【レイワの育成⑦】指示の受け方と報連相の仕方~指示を受ける2つの姿勢と3つの報連相~
人事部の人材育成担当者に送る
「レイワの育成」~育成・研修担当者のイロハ~
⑦指示の受け方と報連相の仕方~指示を受ける2つの姿勢と3つの報連相~
ホッソン(細野和彦):株式会社ログシー育成支援事業部 統括、㈱ハブプロダクト 代表。大企業からベンチャー企業まで様々な人事に対してコンサルを行うスペシャリスト。研修講師の育成もおこなっている。
ミヤ(宮野由香里):ベンチャー企業の人事。中途採用しか担当してこなかったのに、来期の人材育成計画書の作成を任され、途方にくれている。
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ミヤ:細野さんとの面談もとうとう、オンラインになりましたね・・・。業務もテレワークになりました。慣れないので、色々とバタバタしていますー(ノ゚ο゚)ノ
ホッソン:お疲れ様です!僕の方も予定していた研修は、すべてオンライン研修になりましたよ。対面と違い反応がないので、僕も戸惑っていますよー。
ミヤ:細野さんも、戸惑うんですねー(笑)
ホッソン:お互い、経験したことのない状況ですもんね。
手探りしながら、頑張っていきましょうー(^-^)/
今日のテーマですが、実は昨日ちょうど、オンライン研修で新入社員に講義してきました。報連相には3つ種類があると説明したら、そんなのに種類が存在しているなんて驚きました、と沢山の感想をもらいましたよ。
ミヤ:報連相に種類ですか??私も知らないかもです。
ホッソン:そうですね。意外と社会人も知らない人は多いかもです。
報連相って、「報告」「連絡」「相談」だって事はみんな何となく知っていますよね。
上司に対して、業務の進捗を「報告」、何かあったら「相談」、伝言など必要事項があれば「連絡」する。
そういうシーンが会社内であることは、頭ではわかっているのですが実際、報連相ができない新入社員が多い。そこで、報連相には3つの種類があるというのを研修で説明させていただいたのですよ。
宮野さんの職場で一回考えて欲しいのですが、新人が入ってきたときに、新人から報連相があるって時って、どういうものが多いですか?
ミヤ:新人からは報連相を受ける場合というのは、どういう場合が多いかって事ですよね。
そうですね~仕事終わりました!とかが、多いですかね。もしくは、できませんでした、とか、本当は「できない」という報告の前に相談して欲しいのですが、新人はあまり相談してこないかもです。多分、こっちが忙しそうにしているから声をかけられない、と思っているのかもしれないんですけど、私としては悩んで時間をロスするぐらいなら早く聞いて欲しいです。
ですが、向こうは向こうで気を使って忙しそうだから自分で解決しようと思って、行き詰ってしまって、あんまり相談がこない、といった感じです。
ホッソン:つまり、「できました」という報告と「できませんでした」「わかりませんでした」と2つの種類の報告(報連相)が多いと。
ミヤ:そうですねー。
ホッソン:わかりました!
これを僕たち講師はどのように新入社員に伝えるかというと、さきほども言いましたが、
「報連相には3つの種類がある」
と教えています。
ひとつは、「今、終わりました」「できました」という報告。これはベストな報連相です。
そして、もうひとつ「できませんでした」「大変なことになります、どうしましょう」というのが、ワーストな報連相。
そして、「よくわからないので、相談にのってください。」「トラブルが発生しました、どのように対応にあたればいいですか」というのが、本来宮野さんが求めている、ベターな報連相なんです!
ベストとワーストの中間にあたるイメージですね。
今の新入社員に限らず、もちろん僕たちもそうだったんですけど、上司とか先輩って怖いし近寄りがたいじゃないですか(笑)だから真ん中のベターな報連相をしない傾向にあるんですよ。
でも、会社が求めているのはこの真ん中のベターな報連相であって、これをきちんとしないから業務がきちんと回らないのです。
ミヤ:はい、全くおっしゃる通りです…。
ホッソン:だから、報連相の3つの種類を新入社員にお伝えするんですよ!
皆さんは新人なので、業務なんて絶対にできません。それは能力が低いとかではなく、絶対的に経験値が足りないからです。
そう考えると、上司にできる報連相の8割が「これ、わからないのですが、どうすればいいですか?」といったベターな報連相になるかと思います。
この8割ができる新入社員は成長できるのです。逆に、しなくていい報告や悪い報告、つまりワーストの報連相だけやっている人は、仕事の経験やスキルも磨かれず、ちっとも成長しない、だから、どんどんベターな報連相をしてきましょう!とお伝えしています。
ミヤ:ベターな報連相をいっぱいしてもらって、なるべくワーストの報連相を受けないようにこちらも体制を整えることも大切ですね。
承知しました!
