次世代につなげる夢と希望に満ちた住みたくなる敦賀について
こんにちは!
2022年12月定例会 前川和治一般質問です。
どう?人口増加するか?が論点です。
3項目めの質問に移ります。次世代につなげる夢と希望に満ちた住みたくなる敦賀についてです。
敦賀市の事業、全ての事業は基本理念であります「次世代につなげる夢と希望に満ちた住みたくなる敦賀」の実現に向け、市のあらゆる施策を行っておりますが、転出の超過が続きまして人口は減少しております。
第7次敦賀市総合計画には、人口が敦賀のまちそのものの総合的な魅力を表すバロメーターであるということが書かれておりますが、人口が敦賀のまちの魅力を表すのであれば、敦賀市としては相当な危機感を持って人口減少対策に取り組む必要があると思います。
そこで、最初の質問です。近年では2011年の6万9170人をピークとしまして人口は減少しておりまして、現在は6万3731人、11月末現在で、この11年間で5439人、年間平均しますと494人の人口減少が起こっております。
急激な人口減少の原因としまして考えられるものは何なのか、最初に質問させていただきます。
○企画政策部長(吉岡昌則君) それでは、人口減少の要因といたしましては、本市特有の要因と全国的な要因の2つがあると認識しております。
まず、基幹産業が原子力産業でございます本市特有の人口減少の要因といたしまして、東日本大震災に伴う原子力発電所の長期停止がございます。本市の人口動態を見ましても、平成23年は92人の増加でございましたけれども、原子力発電所の長期停止後の影響が表れました平成24年は438人の減少となっておりまして、以後も減少が続いております。
また、全国的な人口減少の要因といたしまして、少子・高齢化による出生数と死亡数の差が拡大していること。そして進学や就職等で市外に若者が転出することなどによる社会減が継続していることがございます。
これらが本市における人口減少の要因と考えております。
以上です。
○14番(前川和治君) 要因につきましては大体一緒の考えでございます。
現在の約6万3700人の人口といいますと、人口水準としては30年前とか40年前に戻ってしまったような感じを受けますけれども、現在の人口水準としては何年前と同じような水準となっているのでしょうか、質問させていただきます。
○企画政策部長(吉岡昌則君) 住基人口で比較いたしますと、39年前となります昭和58年の水準と同程度となっております。
以上です。
○14番(前川和治君) これまたちょっとショックが大きい感じですけど。
では、昨日の豊田議員の一般質問でもありましたけれども、やっぱり地方都市におけます人口減少の最大の要因というのは若者の流出だと考えております。地元に大学が少ない、もっと広い世界が見たいといった理由から、10代でまちを出てそのまま帰ってこないケースが大半かと思いますけれども、敦賀市としては若者の流出は数値として捉えているのかという質問通告でしたけれども、昨日の答弁では、ざっと高校卒業生が500人いて、敦賀に残る人、またUターンで戻ってこられる方がおよそ300人、敦賀を離れたままの人は200人ということで、200人近くの転出超過になっているという解釈でよかったでしょうか。
○企画政策部長(吉岡昌則君) 市内3高校への調査では、昨日、豊田議員にもお答えさせていただきましたけれども、令和3年度の卒業生の72.6%が進学、そして27.4%が就職されたという形になっております。
このうち進学者の94.9%が市外の大学等に進学されておりまして、就職者の47.9%が市外に就職されたという結果でございます。
本市におきましては、年度により差は生じておりますけれども、約600人の18歳人口がいらっしゃいますので、さきに述べました割合を掛けますと約500名が高校卒業時に市外に進学、就職しているものと推測しております。
以上です。
○14番(前川和治君) どちらにせよ毎年数百名近くの方が敦賀市外のまちで暮らすことを選択されているんだと。これが1年だけじゃなくて10年となりますと、1年間で200人ぐらいがそのまま都会で暮らすとかいうことになると、10年になると2000人ですとか、20年だと4000人とか、途方もない方々が敦賀を離れて暮らしていらっしゃるんじゃないかなと思います。
敦賀市は都会に多くの人材を輩出しているということにも捉えますけれども、これをピンチと捉えるかチャンスと捉えるかで施策のやり方が大きく変わってくると思います。私はチャンスと捉えています。若者が外に出ることを。
