ベンチャー創業日誌@シカゴ(15):決して窮鼠に猫を噛ませてはいけない
ベンチャー企業にとって時間はまさに“金”。
仕事を依頼すると期日を守ってくれる人もいれば、忙しいと言って伸び伸びにする研究者もいる。依頼した仕事を期日通りやってくれないと“イライラ”が極限に達する。
ではその二者の違いは何か?。
それは前者には“能力”があり後者には“能力”がないことである。後者は怠け者だからではない。だから、すぐに次を探すこと。決してしてはいけないことは、後者をしつこく催促すること。
“お粗末な仕事”しか返ってこないし、時として“逆ギレ”され関係がギクシャクすなる。
決して窮鼠に猫を噛ませてはいけない。
以前お世話になった社長さん曰く、“能力のない上司に決して決断を迫ってはいけない”
全てをお膳立てして、自分が欲しい方を上司が自然に選べるように根回ししておく。
“下村君、能力のない上司に恥を書かせると君の出世は必ず止まるよ”
そういえば高校2年の夏休みの最後の週、近所の幼馴染が後輩と一緒にやって来た。その後輩はバイトが忙しくて宿題する時間がなかったと。
”どうして宿題もっと早くしなかったの?”
なんて説教垂れても無駄。数学の宿題をする能力がなかったのだから。私は3万円で彼女の宿題を引き受けた。
仕事が遅い人は怠け者だからではない。単にできないのである。だから決してせかしたり決断を迫ったりしてはいけない。恥をかかせないようにそっとmove on.