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Microsoft Ignite 2024: 仕事を支える Windows の未来(2024/11/21、ニュースリリース)

※米マイクロソフトからブログ更新のお知らせがニュースリリースにアップされました!

【Microsoft Ignite 2024: 仕事を支える Windows の未来】

パヴァン ダヴルリ (Pavan Davuluri)
Windows + Devices 担当 コーポレート バイス プレジデント

※本ブログは、米国時間 11 月 19 日に公開された “Microsoft Ignite 2024: Embracing the future of Windows at work” の抄訳を基に掲載しています。

Windows は、約 40 年にわたり、最新のコンピューティングの中心的存在であり続けています。世界中の教育、政府、軍、病院、企業など、さまざまな業界で重要な役割を果たすコンピューティング体験を支えるユビキタスなオープンプラットフォームとなっています。そして、その多くが、高度なセキュリティとレジリエンスを必要とするミッションクリティカルなサービスを提供しています。あらゆる規模のビジネスを継続させるという Windows の責任を私たちは真剣に受け止めています。エコシステムパートナーとの緊密な連携により、Windows が組織にとって最適なプラットフォームであり続けるよう努めています。この新しい働き方のへの変革がある時代において、マイクロソフトは、AI 体験とクラウドを活用したお客様の新しいコンピューティング体験の支援にフォーカスしていきます。

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Microsoft Ignite 2024 を通じて、Windows に搭載される最新のセキュリティ、AI、クラウドのイノベーションを法人のお客様に向けて発表できることをうれしく思っています。Windows が最も安全で高性能なプラットフォームであり続けるよう、私たちは限界に挑戦しています。

主な発表内容は以下のとおりです。

・セキュリティに関する最新のイノベーション、要件、そして地球上で最も安全なオペレーティングシステムを構築するというマイクロソフトのコミットメントに関するアップデート

・Copilot+ PC と Windows 11 の新たなイノベーションを推進するためにデザインされた、開発者コミュニティ向けの最先端の AI ツールの提供

・AI を搭載した Copilot+ PC と Windows 11、Microsoft 365 向けの生産性強化のアップデート

・Windows 365 に数秒で、安全に接続するよう設計された新デバイスの発表、および、フロントラインワーカー、Bring Your Own Device (BYOD) を行う従業員、大容量コンピューティング、クラウドによる耐障害性など、より多くの業務に対応するための Cloud PC ソリューションの拡張

今後数日間にわたり、Windows 11、Copilot+ PC、Windows 365 全体におけるセキュリティ、生産性、ユーザーエクスペリエンスに対するマイクロソフトの取り組みについて概説していきます。Windows 11 は、地球上で最も安全なオペレーティングシステムであり、あらゆる規模の企業にとって最善のコンピューティングプラットフォームです。Windows 11 と Microsoft 365 が一体となることによる従業員の生産性向上、そして、Copilot+ PC が組織にもたらす価値とパフォーマンスについて探求し、組織を保護するために利用できる適切な IT 管理とセキュリティレイヤーの詳細を共有していきます。さらに、Windows がどのようにして多数のミッションクリティカルなワークロードの管理を実現しているか、そして、Windows 365 Cloud PC が、Windows をより多くのプラットフォーム、より多くの作業に向けて拡張する方法についても紹介します。

■セキュリティとレジリエンス: マイクロソフトの最優先事項

新たな脅威からお客様の組織のデータを保護し、システムの整合性を確保することはきわめて重要です。Windows 11 は、お客様やパートナーが自由にイノベーションを追求できる Windows のオープンなエコシステムを維持しながら、セキュリティと信頼性の水準を引き上げています。

私たちは、Windows がお客様にとって最も信頼性が高く、レジリエントなオープンなプラットフォームであり続けることを約束します。この取り組みの一環として、マイクロソフトは、次の 4 つの分野をカバーする Windows Resiliency Initiative を開始します。

・7 月に発生したインシデントからの学びを基に信頼性を強化
・より多くのアプリケーションとユーザーが管理者権限なしで実行可能に
・実行が許可されるアプリとドライバをより厳格に管理
・フィッシング攻撃を防ぐために ID 保護の向上

