【ツイート転載】「自由意志か言わされているか」の不毛な対立よりも「冷笑的な若者」を求める左右両派を問題視すべきだ(2024.05.07)
元アイドルによるデモ否定論について「彼女を叩くべきではない。彼女は言わされているのだから」とする言説をちらほら見かける。そういう側面もあるのかも知れないけど、かといって「言わされている」から無謬のように扱うのは本人の人格や意思を無視しているようで何だかなぁ。
— ともかフェノメノン (@tomoka_hidden) May 6, 2024
このツリーには基本的に同意しますけど、ただ「大人だから/有権者だから自己責任」対「ただ言わされているだけ」みたいな議論において抜け落ちているのは、「なぜ社会運動や左派に冷笑的な言説ばかりが「若者」の意見として採り上げられるのか」ということだと思います。
典型的なのが2021衆院選の後の「報道ステーション」で、「若い世代ほど自民党支持」みたいな報道がなされましたが、データを見ると旧民主(立憲・国民)も若い世代ほど得票割合が高いのにそこはガン無視されています。しかもその後立憲では枝野下ろしが起こって泉健太氏が新しい代表になるわけですが、そこでも20代男性の「立憲は文句ばっかり」という該当インタビューが使われました。報ステのデータでは20代は30代よりも立憲に投票しているのに、です。
だから某元アイドルの発言も、それを批判する人間もまた「そういう若者」を求めてきたんでしょ?と言いたくなります。「やはり若者のマジョリティはこんなものだ」「だから若者は信用できない」みたいに。そして若い世代の社会運動を採り上げようとすると「若者に過度に期待を押しつけるな」とわかったような口を利く。だから某元アイドルの発言は言論として批判されなければなりませんが、他方で「そういう若者」を求めてきた左右両派の意識、そしてそれによってリベラルな若年層の存在そのものが否定されてきたことについてももっと注目してほしいと思います。
若いから、女だから、アイドルだから──。こうした批判()は偏見によるものであって発言内容から離れてしまうので意味はない。ところが、そういう論調で難詰している自称リベラルアカウントが時折見られるのはたいへん残念なことだ。
— ともかフェノメノン (@tomoka_hidden) May 6, 2024
こちらにも基本的には同意しますが、正直某元アイドルの発言を無理筋擁護している「リベラル」層は、発言者を子供扱いというよりはむしろ(女性差別の裏返しとしての)「若い女性に優しい自分」アピールをしているんじゃないかと思っています。
同様のことは数年前に岐阜の立憲候補が自民に鞍替えしたときもあったんですよね。とにかく気持ち悪かった。ただ某元アイドルの発言を批判する方も、誰かが言っていたんですけど若者(若い女性)を「わからせ」たいという欲望が見え隠れして、こちらも正直きつい。