「道の駅 ましこ」建物と陶器編

道の駅ましこは、
栃木県益子町に2016年10月に誕生した道の駅です。
益子焼をはじめ、手仕事作家の多く住む町ならでは
の設え・品揃えでお客様をおもてなし致します。

「道の駅」って、良いですよねー。
天ぷら屋のオッチャンも、大好きです。

実はですね。「道の駅 ましこ」の建物が
凄い賞を獲ってるらしいんです。
上のリンクがそうなんですけど。

今回の「ヒカリのアトリエ」という新シリーズを
天ぷら屋のオッチャンがタイトル付けたひとつの理由に、この益子の道の駅「道の駅 ましこ」があります。
とにかく「解放的」で「道の駅にいるのではない」笑
「心地よい空間」が拡がる益子観光の1つです。

栃木県益子町は益子焼に代表される民藝運動で知られている。その南部地域に道の駅を計画するということで、幾度となくこの土地を訪れた。敷地周囲には延々と田畑が広がり、常にその背後には穏やかな低山が取り巻くように連なっていて、世界を他から区画しているようだった。そもそも地域振興施設でもある道の駅には、外には地域の魅力を明瞭に伝え、内にはそこに住む人々をアイデンティファイするような、ある種の地域の象徴としての役割がある。そこで考えたことは、ここで目に映る風景、それだけで建築をつくれないか、ということだ。
「形式(形)」も「材料(質)」も、すべて風景から見いだすことで、その地域らしさを確かめるような建築を求めたのである。
空間を覆う屋根架構と、土地に連なる壁体として建築は整理され、捉えられた。
まず屋根〈ルーフスケープ〉は周囲に広がる山並み〈ランドスケープ〉の連なりである。その勾配は地域の山々の稜線に揃えられ、平面的な書割にならないよう、それぞれ異なる位相で起伏する並列する3本の奥行きを持った屋根列とした。その起伏のリズムや肌理感もまた、地域の山並みのそれに倣うことで屋根形は定められ、また、最大スパン32メートルともなる屋根架構を成立させる材料もまた、「八溝杉」と呼ばれる町有里山の木材を地元の集成材工場で加工したものを用いている。これを可能にしたのは「スパンによらず梁断面を一定とし、代わりに梁ピッチで対応した」ことによる。通常のように工事が始まってからでは間に合わない〈伐採・乾燥・集成化〉のプロセスを、空間サイズの定まらない基本設計途中段階で梁断面を一律に定め、発注可能にしたことで実現したのである。
一方、壁体以下の下層部は土地に連続する存在である。土地がそのまま立ち上がったかのような台形の壁体は、陶土をベースとした純粋な地元の土で左官され、その土俵のような豊かな量感によって、益子町が陶器や農産物といった「土からの恵み」で成り立っていることを示し、町の標語でもある「土のおもてなし」を体現している。
山並みのリズムに即して配された木架構や、それを支えながら、一体空間を程よく分節するように離散的に配置された土壁体による内部空間では、大きく小さく移り変わる空間変化や、屋根の位相差によって生まれるハイサイドライトから落ちる自然光の効果もあわせて、付近の山襞を散策するようなシークエンスが生み出され、商品である産物との単純ではない出会いが演出されている。さらに両妻側の大開口部は、その先に広がる田畑や山並みと内部空間を連続させるため、産物や料理として手に取り味わっているものと、目にしている風景とが直接の関係をもつことにもなる。
こうして作られた建築は、象徴的にも物理的にも、経験的にも土地の風景に連続し、さらにそれを純化し明らかにすることになった。これは陶芸と同じく、人がその土地をよく観察し解釈することで生まれる創造物の効果なのだろう。
風景でつくり、風景をつくる建築。
それが私たちの求めたものである。

上の記事から抜粋した文章です。
上の記事では、建設したばかりの、道の駅 ましこの
写真がレアです。ぜひリンク先も、どうぞ。

この道の駅 ましこ。
建物に入るだけでも、芸術な感じ。
ぜひ一度、立ち寄ってみてください。

ましこ。日本遺産に認定されました。
オッチャン動画で少し触れていますが
その話はまた別の機会に。

天ぷら屋のオッチャンが
iPhone12 Pro Maxだけで、撮影、編集、YouTubeアップした。3分動画「ヒカリのアトリエ 道の駅ましこ 陶器編」ぜひチェックしてみてくださいね。

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