重要なタイミングでIT 管理者に優れたツールを提供することは最優先事項です。私たちの最初のステップは 7 月のインシデントから得た学びから生まれた Quick Machine Recovery の発表です。この機能により、IT 管理者は、物理的に PC にアクセスすることなく、PC が起動できない場合でも、Windows Update から対象の PC に修正を実行できるようになります。このリモート復旧機能により、従業員が広範囲な問題から解放されるまでの時間が、従来よりも大幅に短縮されます。この機能は、2025 年の初めに Windows Insider Program コミュニティに提供される予定です。

また、従業員の安全を守るために活用できるエンドポイント セキュリティ パートナーとの提携も強化していきます。私たちは、20 年以上にわたり、Microsoft Virus Initiative (MVI) の一環としてパートナーと深く協力してきました。これらのパートナーのソリューションは Windows プラットフォームと広範囲に統合されており、お客様のデジタルポートフォリオを保護する上で重要な役割を果たしています。今年の夏には、業界のリーダーやパートナーの皆さまにお集まりいただき、Windows 11 を最も安全で強靭なオペレーティングシステムとして維持していくために、今後どのように協力していくべきかについて話し合いました。

サミットの結果、MVI パートナーはセキュリティと信頼性を向上させるための具体的な行動が求められるようになります。テストとインシデント対応プロセスの強化に加え、お客様の Windows エンドポイントへのアップデートを安全に展開する手順に従うことが求められます。その実践には、段階的なロールアウト管理、および、US Cybersecurity and Secure Infrastructure Administration (CISA) が最近公表した監視と復旧の手順が含まれます。

また、マイクロソフトと MVI パートナーの緊密な連携には、カーネルモード外でのアンチウイルス処理を可能にする、Windows プラットフォームの新機能の開発も含まれます。カーネルモード外のクラッシュは、Windows 全体には影響せず、アンチウイルスアプリケーションのみに影響するため、Windows 上のアンチウイルス製品は信頼性リスクを最小限に抑えながら、高レベルのセキュリティを提供できるようになります。これらの Windows セキュリティプラットフォームの新機能のプライベートプレビューは、2025 年 7 月にパートナー向けに提供開始される予定です。

MVI パートナーとの緊密な連携以外にも、マイクロソフトはさまざまな領域で Windows のセキュリティ強化に取り組んでいます。Windows の Secure by Design 戦略は、PC の電源を入れた瞬間から、Windows 11 が今までで最も安全なオペレーティングシステムとなることを保証するための包括的アプローチです。

Windows 11 では、Windows 10 と比較して、ファームウェア攻撃が 3 分の 1 に、認証情報の盗難が 2.9 分の 1 に減少しました。¹

Hardware Security Baseline 要件、全エンドポイントにおけるセキュリティ、関連機能のデフォルトでの有効化により、マイクロソフトは、セキュリティレベル向上を続けていきます。

・Hardware Security Baseline: お客様は、Windows 11 搭載 PC がすべて安全で堅固であることを期待しています。Windows 11 は、TPM 2.0 やセキュアブートなどの最新のハードウェアセキュリティ機能を活用し、巧妙な攻撃に対する強固な防御を提供します。Hardware Security Baseline は、組織に一貫した基盤と、オペレーティングシステムに期待される信頼性を提供します。

・ユーザー中心型のセキュリティ強化: Microsoft Secure Future Initiative に基づき、マイクロソフトは Windows のセキュリティを最高レベルに引き上げるためにさまざまな変革を行っています。Smart App Control と App Control for Business ポリシーが、認証済みのアプリのみがデバイス上で実行できるという安心感を提供し、悪意のある添付ファイルやソーシャルエンジニアリングによるマルウェアなどの攻撃を防ぐことに貢献します。Windows Hello 認証がパスキーにも拡張されたため、簡単なサインインと安全なサインインのどちらかを選ぶ必要がなくなりました。

・Administrator Protection: マイクロソフトは、従業員には標準ユーザー権限がデフォルトで付与される一方で、必要に応じてアプリケーションのインストールを含む Windows システムの変更を行うことができる新機能をプレビュー版として導入しました。Administrator Protection が有効になっている場合、システム変更に管理者権限が必要な際には、従業員は Windows Hello を使用して変更を承認するよう求められます。変更が承認されると、Windows はプロセスが完了後に破棄される、隔離された一時的管理トークンを作成します。Administrator Protection は、マルウェアではなく従業員がコントロールを維持できるように支援します。

