見出し画像

デジタルとフイルム

先日、iphoneを新しく変えました。
今は、以前と変わらぬ使い心地で、良くも悪くも平常運転に戻った日々になりました。

写真やデザインを扱う方はMacという認識がいまだに強いかと思いますが、
私も写真を始めた頃からずっとMacで、実はWindowsは全く使えず、使っていると迷路に迷った感覚で進めないのです。
父が経営する写真館で働き始めた20数年前には、すでにMacを導入して写真も仕上げていたので、それが当たり前だっただけなのですが、確かG3の1世代か2世代前の頃で随分と投資したそうですが、
実は撮影はフイルムで、スタジオは4x5をメインにサブで6x7で撮影だったので私自身は、そんなに簡単にシャッターを切れるわけもなく長い下積みで悶々とした日々が長かったように思いますが、今は良い経験だったと思ったりするのです。
で、なぜデジタルかというと、フイルムをドラムスキャナーで取り込んで出力まで調整しプリントしていたのです。当時は、ラボ任せで中々色味も安定しないという事があり、しっかりと色味やトーンを出せるの事は父にとって、とても大切な事だったようです。
使っていた昇華型プリンターが様々トラブルがあり、今ほどの安定性はなかったのですが、当時60歳くらいだった父が、今とは比べものにならないほどの投資であるデジタルを導入し学ぶ姿勢は、いまだ頭が下がります。

フイルムの階調性や大口径レンズに信頼を置いていた父の意向もあり、10年ほど前までフルデジタルにすることを躊躇していた中で、デジタルを使うのは、フイルムの先へ進む事でしか補えない事なのかもしれません。

数年前に、フイルムで撮ってみないか?
そう言われたのですが、やりませんと即答したのは、前へ進む、つながりの中でそんな意思を大切にしたい事が大きな理由の一つなのかもしれません。もちろん、そのかたがそう言って下さった意味もよく分かった上で、
フイルムでは表現しきれなかった世界の先へ進んでみたいとも思ったりするのです。

実は、中判カメラは処分したのですが、4x5のカメラとレンズだけは父が手放さなかったので、フイルムが生産されていう内にいつかまた撮ってみたいとも思ったりするのですが、
開放絞りF2くらいでそこそこクリアな描写のレンズと、感度1600くらいのシートフイルムが何とかならないかと、ここ数年思ったりしております。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?