カッコいい辞典「く」
実は「くしゃみ」なのだ。
定説ではくしゃみは年齢とともにその声量が比例して大きくなっていく。
それ故おじさんのくしゃみと言えばうるさい。世間一般のイメージはそうであろう。
よしそうだとして、何が悪いことがあろう。
大声でくしゃみをしているのは、くしゃみの声を気にしてあえて小さくするくしゃみの何倍も気持ちがよく、潔く、然るにカッコいい。
畢竟、気持ちの問題なのだ。
強い気持ちを持ちさえすれば、くしゃみの大きさなぞ気にならなくなるし、
堂々としていることはカッコいいに通ずる。
しかしくしゃみとは不思議なものである。
何故出るのかよくわからん。
出る原因はわかるがメカニズムが謎だ。
そこで僕はくしゃみを研究した。
何を隠そう僕もくしゃみがでかい男の一人なのだ。
そしてくしゃみの大きさに人一倍羞恥心を抱いていた。
その時分の研究である。
僕は研究熱心である。
すると一つの興味深い結論に至るのも至極まっとうな道程であろう。
その結論とは、
くしゃみをするとき声帯を震わせているということだ。
くしゃみの元とはこれ即ち空気である。
肺からとんでもない空気砲を口から放つ際、その空気で声帯を震わせているが故、大きな声となってこの世界に顕現するのだ。
と言うことはだ、
声帯を震わさずにくしゃみの空気を口から放てば自然音は出ないことになる。
これにてQ.E.D.なのだ。
この結論に至った僕はさっそく声帯を震わさずにくしゃみをしてみた。
僕は器用だから一発でできた。
すると、とんでもなく大きな咳が出た。
つまりくしゃみとは超特大の咳なのだ。
言われてみれば、電車や街中でくしゃみをしている人の中に咳のような音を出すものが混じっていることが垣間見えたる状況を簡単に思い起こせる。
納得に至る。
通常の咳と違うのが、のどではなく鼻に違和感が残る点である。
咳とくしゃみは兄弟なのであろう。
今回のカッコいい辞典のくしゃみは納得いかない方も多くいらっしゃるかもしれない。
大事なのはくしゃみに対するマインドなのだ。
そのマインドを強く持つことで、くしゃみがカッコいい印象を与えてくれるのだ。
じゃあ「ま」でマインドじゃないかと言うやもしれぬ。
しかし忘れてはならないのは、マインドはすべてのカッコいい辞典に通ずるものである。
いずれマインドにも触れなければならない時が来るやもしれぬが、
時が来れば自ずと扉は開かれる。
大事なのはその扉を常に心に備え付けておくことだ。
そこで皆はこう思うであろう。
扉って何?
扉とは空間と空間の入り口であり出口である。
皆さんと僕のカッコいいの出入口なのだ。
ちょっとカッコつけすぎて何を言っているのかわからなくなってしまった。
これはカッコ悪いことである。
極めて遺憾である。
まだまだ僕は未熟者だということをここに露呈してしまった。
恥をかくこともカッコよくなるためにはつきものだ。
皆様もぜひ恐れずにかっこいいに向き合って全力で臨んでほしい。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
また逢う日まで。
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