この新たなセキュリティ強化についての詳細はデビッド ウェストン (David Weston) によるブログ記事をご参照ください。

Windows 365 と Windows 11 は、当社の製品やサービスを構築するための安全なプラットフォームを提供に必要な機能、運用レジリエンス、セキュリティを提供してくれました。

– London Stock Exchange Group, Group Chief Information Security Officer, サンドラ リー (Sandra Lee)

これらの機能と Windows のセキュリティ優先事項の詳細については、更新された Windows Security ブックをご参照ください。このブックでは、Microsoft Secure Future Initiative に対するマイクロソフトの取り組みと、Windows のセキュリティ目標との整合性についての包括的見解を提供しています。

■最先端の AI ツールで開発者を支援

AI 時代のコンピューティングの時代を進む中で、開発者コミュニティに適切なソフトウェアツールと高性能なハードウェアを提供することは、マイクロソフトの成功にとってきわめて重要です。この重要なコミュニティは AI による変革の最前線にあり、強力な Neural Processing Unit (NPU) を搭載した Copilot+ PC の導入により、新たな AI 体験のイノベーションがさらに加速しています。本日、アプリケーションへの AI 機能の統合を支援する開発者向けの新機能をご紹介します。

Build 2024 では、開発者が AI 開発のどの段階にあっても、より安全かつ効率的に革新的な体験を創出できる信頼性の高いプラットフォーム Windows Copilot Runtime (WCR) をご紹介しました。Windows Copilot Runtime は、AI フレームワークとツールチェーンを網羅しており、開発者は GPU や NPU などの強力なクライアントシリコンを活用して、独自のオンデバイスモデルを Windows に統合できます。

カスタムモデルの構築を始めたばかりでも、すでに構築済みの場合でも、WCR には、Windows に搭載されている 40 以上のデバイスモデルを活用した API セットが含まれています。たとえば、Phi 3.5 Silica は、Phi シリーズのモデルをベースに構築されており、Copilot+ PC の Snapdragon X シリーズ NPU 向けに最適化されています。これにより、テキスト要約、テキスト補完、テキスト予測などのテキストインテリジェンス機能が実現されます。開発者は、1 月にリリースされた Windows App SDK 1.7 Experimental 2 に含まれる、画像内のテキストを認識・抽出する Phi 3.5 Silica API と OCR (光学文字認識) API にアクセスできます。

本日、1 月にリリースされる Windows App SDK 1.7 Experimental 2 内で、開発者がアクセスできるようになる Windows Copilot Runtime の 4 つの新しいイメージ処理 API を発表できることをうれしく思います。

・画像スーパー解像度: この API は、画像の解像度をアップスケールすると同時に、画像の忠実度を高めます。ぼやけた画像の鮮明度を高めるために使用できます

・画像セグメンテーション: この API は、画像の前景と背景を分離したり、画像内の特定のオブジェクトや領域を削除したりする機能を提供します。画像編集やビデオ編集などのクリエイティブなアプリは、この API を使用することで、簡単に背景除去機能を追加できます

・オブジェクト消去: この API は、画像から不要なオブジェクトを消去し、消去した部分を背景の他の部分とブレンドします

・イメージ説明: この API は、画像のテキスト説明を提供します

Windows Copilot Runtime と NPU によるエキサイティングなイノベーションが、Adobe Premiere Pro、LiquidText、Dot Vista、Promeo by Cyberlink、McAfee Deepfake Detector、Capture One、Affinity Photo といった、サードパーティ開発者から新たに提供され始めています。

AI を活用した新たな API やフレームワークに加え、開発者が効率的に作業を進めるために必要とされるツールを提供することも重要です。Windows Subsystem for Linux (WSL) は、Windows 上で AI 開発を行うための堅牢な環境を提供し、開発者が Windows と Linux のワークロードを同時に実行できるようにします。

