Vue Fes Japan 2024 を開催しました!
こんにちは!Vue.js 日本ユーザーグループ代表の kazupon です。
2024年10月19日(土)に大手町プレイスホール&カンファレンスでVue Fes Japan 2024を開催しました。
今年2024年は去年2023年よりも多くの方に参加頂き、1日のカンファレンスを通して盛り上がりました。
協賛して頂いた各社、団体、個人スポンサーの皆様、スピーカーの皆さん、そして参加された皆さん、本当にありがとうございました。
カンファレンス開催から1ヶ月以上経ってしまいましたが、改めてカンファレンスを振り返ってみたいと思います。
レポート
今年のカンファレンス参加状況ですが以下になりました。
全参加者数:750名(昨年比1.27倍)
一般参加者:482名(昨年比1.3倍)
スピーカー関係者:46名(スポンサーセッション含む)
スポンサー関係者:106名(ブース運営、ご招待チケット含む)
運営スタッフ関係者:116名
今年は750名(関係者含め)の方が参加し、去年と比べ1.27倍となりました。
チケット購入者のアンケート状況
今回のカンファレンスでは、チケット購入時にアンケートを回答して頂いております。集計結果は以下になります。
職種
年齢
仕事の経験年数
スポンサー & セッション数
以下のとおり、今回のカンファレンスも去年同様、たくさんのスポンサー様による支援、そして今回は 4 トラックによるプログラム構成、そして特別企画によるセッションにより盛りだくさんなセッション数になりました。
スポンサー
企業・団体: 53 スポンサー
個人: 42 スポンサー
セッション (キーノート、プラチナ、ランチ、ゲスト、CFP、LT):
31 セッション特別企画セッション(イベント): 3セッション
アフターパーティー: 400名満席(一部スピーカー、スタッフ関係者などを含む)
キーノート
Evan 氏のキーノートは「Vue, Vite and the Future of JS Tooling」というタイトルで話しました。
前半
キーノート前半では Vue.js について話しました。
Vue.js については Vue 3 のこれまでのリリースを振り返りつつ現状と今後にVue 3.5 以降の Vue について話しました。また、Volar や Vue DevTools といった関連エコシステムについても話しました。
後半
キーノート後半では Vite と今年 10 月に会社設立アナウンスした VoidZero について話しました。
Vite の現状の状況から話が始まりました。State of JS のアンケート結果をもとに Vite そして Vitest といった関連エコシステムが Web フロントエンドのコミュニティに受け入れられ、去年もよりさらに成長していることを話しました。
そして、設立した VoidZero についても話がありました。VoidZero のミッションについての話、去年の Vue Fes Japan 2023 でも話があった Rolldown についての現状、そして Vite へどのように組み込んでいくのかロードマップの話がありました。
スポンサーセッション
今回のカンファレンスに支援して頂いたスポンサー様にもカンファレンス参加されている方にお話をできるセッションを用意しました。
今回のカンファレンスでは、以下のプラチナスポンサー様、そしてランチスポンサー様にセッションを用意させていただきました。
(各スポンサー様の発表タイトルにスライドへのリンクしています。注: 公開しているスポンサー様のみ)
VueとViteで作るUIコンポーネントライブラリ ~デザインシステムとプロダクトの理想的な分離を目指して~ | 弁護士ドットコム株式会社
IT未経験者をVue.jsで開発できるITコンサルタントに育てあげる秘訣 - フューチャーの新人研修の取り組み | フューチャーアーキテクト株式会社
AIとともに歩んだライブラリアップデートの道のり | 株式会社リンクアンドモチベーション
ランチスポンサーセッション
フロントエンドエンジニアのいない組織でVue.jsを導入するまで | アララ株式会社
Nuxtベースの「WXT」で開発用のChrome拡張を作成する | 株式会社一休
Vueでサクッと作って試す:Studioでのプロトタイピング開発 | Studio株式会社
スピーカーセッション
スピーカーセッションは、ゲスト、CFP (Call for proposal)、そして LT (Lightning Talk)によるトークセッションです。
ゲストスピーカーセッション
Vue Fes Japan 2024 のゲストは、Vue.js / Nuxt のコアチームメンバーだけでなく、Nuxt を支える UnJS、Evan 氏の Rolldown プロジェクトを支える Oxc、そしてメディアアートで活躍する方を招待してトークしていただきました。
(各発表者の発表タイトルにスライドへのリンクしています。注: 公開している発表者の方のみ)
Oxc - The JavaScript Oxidation Compiler | Boshen Chen
