文 英知のことば』から学ぶ#149】


【5月28日】コンラート・ローレンツ:1903.11.7~1989.2.27

攻撃は元来健全なもの、どうかそうあってほしいと思う。だがまさに攻撃衝動は本来は種を保つれっきとした本能であるからこそ危険きわまりないのである。つまり本能というものは自発的なものだからだ。もし攻撃本能が、多くの社会学者や心理学者たちが考えたように、一定の例外的条件に対する反応に過ぎないのであれば、人類の形状はこれほど危うくなりはしなかったろう。もしそうなら、反応を引き起こす諸原因をつきとめて、取り除くこともできよう。

『攻撃 悪の自然誌』日高敏隆・久保和彦、みすず書房、1985年)

【アタクシ的メモ】
現在の日本では、攻撃などが絶対悪と見做されていると思う。何らかの攻撃が処罰されるといったことは、法治国家として適切だと思うが、人に攻撃の衝動があり得るということは、認めるべきだと思う。後は、それぞれの人が、その衝動をどのようにコントロールするかということだ。

このエントリーは、下記からの転載です。
https://kazuhiq.com/20230528/wisdom0149/

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