本日より、WSL と WinGet に、IT プロフェッショナルが企業の基幹業務アプリケーションを効果的に管理できるようにするための、いくつかの重要な機能強化を行いました。

・Intune デバイスのコンプライアンス統合機能は、アクセスを制御しながら、企業内での WSL の配布とバージョン使用を管理できるインターフェイスを IT 管理者に提供します。

・Microsoft Entra ID の WSL との統合により、エンタープライズ開発者は WSL ディストリビューションから保護された企業リソースにアクセスできるようになります。Linux プロセスが Windows 認証を使用するための自動接続が提供されます。

WSL の Linux ディストリビューションで、さらに多くの選択肢を開発者に提供できることをうれしく思います。新しい WSL ディストリビューションアーキテクチャにより、IT プロフェッショナルやエンタープライズ開発者に対して、Red Hat を含むより多くの Linux ディストリビューションの選択肢を提供していきます。

■AI のパワーを活用する: Windows 11 と Copilot+ PC

AI は、Windows 11 の未来に対するマイクロソフトのビジョンの中心であり、プロダクティビティの領域への導入はエキサイティングな一歩です。Windows 11 と Microsoft 365 の組み合わせを活用することで、マイクロソフトは、Copilot+ PC と Windows 11 によるまったく新しい AI 体験を通じて、少ない労力でより多くのことを達成できるよう従業員を支援します。

40+ TOPS (Trillion Operations per Second) の演算能力を持つ統合 NPU を搭載した Copilot+ PC は、ほぼリアルタイムの処理能力と次世代 AI アプリケーションのサポートにより、アプリケーション全体にわたってユニークな AI 体験と充実した豊富な情報を提供します。さらに、Microsoft 365、そして、大規模言語モデル、Graph、生産性機能などを含む革新的ツール群の追加により、従業員はワークフローを改善し、効果的にコミュニケーションを図り、より効率的にコラボレーションを行うことができるようになります。

Copilot+ PC の導入に伴い、AMD、Intel、Qualcomm、OEM パートナーとの協力により、Windows は再設計され、レイヤーの全てのスタックがAI 体験に向けて最適化されました。Copilot+ PC は、これまでで最も高速で、最も高性能で、そして、最も安全性が高いPC です。Windows 11 を搭載した Copilot+ PC と Microsoft 365 を組み合わせることで、従業員と組織を強化する体験が新たな形で提供されます。

マイクロソフトのイノベーションは、従業員の経験における 3 つの重要な側面にフォーカスしています。すなわち、ワークフローの簡素化、より迅速な情報検索支援、そして、誰もが見られ、聞かれ、理解されるようにするコミュニケーションツールの改善です。Windows と Microsoft 365 を組み合わせることで、誰もがより少ないクリックで、よりスムーズな操作、より豊かな文脈、そしてより優れた機能を体験できるようになります。

■ワークフローの合理化

生産性の重要な要素として、従業員が素早くタスクを切り替え、アプリケーションを操作し、適切なツールを特定できることが挙げられます。これらの作業は、すべて時間と労力を要し、目の前の仕事から集中力を削ぐ可能性があります。Windows 11 に搭載された Microsoft 365 Copilot により、Copilot+ PC を使用する従業員は、アイデアの創出、コラボレーション、タスクの完了などを支援し、生産性を向上するように設計されたパーソナルアシスタントにアクセスできます。

マイクロソフトは、Microsoft 365 Copilot を搭載した Copilot+ PC による新しい可能性の扉を開けたばかりです。Microsoft 365 Copilot は、統合されたの NPU を活用することで AI モデルをローカルで実行できます。これにより、Outlook や Word などのアプリケーションで、インターネットに依存しない AI によるライティング支援などの作業が可能です。今後数カ月で AI の新たなイノベーションを通じてさらに大きなメリットを享受し、より多くの従業員が生成 AI によるライティング機能を利用できるようになり、少ない労力でより多くの成果を達成できるようになります。詳細は、Microsoft 365 Copilot のイノベーションに関するジャレッド スパタロウ (Jared Spataro) のブログ記事をご参照ください。