ところで、指示の受け方ですが、新入社員に具体的にどうやって教えればいいですか?
前回もお話しましたが、指示が中々うまく通じないところがあり、、、。
ホッソン:もちろん、お伝えしますよー。まずは指示を受ける時の基本姿勢というのが、二つあります。第一の姿勢は「メモをとる」です!
新入社員の時って、指示の中で何が重要で何が重要じゃないか判断つかないと思うんです。そのため、メモをとるしかない。
特に新入社員の時は、2種類のメモをもちなさい!と研修の場でも必ずお伝えしています。
ひとつは、普通サイズのノートそしてもうひとつは、ポケットサイズのメモ帳です。
そして、ポケットサイズのメモ帳はペンと一緒に持ち歩いて、いつでもメモできるようにしなさいと。
上司や先輩からの指示って突然やってくるじゃないですか。その時にメモ帳をもっていないと、メモをとらずに指示を受けてしまい、パニックになってしまいます。
そうならないために、常にメモを取れる状態にしておくのです。
そして、メモをとったら、第二の姿勢「念のための確認」です。
わからないことをメモして「はい、わかりました」と受け取ってしまって席にもどる事が多いので、一歩踏み込んで、念のためにもう一度確認していいですか?と指示をもらった人に必ず聞くようにするのです。
「メモを取る」「念のための確認」そうすると指示の受け方の姿勢が整い、これを新入社員のはじめからやっていくと、それが文化になっていき中堅社員になってもミスなどが圧倒的に少なくなります!
ミヤ:わかりました!うちの新入社員は、メモはとってくれていると思うのですが、「念のための確認」はないと思うので、聞かれない時は「何か確認事項はありませんか?」と私のほうからも聞くようにします!
そうすることによって、向こうも聞きやすくなりますもんね。
ホッソン:いいと思います!聞きたいけど、忙しそうだから聞けないと思っている部分もあるかもしれないですからね。
ミヤ:ちなみに、普通サイズのノートはメモ帳に急いで書いたのを清書するために必要って感じですか?
ホッソン:そうですね!メモ帳に書いたものを、一度頭の中で整理して書き出すことは非常に重要なのでそういう形でも使って欲しいし、会議の際に持ち歩いて会議の決定事項を書き込んだり、様々な形で活用できると思いますよ。
ただ、忘れてほしくないのは、新入社員はいつでもメモできる状態にしておくということです。
ミヤ:はい!「指示の受け方や報連相の仕方」も必ず育成計画に組み込むようにします!(・o・)ゞ
ホッソン:ぜひ、お願いします。伝え方は研修でもいいしOJTの一環でお伝えする形でもいいですよ。これに関しては、外部講師が伝えても、社内の人が伝えてもどちらでも大丈夫です。
指示を受けて、きちんと報連相をする。これが、新入社員にとても必要なこと!
指示受けるときは、必ずメモをとり、念のため確認も忘れない。
そして、報連相には種類があり、ベストの報連相よりもむしろベターな報連相を上司、先輩達は、待っているという事を伝えてあげてください。
ミヤ:確認やベターな報連相をもっとしてもらうためには私も後輩達が聞きやすい環境を作っていかないと!ですね。もっと、もっと、声をかけやすくしていければ、業務も上手く回っていきますし新入社員も成長していってくれると!
ホッソン:その通りです!頑張ってください!
◆シリーズ一覧◆
【レイワの育成①】い、育成計画作れって言われました( ;∀;)
【レイワの育成②】OJTとOFFJTって、何の略??いきなりわからん( 一一)
【レイワの育成③#1】社内で行う研修と、社外に依頼する研修の違いって?? ~社内で実施した方がいい研修編~
【レイワの育成③#2】社内で行う研修と、社外に依頼する研修の違いって?? ~社外講師に依頼した方がいい研修編~
【レイワの育成④】モチベーションとリアリティーショック
【レイワの育成⑤】定着と育成
【レイワの育成⑥】面談とコーチングの重要性
【レイワの育成⑦】指示の受け方と報連相の仕方←いまここ
【レイワの育成⑧】ビジョンとルール
◆レイワの育成・特別講座◆
特別講座①1年間の新入社員育成計画を作成せよ!
特別講座②他階層の育成計画を考え、全体の人材育成計画を完成せよ!