天ぷら屋のオッチャンのひとりごと「佐藤酒造店」と「天ぷら」

おはようございます。
もう桜が散って、杉花粉が一気に。笑。
そしてゴールデンウィークへと
夏に向かっていきます。早いものです。

6月に入れば、
このnoteの前半で描かせていただいた
埼玉県越生町の老舗酒蔵。関東三大梅林園のひとつ
越生梅林園の直ぐ近くで
弘化元年1844年創業の佐藤酒造店の
その酒蔵の蔵に自生する無農薬の梅が
収穫の時期になります。

東日本で一番若くして女性の杜氏になった。
埼玉県で初の女性杜氏の
現在30歳(杜氏になって5年)の若き杜氏。
佐藤麻里子 杜氏の自家醸造の日本酒に、

そのもぎたての梅を浸漬する時期になり、
今年の秋以降に美味しい越生梅林 梅酒うめさけに、なっていいきます。
本当に今年もあっと言う間に。
終わっていきます。

クリエイターとは、なにをもって
クリエイターと呼ぶのか?と言う議論は、
おそらく数多くあると思います。

「自分がクリエイターだと思えばクリエイター」
なのかもしれません。

天ぷら屋のオッチャンの経験では
「クリエイターは自己申請」で良いと思います。

「一流のクリエイター」は
「周りの自称クリエイターにクリエイターだ」
と思われる」人でもあり

「一流の」クリエイターと呼ばれる人は
一般の大衆や老若男女にも、愛される人です。

だからこそ「作品」が大事なのです。

もちろん、天ぷら屋のオッチャンのこう言う
毎日はクリエイターではありません。

私が自分をクリエイターと信じて
自分の中にある自分にがんばれ!

と、エールを送りながら、精進する時間は
天ぷらを揚げている時です。

周りがどう思うか?ではありません。
自分と作品に向き合う時間

与えられた環境は、
決して恵まれていないのかもしれない
けれども
その環境の中で、研ぎ澄まして
夢中になるその時間が

「創造出来てる」時間です。

出来上がった作品の良し悪しは、
「自然」が決めることです。

これは「日本酒造り」でも「陶芸」でも
「料理」でも、「天ぷら屋のオッチャン」でも
最後は、自分の手の届かない領域で
「評価」はされます。

以前、つんくさんのnoteで
日本人の1億人の中で、その分野で10人未満の人だけが超一流で、あとはみんな一緒。的な視点のnoteに感銘を受けた覚えがあります。(実際は違う内容のnote)

実は「一流」のクリエイターに
なる可能性は無いんです。笑。

ただ「愛してくれる人にとって一番」
になる事は
それ以上に大事なのです。
そして誰もが
「その人にとって一番のクリエイター」
になれます。

日本には1500以上の酒蔵があり
1つの蔵で年間30種類以上の日本酒を造り
年間5万種類の日本酒が存在します。

その中で「いろんな分野」が酒蔵にしかわからない。
笑。一部のマニアにしかわからない。
普通の人にはみんな同じ日本酒に見えるのですが
多くの種類の分野があり、その中で腕を競い
「鑑評会」のように金賞受賞!のような視点で
評価される世界でもあります。

佐藤酒造店の佐藤麻里子 杜氏も女性杜氏として
若き杜氏としても全国レベルの燗酒の鑑評会の金賞受賞を2年連続しかも違うお酒で。しかもお店で普通に1,000円台前半で売るお酒で金賞受賞する。
ナン万円とかのお酒では無い世界での金賞受賞の価値は、僕ら消費者にはコスパは最強なのです。

一流のクリエイターでは、まだまだ無いでしょう。
でも、「若き新しい世代の杜氏の感性」
「そして女性杜氏としての感性」
「そして埼玉県初の女性杜氏と言う責任の行動力」

それは「同じ毎日」でも「結果が変わる毎日」です。

天ぷら屋のオッチャンの天ぷら活動は
1月中旬から、まだ3ヶ月に過ぎません。

でも、毎日、数千の数の天ぷらを
1本も手抜きしないで、揚げ続ける。
あまりにも真剣に揚げるので
足の親指の爪が全部剥がれ落ちてしまいます。
爪先立ちで、4時間集中して揚げるからです。
毎日、指の手入れ爪の手入れは
当然の事ながら綺麗にしていますが
やはり天ぷらで使う指先は、油に手を入れるので
日々、火傷状態ですが
集中のあまり、油の中に手を入れても気にならない。笑
水のように油と友達になって来ています。

私の雇い主の前年比280%の天ぷらの売上に
結果としては繋がっていますが
未だに、1本も満足に揚げていないと
反省しかありません。

おそらく、酒蔵の杜氏ならば、わかると思いますが
どんどん自信がなくなる世界なんだな。
自分の才能の無さしか残らない世界なんだな。
と痛感する日々でしかありません。

でも、天ぷらを揚げて並べると
午前中のおじいちゃんやおばあちゃんが
群がってくれる姿を見ると
「この人達のために、まだ努力しよう」
と「毎日」思える感謝の日々です。