■Recall (プレビュー中): デフォルトでは無効

今年初め、マイクロソフトは、PC で以前に見たものをより簡単に素早く見つけられるように設計された Copilot+ PC 向けのRecallを発表しました。その時、Recall を組織内で使用する際には、安全で管理可能な体験が必要だというお客様からのフィードバックを伺いました。その体験が実現されます。Recall 機能はデフォルトでは無効になっており、IT 部門は、新しいポリシーを通じてこの機能を有効化し、その後に従業員がオプトインする必要があります。また、重要なセキュリティ強化機能も提供されます。これには、追加のデータ暗号化レイヤーと Windows Hello による保護機能が含まれ、これまでで最も安全な体験の 1 つが実現されます。マイクロソフトの目標は、従業員と組織のデータを最初から確実に保護することです。この新しい体験について、お客様のフィードバックをお待ちしています。

■指先に AI アシスタントを

Copilot+ PC のもう一つの機能として、最近発表された Click to Do (プレビュー中) があります。AI を指先で操作し、Teams 通話中でも、画面上のあらゆるコンテンツを要約するなど、アプリケーションを横断して多くのタスクを支援してくれる、まったく新しい強力な生産性向上機能です。Recall 中の Click to Do (プレビュー中) は、まず、Windows Insider コミュニティの Copilot+ PC ユーザーに公開され、その後、より広範囲のお客様に展開される予定です。画面に表示されている内容の文脈に基づいて、AI アクションに素早く接続できるように設計されており、より迅速かつ簡単に作業を完了できるようになります。そして、すべては安全でプライベートなワークフローで行われます。

■探しているものをより迅速に発見

シームレスなワークフローの実現には、必要なものを素早く見つけられることが必要です。従業員は、よく PC やアプリケーションを横断してファイルや情報を探すのに苦労しています。強力な NPU を搭載した Copilot+ PC は、改善された Windows 検索 を使用することで、このフラストレーションを軽減します。Windows 検索が改善されたことで、ファイル名が正確に一致しない場合でも、ユーザーの意図を解釈できる統合型セマンティック検索が使用されます。この機能は、来年初頭に、Windows Insider コミュニティの Copilot+ PC 向けにリリースされ、その後、より広範囲のお客様に展開される予定です。Microsoft 365 Copilot をご利用のお客様は、ローカルファイルとクラウドファイルの両方を検索でき、効率性を向上できます。今後、これらの機能は Windows の検索ボックスや設定にも拡張される予定です。

効果的なコミュニケーションとチームのコラボレーション

生産性を最大化するには、単にタスクを完了させるだけでは十分ではありません。従業員が情熱を持って仕事に取り組むこと、そして、効果的にコミュニケーションを取れるようにすることも必要です。Copilot+ PC 上で Teams を使用することで、従業員は最適化されたパフォーマンスとバッテリー消費の削減を体験できます。Teams スーパー Resolution は、受信動画の画質を向上し、インターネット接続が脆弱な場合でもチームメンバーの視認性を改善します。40 以上の言語から英語へのライブ翻訳サポート付きライブ キャプションにより、これまで以上に容易に、場所にかかわらずチームメンバーとつながることができるようになります2。また、見た目と声をベストな状態にしておきたい時には、Windows Studio Effects が、ビデオ通話中に最適な外観と音質を提供するための視覚および音声フィルターを提供します。これらの革新的な体験は、Windows Copilot Runtime によって実現されています。Studio Effects、ライブ翻訳付きライブ キャプション、スーパー解像度は、Windows Copilot Runtime に組み込まれたAPI としても使用できます。組織はこれらの API を活用して、自身のアプリケーションで同様の体験を実現できます。たとえば、WhatsApp は、Windows Studio Effects のコントロールを UI に直接追加することで、ユーザーエクスペリエンスを向上しました。詳細はこちらをご参照ください。

■クラウドで安全かつ柔軟性の高い作業を実現

Windows 365 により、マイクロソフトは、Windows 11、Microsoft 365、AI 機能をあらゆるプラットフォームへと拡張しています。従業員にクラウド上の Windows の無限のコンピューティングパワーを提供し、どのデバイスからでも同じ Windows エクスペリエンスにアクセスできるようにしていきます。Windows 365 により、リモートやオフィス勤務の従業員、コンサルタント、契約従業員、臨時雇用者など、チーム全体にわたって業務の継続性を確保できます。

