【量子コンピュータ入門】 量子ゲート方式とは
はじめに(量子コンピュータの2種類の方式に関して)
量子コンピュータには、大きく「量子ゲート方式」と「量子イジングマシン方式」があります。
この2種類は全く違う性質を持ちます。
*量子ゲートと量子アニーリングが比較される事が多いのですが、量子アニーリングはアルゴリズムという認識です。
量子ゲート方式とは
量子ゲート方式(量子ゲート型)とは、「汎用型量子コンピュータ」と呼ばれる量子コンピュータです。
量子ゲートを組み合わせて作る量子回路(プログラム)を実行し、アルゴリズムを用いて様々な問題を解くことが出来ます。
*量子ゲートは、量子コンピュータにおける論理回路のこと。
*量子ゲートは、量子ビットを操作します。
量子ゲート方式には、アメリカや中国などの大手IT企業(IBM Q、アリババ、Rigetti * リゲッティ・コンピューティング、Googleなど)が投資・開発しています。
量子ゲート方式のハードウェアは、超電導量子ビットと呼ばれるシリコン上の量子ビットを超電動によって、量子状態にしてから計算を行うものが主流です。
量子ゲート方式の利点と問題点
汎用型量子コンピュータである量子ゲート方式には、利点のみ感じられるかもしれませんが、もちろん問題もあります。
まず量子ゲート方式の利点ですが、汎用的な計算が可能で、様々な問題を解くことが可能です。
一方で、問題点は開発が非常に難しい事です。
そのため直近では量子ゲートよりも組み合わせ最適化問題に特化した、量子アニーリングを活用した事例が目立っています。
いずれは、将来的にアルゴリズム次第ですが、量子ゲート型が主流になると想定されています。
おわりに
この記事では、量子ゲート方式とは何か、また量子ゲート方式の利点と問題点に関して簡単に解説しました。
これから企業が量子コンピュータを視野に入れた事業を検討する際には、直近は量子ゲートに投資し、短期的な事業を確立を目指しし、長期的な目線では量子アニーリングを活用するというのも考えられます。
「量子ゲート方式」と「量子イジングマシン方式」それぞれの違いを理解し、どちらの方式を利用するのが良いか参考にしてみてください。
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