アイドルを卒業した幼馴染が俺の家に居候し始めた?!
社会人になって3年目。
大学を卒業して就職したため、今年で25歳になる。
やっと仕事に慣れてきたっていうのに、新人教育が始まり、新卒の時のように忙しく感じる。
今日も新人に教えつつ、自分の任された業務をこなしたため、くったくた。
お酒とおつまみをコンビニで買って、一人暮らししている家へと帰る。
これがないとやってられない。
○○ : はぁ...やっと着いた...鍵...鍵...あった。
ガチャ...ガチャ...🔑
○○ : あれ?回らない...朝閉め忘れたのか...
気をつけないとなぁ...こんなこと続けてたらいつか絶対、泥棒に入られる。
ガチャ...🚪
○○ : ただいm...
ドアを開けた瞬間、目を疑った。
玄関に律儀に揃えておいてある見覚えのないスニーカー。
まさか、たった一回、鍵を閉め忘れだけで泥棒に入られた。
泥棒でもちゃんと靴は脱いで揃えるんだ。
あ、でも逃げやすい様にスニーカーなのか。
どちらにせよ、自分の命だけは守らないといけない。戦わなくてはいけない。
玄関に置いてあるのは、靴べらのみ。
こんなもので勝てるのだろうか。
リビングに繋がる扉のドアノブに手を添え...
開けて 襲ってきたら 叩く。
開けて 襲ってきたら 叩く。
開けて 襲ってきたら 叩く。
呪文の様に唱えて、いざっ!!!
🚪...ガチャ‼︎
?? : あっ!○○!おかe...
襲ってきた!!!
○○ : やーーー!!!ていっ!!!!!!!
?? : 痛てっ!!
やった...!泥棒を倒しt...
○○ : みづき?!
?? : 痛てててて...
○○ : なんでいるんだよ...
?? : えへへ...///
山下美月。
○○と家がお隣さんで、幼少期から高校までずっと一緒いた幼馴染。
高校2年生の時に乃木坂46に合格し、駅まで美月を送ったっきり、久々の再会となる。
○○ : とりあえずそこに正座!😡
美月 : えぇ〜久しぶりの再会なのにぃ
—————————————————————
○○ : まずは、卒業おめでとう。
美月 : ありがとう!良かったぁ...説教されるかと思ったぁ...
○○ : いや今から説教だから。
美月 : ひぃぃ...
○○ : 不法侵入だからな?
美月 : 私と○○の仲なのに?
○○ : 幼馴染とはいえ、8年も会ってないじゃん
美月 : それは○○が会ってくれなかったんじゃん!ずっと連絡してたのに!
○○ : 連絡は返してただろ...それに乃木坂は恋愛できないんだから、俺と会ってちゃだめでしょ?
美月 : 幼馴染は別枠だと思うんだけどなぁ...変なところだけ気を使わないでよ!
○○ : せっかく夢叶えたのに俺のせいで終わらせてほしくないの
美月 : それはそうだけど...
美月 : あとさ、ライブのチケット渡そうとしても頑なに断ってきたよね?
○○ : 俺はちゃんと乃木坂の一ファンとして自力で当ててライブ行ってたの
美月 : 嘘?!ちゃんと応援してくれてたんだ...
ってことは、私の卒コン来た?!
○○ : もちろん。1日目は外れちゃったけど、2日目は行けたよ。
美月 : えへへ...なんか嬉しい...///
○○ : ってか、そんなことより、どうやってここ入ってきたんだよ?
美月 : 愛のち・か・ら♡
○○ : はぁ?今日中には帰るんだよな?
美月 : ううん、ここに住む!!
○○ : はぁぁぁぁぁ?!?!?!
○○ : 住んでた家は?
美月 : 退去した!
○○ : まじかよ...笑
美月 : 一緒に住も!いいでしょ?
○○ : まぁ、いいけど...
美月 : やったぁ!すんなり承諾してくれた♡
○○ : 何言ってもここに住むつもりだろ...
美月 : さっすが○○、わかってるじゃん♡
8年ぶり再会から数分。
とんでもないスピードで同棲が決まってしまった。
美月 : 正座痺れてきたぁ...
○○ : あ、ごめん笑
美月 : そういえばさっき、乃木坂のファンって言ったよね?誰推しなの?もちろん...
○○ : くぼch... 美月だよ?