■より安全に仕事にアクセスする方法 – Windows 365 Link

セキュリティと柔軟性の向上を目的に、より多くの作業負荷をクラウドに移行する企業が増える中、マイクロソフトは、Windows 365 に数秒で安全に接続できる新しいクラスのデバイスの提供を開始し、クラウド PC ソリューションを拡張しています。

本日、Windows 365 専用のシンプルで安全なデバイス Windows 365 Link を発表します。Windows 365 Link は現在プレビュー中であり、2025 年 4 月より一部の地域において 349 ドルで一般販売が開始されます。この製品により、デスクトップユーザーは、Microsoft Cloud 内で、使い慣れた Windows デスクトップを使い、応答性と精度の高いエクスペリエンスを安全に利用できます。

コンパクト、ファンレス、軽量な Windows 365 Link は、ユーザーに直接発送可能です。数秒で起動し、スリープ状態から瞬時に復帰します。また、Microsoft Teams 会議や Webex by Cisco などのビデオ会議ソリューションのローカル処理が可能であり、従業員の生産性を最大限に高めます。Windows 365 Link は、デュアル 4K モニター、4 つの USB ポート、オーディオポート、イーサネットポート、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 をサポートしており、有線および無線の周辺機器の両方に対応しています。他の PC と同様に Microsoft Intune を使用して容易に管理でき、フットプリントが小さい Windows ベース OS を使用し、適用可能な構成ポリシーを最小限に抑えています。

Windows 365 Link はセキュリティを考慮して設計されています。このデバイスにはローカルデータやアプリは保存されず、従業員には管理者権限がないため、企業データは Microsoft Cloud 内で保護された状態で維持されます。セキュリティベースラインがデフォルトで有効になっており、セキュリティ機能は無効にできません。Microsoft Entra ID と Microsoft Authenticator アプリ、または、USB セキュリティキーを使用したパスワード不要の認証により、ログインは容易かつ安全です。

Windows は、お客様に選択肢と柔軟性を提供します。その取り組みに欠かせないのが、マイクロソフトの OEM とシリコンのエコシステムです。2 in 1 の場合と同様に、まず自社デバイスから着手し、製品体験を適切に提供するための作業を行っています。Cloud PC のカテゴリーを拡大し続ける中で、2025 年には OEM パートナーと協力しながら、提供する製品を拡張していきます。

■フロントラインワーカーと BYOD のサポート

また、本日、Ignite において、“共有モード“でプロビジョニングされた Windows 365 Frontline を発表しました。これは、Windows 365 Cloud PC への新しいアクセス方法を提供するもので、現在プレビュー版が利用可能です。この新たなモードは、パーソナライズされていない Windows デスクトップ環境から、簡単な作業を迅速かつ安全に実行する必要があるユーザー向けに設計されており、ログオフ時にはユーザーデータが削除されます。

さらに、Windows App は Mobile Application Management (MAM) for iOS and Android にも対応するようになりました。現在プレビュー版として提供されている MAM は、デバイスリダイレクトを強化し、管理されていないデバイスや外部から管理されているデバイスのセキュリティを強化します。これにより、組織はデバイスのセキュリティ基準を定義し、アクセスをカスタマイズすることができ、BYOD のシナリオがサポートされます。

Windows 365 により、セキュリティ、コスト効率、従業員の生産性と従業員体験の向上につながる統合ソリューションが実現しました。

– HP, Employee Experience 責任者, ヴィニート グプタ (Vineet Gupta)
Extending Windows 11 から複合現実へ

Windows の複合現実機能 では、Meta Quest 3 や Quest 3S をはじめとする複合現実ヘッドセットに Windows 11 のフル機能が提供されます。Quest ヘッドセットからローカルの Windows PC や Windows 365 Cloud PC へのアクセスはシームレスであり、プライベートで高品質な大型マルチモニターワークステーションへの接続が数秒で完了します。この機能は年末までにパブリックプレビューとして提供開始される予定です。