ふるさとを離れまして都会に一人で出た若者が結婚しまして子供が生まれ、どこで子育てしようかなと考えたときに、敦賀に3人で戻ってきて4人目、5人目と家庭を築けるような施策を実行していければ、敦賀市の人口はおのずと増加していきます。
幸いにも敦賀を離れた若者とのつながりといたしまして、ふるさと納税があります。実際にふるさとを応援したい、恩返しをしたいという気持ちから、敦賀市には多くの寄附が集まるようになりまして、寄附件数も増加しております。
昨年度までの寄附件数が延べ72万7243件、寄附金額が121億2295万円。今年度の寄附件数が約49万5000件、寄附金額が85億の予定。過去から全てを合計しますと、寄附件数は約122万件、寄附金額は約206億円にもなります。
敦賀市に魅力を感じて御寄附いただいた122万件の寄附者の顧客データにつきましては敦賀市が持っています。この122万件の寄附者は、敦賀に魅力を感じて全国の自治体の中から敦賀を選んでいただき、寄附までいただいている方々ですので、敦賀市と関係する人口、いわゆる関係人口と捉えてもよいと思います。
この関係人口である122万の方々に対して、敦賀市の移住情報、移住モニターツアーの実施、さらには子育て情報など、さらに敦賀市の魅力を郵送などで送れる仕組みができないかと考えますけれども、見解を伺います。
○企画政策部長(吉岡昌則君) 本市では現在、ふるさと納税として寄附をいただいた方に対しましてメールマガジンを配信させていただいております。
その内容といたしましては、返礼品や寄附金の使い道に関する情報のほかに、市内の観光スポット、そしてイベント、名物、さらには本市の移住定住情報発信サイトでございますKURAS TSURUGAなどの移住に関する情報も配信させていただいております。
寄附者の方には様々な方がいらっしゃると考えられますので、今後も本市の魅力が伝わるように様々な情報を発信してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○14番(前川和治君) 確かにメールマガジンなどでいろんな、10日に一遍ぐらいのペースで敦賀市の情報を小まめに送っていただけていることは評価いたします。
ただ、過去を遡って100万人以上の寄附者の方がいらっしゃいますので、その方に過去まで遡ってアプローチできないかなという趣旨でございます。
現在、敦賀市としてはどのような層、どのような方に移住定住促進の御案内ですとかアプローチをされているのか、質問させていただきます。
○企画政策部長(吉岡昌則君) 移住者目線に立ってということかと思いますけれども、本市における移住施策につきましては、就業による移住をターゲットとしておりまして、移住支援金につきましても就業を要件とさせていただいております。そのため情報発信につきましても就業を伴う移住者をメインターゲットとして企業情報などを発信しているところでございます。
以上です。
○14番(前川和治君) すみません。もう一回質問させていただきます。
敦賀市としてはどのような層、年代層の方で、どんな方に移住定住促進の御案内とかアプローチをしているのかという質問だったんですけれども、分かりますか。
○企画政策部長(吉岡昌則君) 本市では、年代の層といいますよりも、就業による移住というのをメインに置いておりまして、そこに就業を伴う移住者をターゲットとさせていただいているという回答でございます。
以上です。
○14番(前川和治君) 分かりました。
就業を伴うということで、やっぱり転職年齢ですとかいろいろあると思うんですけれども、そうすると50代までぐらいかな、どうなのかな、ちょっと分からないですけれども、感覚的には20、30、40、50代ぐらいまでかなというイメージを受け取りました。
現在、若者ですとか子育て世代、2、3、40代世代というのは、ホームページなどで情報を得るのではなくてSNSでの情報がメインではないかと思います。そこで、SNSでの情報発信を積極的にしていくべきだと思うんですけれども、敦賀市としてSNSでの子育て情報の発信など、インスタ、ツイッター、ティックトックがメインだと思うんですけれども、その辺でやっていらっしゃるのか、質問させていただきます。
○企画政策部長(吉岡昌則君) 本市の移住施策につきましては、先ほど申し上げましたように就業をターゲットとしておりますので、現時点では企業情報やそこに勤める移住者のインタビューといった詳しい情報を一度に見ることができるホームページが適していると考えております。