おじいちゃん:おばあちゃん。
まだこんなレベルで申し訳ありません。
本当はもっと美味しい天ぷらを揚げたい。
でも、今はここまでなんです。

その事でいっぱいなのです。

佐藤麻里子 杜氏は、
僕にこう話してくれた事があります

「結果がわからないから、面白いんだと思います」


その過酷な酒蔵での醸造の世界は
僕の天ぷら屋のオッチャンの世界とは違います。

彼女は一流のクリエイターになれる逸材です。
「手仕事」「民藝」の世界を担う次世代です。

なにも力になる事は出来ないけれども
この僕が励まされている
毎日来てくれるおじいちゃんやおばあちゃん
の役目は出来るのでは?
と今日もこのnoteを書いています。

彼女の腕だけで
日本酒が美味しいと言うわけではありません。
越生梅林と言う環境
越生の水の良さ
佐藤酒造店の設備の良さ

そしてなによりも、梅そのものの良さ

その全てを兼ね備えて
そこに「自然の力」が
「時に」「稀に」

「最高峰の越生梅林 梅酒うめさけ」を
「偶然」生み出します。

佐藤麻里子 杜氏とは
長く濃いお付き合いですが

「この日本酒最高の出来だね!」
と試飲すると思う時があるんですが

佐藤麻里子 杜氏は
照れ笑いしながら

「なんでこんなに美味しくなったのか?
わからないんです!テヘヘ(照れ笑い)」

と言いますが、本当はある程度
予測しながら、可能性を探っているのだろうな。
と僕も一人で年間二億以上売っているプロなので
そう思っています。

民藝は「人の力」です。
企業や学歴や資格や賞ではありません。

日々寄り添う。
あの人に喜んで欲しい。
目の前の自分の周りに応える世界
でもあります。

しかしながら、全く無音の
その事に全神経が集中している
心の底から「生み出すんだ」と言う時間を
ツラいけれども、毎日辞めたくなるけれども
でも、楽しい時間であること。

つんくさんのnoteの言葉を借りれば
天ぷら屋のオッチャンが一流になるはずはない。
でも、つんくさんのnoteの言葉を借りれば

だから「数多くアウトプットするんです」
10打席10回一発ホームランは無理でも
打席数を増やしヒットを重ねるしか無い。

クリエイターとは、そう言う世界なのか。と
天ぷら屋のオッチャンは思ったわけです

先日、親戚の姪っ子に
天ぷらを揚げてあげました。
真心を込めて
彼女のために。
素材から粉、揚げるタイミングまで
「彼女のためだけに」
「美味しくなれ。美味しくなれ」と
天ぷらを揚げました。

いろんな天ぷらを、妹(姪のお母さん)は感動してくれましたが、当の姪っ子ちゃん本人は「海老」と「さつまいも」だけが好きなようで、「美味しいも無く」
黙々と食べていて、まだまだだな。と思ったのですが

後日、「また、おじちゃんの海老が食べたい」と
駄々をこねてると妹からLINEが来て
少し報われた3ヶ月の毎日の修行だったと思いました。

今、評価されなくてもいいんです。
毎日、諦めないで、がんばれる。
そのモチベーションを得れる「わずかな応援」こそ
見逃さないで欲しいんです。

自分一人ではない。
自分一人の力ではない。

いつも応援してくれるわずかな「スキ」のために
「今は」「報われなくても」
「精進し続ける自分を大切に想って」ください。

一番最初に描きましたが
日々はあっという間に、過ぎ去り
あっという間に、初老になり
あっと言う間にこの世を去ります。

それが「自然」なのです。

私がこのnoteに描いている事は
僕がこの世にいなくなっても、応援に繋がるように。
そんな想いで描いています。

天ぷら屋のオッチャンが評価などされる対象ではありません。

酒蔵を応援してくだされば、オッチャンは本望です。
そしてなによりも、このnoteに来て
貴重な時間で読んでくださる貴方に。

本当にありがとう。


天ぷら屋のオッチャンのひとりごとです。笑顔


佐藤麻里子 杜氏の越生梅林 梅酒 うめさけ
ネット販売などしたことはなかったのですが
佐藤酒造店のネットとリンクさせて頂いて
多くの方に楽しんで頂けている事に感謝です。
当然の事ながら、私に1円も収入は入りません。
そんな事のために、毎日noteを書くモチベーション
になるはずも、ありません。

お金よりも大切なものはこの世に山ほどあります。

でも、そのお金を使うことでしか
お金よりも大切なことに出逢えません。

酒蔵で直接、買っていただく。と言う行為が
本当に酒蔵を元気にする唯一の方法です。
そして酒蔵で直接、買うお酒の素晴らしさは
呑み手にも多くの感動を与えてくれます。

まだ佐藤酒造店の越生梅林 梅酒を
知らない方は一度ご体験ください。
今月から月曜日が定休日。

ようやく、佐藤麻里子 杜氏も休日です。
本当におつかれさまでした。
(そう言っても、酒蔵作業はあります。休みは年に数回と言う過酷な杜氏の世界です)

佐藤酒造店公式HP


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