美月 : くぼ?
ミスった...
美月 : ねぇ!今、久保って言ったよね?!
○○ : あ、いや...
とんでもない形相で睨みつけてるよ...
これが「目バキ船長」ってやつか...
美月 : ○○そこに正座!!
○○ : えぇ...
まさかの形成逆転。
不法侵入者に正座させれられるとは...
—————————————————————
美月 : 浮気だ!浮気だ!浮気だーー!!!
○○ : いやいや!美月と付き合ってたわけじゃないし!
美月 : ずっと一緒にいたんだから付き合ってたようなもんじゃん!ねぇ!認知は?!認知はされてるの?!
○○ : まぁ、一応...
美月 : たくさん積まれたようですね!!💢
○○ : いや、言い方...初期の頃から行ってただけだって!
美月 : 初期の頃から?!幼馴染差し置いてよりにもよって久保のところに?!
あぁ...駄目だ...喋れば喋るだけ地雷踏む...
○○ : それはごめんって!でも、俺、めっちゃ好きだったよ?くぼした。
美月 : ふ〜ん...///
あれ?ちょっとにやついた?
○○ : なんていうかな...久保ちゃんは推しで、美月は推しとは違うんだよ...
○○ : 推しじゃなくて...
○○ : 「特別な人」かな
美月 : 特別な人ねぇ... お?
○○ : ん?
美月 : それって久保より上ってこと?
○○ : 上とか下とかは...
美月 : 私の方が上だよね?!そうだよね?!
パチン!!!👏
○○ : はい!この話はもう終わり!ご飯と風呂準備してやるからくつろいどけ!
美月 : ぶぅ...いい感じだったのになぁ...
—————————————————————
ご飯とお風呂を済ませ、そろそろ寝る時間に。
しかし、困ったことが一つ。
○○ : どこで寝よう...
美月 : そうだねぇ... ニヤニヤ...
○○ : ん?
美月 : 何回も一緒に寝たことあるんだし、2人でベッドでいいじゃん♡
○○ : あれは小さい頃だったから...
美月 : もう!つべこべ言わずに!とうっ!!
○○ : ううぉっ!!
ボフッ...🛏️
美月 : えへへ...///
○○ : 何してって...上着着ろよ!!
美月 : 暑いから脱いじゃった♡
○○ : あのなぁ...
美月 : 写真集買ってるでしょ?
○○ : あるけど?
美月 : なら見慣れてるじゃん♡
○○ : 写真と現実は違うだろ💧
美月 : えへへ.../// 言い忘れてたけど、○○大きくなったね
○○ : 会うの高校生以来だからなぁ...そういう美月も大人になったな
美月 : あらやだ、えっち♡
○○ : いやそういうことじゃなくって!なんて言うか...綺麗になったな。
美月 : えへへ.../// ありがと、いいよ?○○なら、そういうこと♡
○○ : アイドルがそういうこと言わないの
美月 : もうアイドルじゃありませ〜ん♡
○○ : そうだった...笑 なぁ、美月?
美月 : なに?
○○ : 美月ってさ、俺のこと、好きなの?
美月 : えっ?!なっ...なに、急に...///
○○ : いや、芸能界いたらさ、俺よりも魅力的な人、これまでにも会ってきただろうし、これから先も出会う可能性の方が高いだろ?なのにどうして、同棲なんて始めようって思ったのかなって...
美月 : もぉ〜鈍感だな○○は♡
○○ : ん?
美月 : 「忘れられない人」っているんだよ?
○○ : 「忘れられない人」?
美月 : ふとした時に○○何やってるのかなぁとか考えちゃうの。
○○ : そっか...
美月 : 8年間、会えなかったけど、ずっとそうだった。だから、私には○○しか考えられないし、○○もそうだと嬉しい...///
○○ : そうだったのか...俺もずっと美月のこt...
美月 : へへっ...やった...///
○○ : 最後まで言わせろよ...笑
美月 : 気持ちは伝わったから大丈夫♡
○○ : ならいいけど...笑
美月 : これからよろしくね!ダーリン♡
○○ : はいはい...笑
美月 : ってことで...♡
○○ : わぁーーー!!脱ぐな脱ぐな!!💢
これからは毎日が濃くなりそうです...笑
あ、そういえば、どうやって侵入したかまだ答えてないな...笑
Fin...
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