一方で、議員おっしゃいますように、若年層におきましてはSNSが活発に活用されていることは承知しております。そのため、先ほど御紹介させていただきましたKURAS TSURUGAにおきましても、移住者の代表として本市の地域おこし協力隊の方のブログを掲載し情報発信するなど、一部SNSの導入を行っているところでございます。
以上です。
○14番(前川和治君) 私もそうなんですけれども、ホームページというのがメインではなくなってきているという時代になってきているのかなと思います。
また、SNSにつきましても、結構時代ごとにトレンドが変わってきまして、今、私も一番見ているのはティックトックで情報を得ているという形です。なので、本当に今までどおりの情報発信でいいのかというのを見直す時期に来ているんじゃないかなと思います。
では、次の質問に移ります。
若い人が減れば、当然、若い夫婦の数も減ります。夫婦の絶対数が減れば子供の人数も減っていきまして、人口が少なくなっていきますので、敦賀市としても子育て支援に力を入れて取り組んでいると思いますけれども、敦賀市の子育て支援は、実際には都会に住む方に響くほど、都会の方がビビッとくるほどの子育て支援となっているのか。都会の人に響くほどの子育て支援になっていないのであれば、どのような子育て支援が理想なのか、質問させていただきます。
○福祉保健部長(板谷桂子君) 本市におきましては、結婚、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を展開しているところでございますが、一層の充実を図るため、本市独自の事業といたしまして、第1子出産応援手当の支給、幼児教育・保育自然体験等支援事業、保育園及び放課後児童クラブにおけるICT推進など、特色ある事業を実施しております。
本市にお住まいの子育て世帯の皆様が引き続き安心して子育てができ、次世代を担う子供たちが健やかに成長できるよう子育て施策を進めながら、敦賀は子育てがしやすいと感じていただくことができるよう取り組んでまいりたいと考えております。
以上です。
○14番(前川和治君) 確かに敦賀市としては特色のある事業を展開していらっしゃるんだなというふうに思います。
ただ、子育て支援のトップランナーでありまして、子育て世代から選ばれている兵庫県の明石市と敦賀市の子育て支援策というのも比べてみたところ、そんなに大差はないんだけれども、子育て支援に対する理念であったり本気度合いのところで、その辺がビビッと届かないところなのかなというふうに思いました。
例えば、医療費の完全無償化は、都会では子供の人数が多いためなかなか実現できないことなんですけれども、敦賀市は田舎なのでできます。小さいまちだから、田舎だからできることを特化していくことで敦賀市に魅力を感じる。例えば、先ほど言いましたふるさと納税の寄附者122万の手元にきちんと届くような案内であれば、響く人には響くと思います。
なので、まずは子育て支援につきましてもできるところから始めていくことが大切でありまして、医療費の完全無償化につきましては、コロナ禍で簡単に病院に行くこともなくなったと思いますので、コンビニ受診そのものも少なくなってきたと、これは実感として思います。
医療費の完全無償化などすぐにでもスタートできるのではないかと思いますけれども、見解を伺います。
○福祉保健部長(板谷桂子君) 子ども医療費助成事業につきましては、現在も未就学児の方の受診は自己負担はございません。就学後から満18歳に達する日以後の最初の3月31日に達するまでの方の受診につきましては、通院の場合、1医療機関一月につき500円、入院の場合、1日につき500円で月4000円を限度として御負担をいただいております。
自己負担につきましては、医療費に対する意識啓発、過剰診療抑制の観点から設けているところでございます。
議員がおっしゃるように、医療機関への受診につきましては、一時期はコロナ禍による受診控えがございましたが、現在はコロナ前と同水準に戻りつつあり、さらに発熱外来の受診も増えているとお聞きしているところでございます。
また、子ども医療費の自己負担金を廃止することにより市の財政的な負担が増加するといった課題もございます。
就学後の子ども医療費の無償化は、現在の受診状況や県内他市町の状況も踏まえるとともに、子育て世帯に対する支援施策全体で計画的に判断してまいりたいと考えておりますが、現在のところ実施する予定はございません。
○14番(前川和治君) 分かりました。
この辺が先ほど紹介しました明石市との本気度、子供をまちのみんなで支えていくんだというところのちょっと違いがあって、ビビッと届いてないところもあるのかなというところがあります。