UnJS: The Missing Tools for the Modern Web | Pooya Parsa
Anthony's Road to Open Source - Yak Shaving | Anthony Fu
Vue Vapor: Reinvention | Kevin Deng
同期する都市のキャンバス:Vue.jsによる大規模メディアインスタレーションの舞台裏 | 田中 陽
CFP セッション
CFP、そして LT は一般公募によるトークセッションです。今回もカンファレンスも前回同様、魅力的な内容のセッション応募がたくさんあり、厳選するのが大変難しかったです。
今年のカンファレンスも去年同様、今年は多岐に渡る内容でした。キーワードを挙げると以下な感じです。
生成 AI
UI コンポーネントライブラリ
Pinia
WXT
プロトタイピング
マイグレーション
Vapor
Compare runtime Vue and Svelte
Nuxt best practice
State management on Vue Router
SSG
v-model
TypeScript & TypeSafe
パフォーマンスチューニング
Vitest Browser mode
Protocol Buffer on Nuxt
Nuxt と Vue Router による Typesafe ルーティング
ESLint
Nuxt Server component
Nuxt エコシステム
こうした多岐に渡るキーワードのセッションは Web サイトのタイムテーブルからご覧になれます。タイムテーブルの各発表者の詳細ページにはスライドへのリンクしています。合わせてご覧になっていただければと思います。(注: スライドは公開している発表者の方のみとなります)
カンファレンスならでのお楽しみイベント
Vue Fes Japan は年に一度開催するカンファレンスです。年に一度にお祭りのように楽しんでもらえるよう、今年も様々な企画をしました。
ハンズオン
Vue Fes Japan の主催元である Vue.js 日本ユーザーグループスタッフが用意した Vue.js 学習コンテンツを元に、実際に手を動かしながら Q & A を通して学んでもらう学習セッションです。
去年同様ハンズオン開催に伴い、ハンズオンをスポンサー様にサポートして頂きました。今年は、フロントエンド開発への Nuxt の導入から運用までを一括支援している NuxtLabs Japan 様からスポンサーしていただきました。
今年は、Nuxt Turtorial という現在 Nuxt が開発中の公式チュートリアルを通して Vue.js を学習できるハンズオンをしました。
今回のハンズオンは Nuxt Tutorial の作者である Anthony Fu 氏と Vue Fes Japan のコラボレーションにより、この公式チュートリアルを日本語版で Vue Fes Japan で先行公開し、ハンズオンの題材として使用しました。
Nuxt Tutorial は Vue.js の基礎 (リアクティビティ、Composition API など)から始まり、 Nuxt のコアなコンセプトを理解するためのもので、「Vue.js を触ったことがないけど Vue.js で実用的なアプリケーションを作ってみたい!」という Vue.js と Nuxt をいっしょに学ぶことができる内容になりました。
ハンズオンが終わった後は参加者の方と Q & A を実施しました。
次世代フロントエンドクロストーク
現在、JavaScript ツールチェイン界隈では、Rust で再実装する流れが起きており、パーサーである Oxc や Swc、リンター、フォーマッタの Biome、そしてバンドラー Turbopack、Rspack といったツールがあります。それを踏まえて、JavaScript 関連の OSS で活動されている Prettier の Sosuke Suzuki 氏、Biome コアコントリビューターの unvalley 氏、ESLint コミュニティコアチームの太田洋介氏、海外ゲストスピーカーの Evan 氏、Boshen 氏とともに、今後の JavaScript エコシステムがどうなっていくのかについて、Vue コアチーム Kiaking 氏によって日英翻訳 & ファシリテートしながらクロストークをしました。
クロストークは、3つのトークテーマを元にパネラー間で話しましたが、JavaScript ツールチェインについて Boshen 氏が「JavaScriptでツールチェインを書くこと自体が間違っていた」ような発言に対して聴衆者の間で笑いがでつつ、その Boshen 氏に発言に Evan 氏が「その頃は JavaScript でツールチェインは書くの当然であり、それがあったこそ今の Rust 化の流れはでてきているので、その時代は必要であったし、間違いではない 」と反論していたのが、このクロストークでは印象的でした。
Vue.js コミュニティへようこそ!
