難聴遺伝子検査結果です
ついに検査結果が!
以前noteにも綴りました、難聴遺伝子検査結果が出たと連絡がありました!!
どんな結果が出たんやろう?となぜかワクワクしながら、手話通訳者と同伴で病院に向かいます
これまで「原因不明」だった聞こえない原因が、ついに!究明されるのか!すげえな!現代医学………とこれまた感動…………
ドキドキしながら、病院に着きました
遺伝子科の部屋の前で…
noteにも綴りましたが、「難聴」を扱う遺伝子なのにインターホンで中にいる医師達を呼ばねばなりません。
「あ、すみません。手話通訳者です。私さん到着しました」と手話通訳者が代わりにインターホンで応対します。
「聞こえない人が1人やったらどうするんやろうね」などと手話通訳者と話しながら待っていました
中からドアが開き、「お待たせしました、奥へどうぞ」と医師2が顔を出しました
中に入ります
ついに、判明です!
医師1よりカラフルな資料の提示がありました
私専用に作成してくれたようです
【私さんの遺伝子検査結果】と掲載されてあった資料を見せながら、
「結論から言いますと、あなたの難聴遺伝子が見つかりました」
「あなたはCDH23遺伝子の変異により耳が聞こえなくなったものと思われます」
難聴遺伝子解析の報告書を見せてくれました
100種類もある難聴遺伝子の中から見つかった、CDH23遺伝子、すなわち常染色体潜性遺伝(劣性遺伝)形式をとる原因遺伝子(CDH23)で病的変異を2箇所見つかったとのことです。
アミノ酸配列で
●805番目のC(シトシン)が、T(チミン)に、
●7312番目のG(グアニン)が、A(アデニン)に、
変化されているため、正常な機能を持たないタンパク質が合成されている
そうで。
CDH23は日本人で2番目に多い難聴遺伝子らしいです(URLの図2参照)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/audiology/54/1/54_1_44/_pdf
https://www.huhp.hokudai.ac.jp/wp-content/uploads/2020/05/281125kiji.pdf
と、まあこんなにざっと言われても、こちらは「へえ〜〜〜」としか実感が沸きませんが(笑)
CDH23遺伝子の異常とは…
ざっくり言うと、内耳で、音の振動を電気信号に変換して脳に伝える、蝸牛の中で有毛細胞の聴毛が作動しない、ということだそうです
この難聴遺伝子のタイプは、
○高音域が聞こえにくい
○先天性から遅発性(遅ければ50代まで)まで発生時期は様々
○めまいや視力障害を伴うタイプがある
○進行性のため、難聴の回復は難しい
○低音域に残存聴力があれば、残存聴力活用型人工内耳が適用される(下記参照)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/audiology/61/5/61_377/_pdf
とのことで、以上から鑑みるに私の難聴遺伝子は
○いつ発症したかまでは判明は出来ないが、2歳時点で進行性の難聴になったと思われる
○高音域の難聴から低音域に進行して重度の難聴に至った(おそらく幼稚園の先生から指摘され聴力検査を受けた6歳時点ではもう進行していた)
○私のタイプはめまいや視力障害を伴うことはない
○難聴の回復は難しい
と説明を受けました
なんかスッキリしました
私の原因はCDH23遺伝子変異による難聴ということであり、その原因は内耳にある蝸牛の中の有毛細胞の聴毛が作動していないということで…
なんかめっちゃスッキリしました!
両親どちらも難聴遺伝子保有者であったために、私に受け継がれた可能性がありました
しかし、父親は3歳の麻疹の高熱により処方されたストマイ(ストレプトマイシン)という薬の副作用により失聴したとのことでしたが、もしかしたら父親の方で副作用の他に何らかの難聴遺伝子を保有していた可能性
母親は、弟も同じ先天性ろうということから、おそらく母方の両親がどちらも難聴遺伝子を保有している可能性
ゆえに、難聴遺伝子保有者の父と母が結婚して難聴遺伝子を持つ私が生まれた、と考えられるとのこと(常染色体潜性遺伝=劣勢遺伝)
*必ずしも難聴になるわけではなく確率は1/4だそうです
なんだかんだで
ようやく原因が判明してスッキリ…と思いきや
1回目の難聴カウンセリングの時に、母親が乳がんと卵巣がんにかかり私もまた同じ乳がんにかかり、さらに私の乳がんのタイプが「トリプルネガティブ」と話したところ、「トリプルネガティブは遺伝性の可能性があります」と言われ、もしよかったら遺伝性乳がん卵巣がん症候群の検査もしましょうか、とのことで、また採血してきました(笑)
遺伝性乳がん卵巣がん症候群、は私も気になって15年前に同病院で問い合わせをしたのですが、30万〜50万かかると言われて断念したんですよ、と言いました
今は保険内で適用される(とはいえ6万円程度)そうです。えっそんな安くなってんの!?とびっくりして、是非に!と言いました
もちろん、この検査を受けるメリットデメリットも説明してもらいましたが、私にとってメリットしかないので受けることにしました
検査結果は2〜3ヶ月後になるそうです
またnoteにでもお知らせしたいと思います
https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/clinic/breast_surgery/hboc/hboc_JOHBOC_2022_2.pdf
いやあ遺伝子とか染色体とか、むかーし理科で習ったなあ…と思いながら、もう一度遺伝子について勉強しなおそうと思います
「遺伝」と「遺伝子」は全く別の意味なんだそうです
となると、手話で腕の血の流れを示す「遺伝」(例えば、母親の髪が癖っ毛で、私にも遺伝した、みたいな)は、「遺伝子」に当てはまらないんですよね
遺伝子の手話……??えっどう表現する?DNAは?染色体は?などと手話通訳者と盛り上がりました(笑)
NHK手話CG単語検索サイトによると「遺伝子」の手話は、DNA🧬のイメージなんですね
染色体の手話は…またないみたいです。どう表現するんだろう?
長々となりましたが、この辺で
原因がわかるってこんなに清々しいんやなあと思った今日でした。おしまい。