平成28年に策定されました第6次敦賀市総合計画には、子育て世代の移住を促す子育てUターンを推進することで将来における人口減少を防止しますと書かれておりまして、これまで施策を実行しているにもかかわらず、なかなかUターンの対象者というのが曖昧だったり、あと案内手段というのが曖昧だったり、しっかり案内が届いていなかったりと、全国平均の子育て施策で対象者になかなか響いていなかった結果として、現在の人口減少につながっているかもしれません。これは私の感覚です。
ふるさと敦賀を離れ、都会に一人出た若者が結婚して子供が生まれて、どこで子育てしようかなと考えたときに、敦賀に3人で戻ってきて4人目、5人目と家庭を築けるようなまちにするんだ。
全ての子供たちを市民全員で本気で応援するんだという覚悟と本気度を発信していけば、敦賀市の未来は必ず明るくなります。
そのためには、まずは子育て支援のトップランナーである明石市を超える子育て支援の実行と、その子育て情報が簡単に見られることをセットにして取り組むことが、今、敦賀市がすべきことではないでしょうか。
敦賀市の子育て支援策というのは、都会から見ればすごく充実している内容になっております。この充実している子育て支援内容をさらに拡充しまして、きちんと都会の子育て世帯に届ける工夫をしてはどうかと思いますが、見解を伺います。
○市長(渕上隆信君) 議員おっしゃるように、敦賀の子育ての政策は本当に日本的にもトップランナーだと思っております。
響くものは何かと先ほどからおっしゃっていますが、9月議会で5万、3万、2万の子育て世代の応援はどうかという話もさせていただきましたけれども、それについては議会で否決されました。ですからインパクトのあるものということで地域共生サミットの中で、全国から人が集まりましたので、その中で発信できたらすごいインパクトがあるだろうなということを思いましたけれども、そういうことはできておりません。
その中で、今できることの中でいろんなことをやっておりますので御理解いただきたい。
○14番(前川和治君) インパクトのあることをやりたかったというその覚悟、思いは尊重します。けれども、多分敦賀って、今市長も言われたように、子育て支援の内容につきましては本当に全国でもトップランナー、トップクラスだと思います。ただ、もう一歩のところでちょっとが有料であったり、ちょっとのことが本当のトップのところと負けていたりします。比べるとですけど。
なので、どかんととんがった特化していくことも考えとしては必要かもしれませんが、全体の底上げ、子育て支援の底上げというのは、もう1ランク敦賀市はアップできると思います。
このまま何もしないということでありますと、これまでどおり人口が減少していくだけになっていきますし、人口が減ることで消費は縮小していき、公共交通は利用者が少なくなって廃止される可能性がありますので、全国の自治体では一番手っ取り早い方法として経済や公共交通を維持していこうということで、観光客誘致に走り出すというのは全国どこの自治体でもやっていることです。
この観光誘客も交流人口を大きくしていこうという点では大事なんですけれども、そもそもとして敦賀市は「次世代につなげる夢と希望に満ちた住みたくなるまち敦賀」を基本理念にして、夢と希望に満ちた住みたくなるまちを目指しているのであれば、どうしたら敦賀に住んでくれるのか、誰なら敦賀市に住んでくれそうなのかを逆算しまして、しっかりと案内を出したりアプローチを続けていくことがとても大切だと思います。
幸せなことに、敦賀市の場合は122万件もの方がふるさと敦賀を思ってくださっております。これは敦賀市最大の強みだと思います。
さらに、この122万件の寄附者のほとんどは都市部にお住まいの方です。この都市部の関係人口であります122万件の寄附者の方々に案内DMなどで、一度敦賀にお越しくださいからスタートしまして、最終的には移住していただけるような取組をしっかりとしていくことで、122万人のうち1%の方が移住していただければ1万人人口が増加しまして、人口7万人都市の実現も可能です。
ここまで敦賀市に期待しているのは私だけかな?
どうなのか分かりませんけれども、今回の私の提言を生かしていただくことは、そんなに難しいことじゃないんじゃないかなと思いますので、今後の実現に期待をしまして一般質問を終わります。
ありがとうございました。
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