Vue.js は Evan 氏によって 2014 年に公開されて 2024年 現在まで進化してきましたが、Vue エコシステムの開発者だけでなく Vue.js コミュニティといっしょに進化してきました。
それとともに、特にコロナ禍以降、Vue.js に関わりたい方が Vue コミュニティに興味を持っても、どうやって参加すればいいのかわからないという声をよく聞くようになりました。
そういった方々のために、Vue.js コミュニティへの参加方法や活動内容について、経験談を交えながら、コミュニティ活動の楽しさや価値について語りました。
セッションは、Vue.js コミュニティチームメンバのからころ氏のファシリテートの元、 chibivue の作者そして Vue.js メンバーでもある ubugeeei 氏、Vue.js、Vite 日本語ドキュメントメンテナ jay-es 氏、UnJSコアチームの Nozomu Ikuta 氏のメンバーでセッションでトークが繰り広げられました。
セッションは、3つのテーマを元に、登壇者それぞれの視点で Vue コミュニティへの関わり方、コミュニティに対する想いなどを語りました。
Q & A は X のハッシュタグを利用して参加者から質問を募り、登壇者が質問に答えていきました。
セッションの最後、chibivue の discord サーバーに紹介で、このセッションに参加している人が一気に参加したため、サーバー内でアラートがでるというハプニングが起きて、セッションで笑いが起きました。
クリエイティブウォール
クリエイティブウォールは、昨年 2023年から始まった取り組みで自由に書き込みができる下記のようなカンファレンス版落書きボードです。
ウォールを設置して、参加者の皆さんに書き込んでもらいました。海外ゲストスピーカーや参加者の人に自由に書き込んでもらいました。
カンファレンス終わった後のクリエイティブウォール、最終的にはこのようになりました。
書き込んで頂いた皆さんに大変感謝します。
クリエイティブウォールのカンファレンス当日の様子ですが、Vue Fes Japan 2024 公式写真として、下記 Google photos にて公開しておりますのでご覧いただけます。
タトゥースペース
Vue Fes Japan はお祭りカンファレンスです。カンファレンスをお祭りのように楽しんでもらえるために、昨年に引き続き、カンファレンス特製タトゥーシールを貼り付けられるスペース用意しました。
今年は Vue.js、Nuxt 、Vite だけではなく、Rolldown や Oxc のロゴが追加されタトゥーのバリエーションが増えました。
タトゥースペースのカンファレンス当日の様子ですが、Vue Fes Japan 2024 公式写真として、下記 Google photos にて公開しておりますのでご覧いただけます。
スポンサーブース
Vue Fes Japan 2024 に支援して頂いたスポンサー様に、カンファレンス参加者の方と接点できるブーススペースを用意させていただきました。
スポンサー様も、Vue.js のカンファレンスということもあり、カンファレンスに参加する Vue コミュニティに楽しんでもらえるようたくさんの取り組みをされていました。
Vue.js のコードやエコシステムを使ったクイズや、シールを使った Vue.js の関するアンケートなど、昨年以上に Vue コミュニティに楽しんでもらえるよう取り組んで頂いているスポンサー様が多かったと感じています。改めて感謝いたします。
スポンサーブースのカンファレンス当日の様子ですが、Vue Fes Japan 2024 公式写真として、下記 Google photos にて公開しておりますのでご覧いただけます。
Vue Fes Store
今年も好評だったグッズ販売をしました。
グッズ販売の売上は、今後のVue.js日本ユーザーグループの v-tokyo の通常のミートアップといったコミュニティ勉強会などのコミュニティ運営活動に使われます。
Vue Fes Store のカンファレンス当日の様子ですが、Vue Fes Japan 2024 公式写真として、下記 Google photos にて公開しておりますのでご覧いただけます。
ネームカード
昨年のカンファレンス好評だったネームカード、今年もカンファレンス参加者、関係者の皆様全員にネームカードを提供させていただきました。
ネームカードにアバターや名前・ハンドル名があるとカンファレンス上でコミュニケーションが円滑になるため、ネームカードはオフラインカンファレンスの体験を最大限に高める1つの要素です。
今年のネームカードも、事前にチケット購入頂いた方がWeb サイト上でアバターを登録し、カンファレンス当日登録したアバターがネームカードに刻印された状態で受け取られるよう、チケット注文IDと連携したネームカード登録機能をWebサイトの開発しました。