■エンドポイントのモダナイゼーション

マイクロソフトは、Windows 11 への移行を検討している組織のセキュリティ、生産性、管理効率を向上することを目的とした、Windows エンドポイントのモダナイゼーションに向けた取り組みを継続しています。Windows 10 のサポート終了が近づく今ほど、Windows 11 にアップグレードするのに適切な時期はありません。Windows 11 のより安全で強靭なコンピューティング環境により、組織はデータを保護し、生産性を最適化し、急速に進化するデジタル環境において競争力を維持することができます。さらに、この春にパブリックプレビュー版として提供開始される Windows Backup for Organizations with Entra ID Accounts などの機能により、Windows 11 への移行はこれまで以上に容易になります。組織で利用できるツールやリソースについての詳細は、こちらをご参照ください。

そして、より多くのお客様がクラウドへの移行を進める中、マイクロソフトは Cloud PC、Cloud Services、Cloud Management ツールでお客様のサポートを継続していきます。本日、Ignite において、IT 管理者がチーム内の多忙なリソースへの影響を最小限に抑えるよう支援する、いくつかの新機能を発表しました。

Windows Update for Business の展開サービスが、Windows Autopatch に組み込まれ、より一貫性のある合理化されたアップデート体験が提供されるようになりました。この変更により、お客様は Windows Autopatch を使用して、Windows デバイスの最新状態を維持する作業を簡素化できます。この自動化機能により、Windows オペレーティングシステム、エンタープライズ向け Microsoft 365 Apps、Microsoft Teams、Microsoft Edge のアップデートをシームレスに展開できるようになります。

Microsoft Intune 管理センターの統一ダッシュボードでは、更新ポリシー、グループ、ステータス、レポートを容易に管理でき、IT 担当者は組織に必要な管理レベルを維持できるようになります。このアプローチは、複雑性の低減、コンプライアンスとセキュリティの強化、リソース配分の改善を目的としています。このダッシュボードは、追加のライセンスを必要とせずに、タイムリーな更新を確保し、中断を最小限に抑え、IT リソースを戦略的な取り組みのために解放してくれます。

Hotpatch for Windows は、現在プレビュー中の革新的機能であり、生産性とセキュリティの両方の向上を目的としています。Hotpatch では、アップデートはバックグラウンドでダウンロードされ、インストール後すぐに有効になるため、デバイスの再起動が不要になります。これにより、お客様は最新のセキュリティアップデートで保護されたシステムを維持しながら、中断なく業務を行うことができるようになります。

Windows Autopatch と組み合わせることで、Hotpatch はアップデートプロセスを合理化し、アップデートの適用に必要な時間を大幅に短縮します。Windows Autopatch を利用している組織は、機能更新の展開に必要な時間が最大 95% 削減されたと報告しています。

Hotpatch は、Windows 365 Cloud PC でもご利用いただけます。

■Windows で築く未来: イノベーションとセキュリティの最前線

将来を見据えれば、マイクロソフトの使命は明確です。すべてのお客様、組織、開発者に対してシームレスで安全な体験を提供することです。Windows 11、Copilot+ PC、Windows 365 の新機能と、イノベーションへの絶え間ない取り組みにより、マイクロソフトは、Windows の潜在能力を最大限に引き出す未来を築いていきます。

本日の発表内容はほんの始まりにすぎません。マイクロソフトは、絶え間ない改善とイノベーションにコミットしています。セキュリティ強化、パフォーマンス向上、AI による画期的な体験など、マイクロソフトは、Windows がすべてのユーザーと組織に力を与え、より多くのことを達成できる未来を築いていきます。

1 ”Windows 11 Survey Report” Techaisle (2024 年 9 月) マイクロソフトの委託による調査。Windows 11 の結果は、Windows 10 搭載デバイスとの比較です。

2 一部のデバイスでは、Copilot+ PC の機能拡張には、今年後半に提供開始され、2025 年中も利用可能な無料アップデートが必要です。提供時期はデバイスと地域により異なります。Copilot+ PC の紹介 をご参照ください。

ニュースリリースサイト
https://news.microsoft.com/ja-jp/2024/11/21/241121-microsoft-ignite-2024-embracing-the-future-of-windows-at-work/?sccid=tw_scl_spl_soc_20241121&ocid=AID3062894_TWITTER_oo_spl100006712059953

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