昨年の不具合の反省を踏まえ、今年はネームカード登録機能はうまく動作するよう開発に取り組みました。今年は無事この機能をリリースできてよかったと思います。
アフターパーティー
カンファレンスのすべてのセッションが終わった後は、アフターパーティーを開催しました。
アフターパーティーはカンファレンス参加者、そして関係者を含めた方々が楽しむためのパーティーイベントです。料理、飲み物、デザートなどたくさん用意しました。
また、昨年に続き、アフターパーティーは、アフターパーティースポンサーのGMOインターネットグループ株式会社さまのサポートにより、出張江戸前寿司を提供していただきました。
今年のアフターパーティは Vue Fes Japan を盛り上げるべく、新しい取り組みとして Vue Cocktail Bash というはオリジナルカクテルを用意しました。
Vue.js はもちろん、Pinia や Vite などをイメージした、Vue Fes Japan でしか飲むことができない特別なカクテルです。未成年の方やアルコールが飲めない方にもお楽しみいただけるよう、ノンアルコールカクテルも用意しました。
アフターパーティーの準備が整った後、アフターパーティー参加者全員で乾杯をしました。
乾杯後、アフターパーティースポンサーのGMOインターネットグループ株式会社さまによる LT セッションが始まり、それのセッションを視聴しながら歓談が始まりました。
/←このスケジュール表に立ち向かう フロントエンド開発戦略 | GMOインターネットグループ
今年のアフターパーティは DJ ブースを出展し盛り上がりました。
アフターパーティーの締めでは、来年に Vue Fes Japan 2025 に向けたあいさつをし、一本締めで Vue Fes Japan 2024 は閉演しました。
カンファレンスのアフターパーティーの様子ですが、Vue Fes Japan 2024 公式写真として、下記 Google photos にて公開しておりますのでご覧いただけます。
動画
今回のカンファレンスでカンファレンス当日オープニングに再生したオープニングムービー、そしてカンファレンス終了後の作成したアフタームービーを YouTube で公開しています。
オープニングムービー
アフタームービー
個人スポンサー
去年のオフラインカンファレンスに続き、今回のオフラインカンファレンスでも企業・団体様からのスポンサー支援だけでなく、Vueコミュニティ個人のみなさまからの支援を受けました。
支援していただいた感謝のお礼として、去年と同様、お名前を Vue Fes Japan 2024 の Web サイトに掲載させて頂きました。
そして、
Vue Fes Japan 2024 スタッフ限定Tシャツ
優先入場
優先席
といった特典を個人スポンサーの皆様にはつけさせていただきました。
今回のカンファレンスもVueコミュニティ個人の皆様から支援して頂いたことに深く感謝いたします。
託児所サポート
去年に引続き、今回のオフラインカンファレンスでも集中して参加できるよう託児サポートを STORES さまの協力により用意させていただきました。託児サポートを利用した方へ、銀行振り込みで補助させていただきました。
Vue Fes Japan 2024 関連イベント
Vue Fes Japan 2024 開催直前、直後に関連したイベントが開催されました。
ブログ記事
今回のカンファレンスに参加した方のブログ記事がいくつか公開されています。Vue Fes Japan 運営スタッフの jay-es さんによって以下にまとめております。
セッション動画について
今回のカンファレンスのセッションは収録しております。現在各セッションの動画は絶賛編集中です。来年2025年には公開を予定しています。今回のカンファレンスに参加できなかった、そして気になっていた方はどうかお待ち下さい。 🙏
来年に向けて
以上、Vue Fes Japan 2024 の開催内容について書いてきました。ここまで、大変長いブログ記事について読んで頂き、ありがとうございました!
来年開催に向けて Vue Fes Japan 2025 運営スタッフチームが既に立上り、動き出しています。
来年 2025 年も Vue.js 日本ユーザーグループの X アカウント、そして Vue.js 日本ユーザーグループの note で様々な情報を発信していきますので、来年もどうかよろしくお願いいたします。
来年もまたみなさんと直接会えることを楽しみしております!
最後に
Vue Fes Japan 2024 の運営スタッフのみなさん、本当にありがとうございました。
カンファレンスを無事終えることができたのは、みなさんのおかげです。本当にありがとうございました。