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指導者ライセンスについて

今回はサッカーのJFA指導者ライセンスについて。

僕はこれに関して結構な問題があると思っています。ここではその理由をお話ししていこうと思います。

問題点①B級ライセンス以上は基本的に各都道府県のサッカー協会の推薦が必要なこと。

簡単に説明するとJFAの指導者ライセンスはD級からはじまって、C級、B級、A級、S級という具合にランクアップしていくシステムになっています。
(サッカー以外にもフットサルやゴールキーパーのライセンスもあります)

D級、C級までは比較的誰でも取りやすい金額、カリキュラムになっているので4種(小学生)の指導者はそこまで困りません。

問題はそこから上のB級からで、まず普通に希望して受講することはできません。

受講資格にその都道府県のサッカー協会の推薦が必要という条件があるからです。
(受講する費用も11万かかる。※宿泊費、交通費は別途自己負担)

では、どうすれば推薦してもらえるのか?

それは簡単に言えばサッカー協会のお手伝いをすることで自分を覚えてもらうしかないということです。

サッカー協会は、定期的にこういったライセンス講習の講師だったり、出張指導のスタッフだったりを募集していることがあり、推薦して欲しい指導者は自らそこに応募して講習や指導のお手伝いをやっていかなくてはなりません。

ただ、基本的にこうゆう活動は土日に行われる場合がほとんどで、もし自分がチームに属しているのであればそのチームの土日の練習や試合、大会に行かずに参加しなければいけないという矛盾があります。

問題点②上記で述べたように一般の指導者には推薦などの制限を設けているのに元プロになると免除制度があること。

もちろん元プロであれば全員というわけではないですが、例えばJでの試合出場回数などが規定を満たしていれば、下級ライセンスを持っていなくてもいきなりA級やS級のライセンスが飛び級で受講できてしまいます。

(A級であれば国際Aマッチ20試合以上の出場、S級であればこれにプラスでプロリーグ公式戦300試合以上の出場経験という条件も)

これは正直言ってあまりに不公平すぎます。

そもそも元プロだからと言って指導の経験は無いわけですし、良い選手が必ずしも良い指導者とは限りません。

上手い選手ほど以外と感覚だけでサッカーやっていることが多く、出来ない人間の気持ちが理解できないなどという話も聞いたことがあります。
※もちろん全ての元プロの方がそうだとは言いませんが…

なので、どんな肩書きであってもキチンと段階は踏ませる必要があるのではないかと僕は思います。

問題点③ライセンス交付後は基本的には個人にお任せで、実際どういう指導を行っているかなどその後のチェックは一切ないこと。

これが最も問題だと感じるところ。

ライセンスを獲得した指導者はその後、この資格の継続の為に定期的に協会主催の研修会に参加しリフレッシュポイントと言われるポイントを決められた数取得していかなくてはいけません。

ただ、それだけです。

逆に言えばこれさえ取得し続けれれば、ずっと指導者としてやっていくことができます。

例えどんなクズ指導者でもです。

自チームでの普段の指導の様子を協会の人間が見回りに来るなんてことは基本ありませんので、普段そこでどんな指導が行われていたとしても基本的には知らぬ存ぜぬ。

これでは暴力的、体罰的な指導が行われていたとしても、それをチェックすることは出来ません

そもそもJFAには指導の基準となるものもないので、指導者によって教え方が違ったり、方針が違ったりして一貫性がないところも問題です。

中学の時は良しとされていたプレーが高校の指導者にとっては良しとされず戸惑うことになるなんてことは良くある話だと思います。

※サッカースクール等でよく聞く〇〇メソッドなどという我流のメソッドが無数に存在するのはこの基準がない為。(欧州ではこの基準が原理原則としてちゃんと定義されているのですが、それについてはまた別のところで…)

とにかく1度ライセンス付与したらそれで終わりでチェックする制度がないのはかなり問題。

外部に漏れないから表面化してないだけで、ジュニアサッカーの世界でも指導者の体罰的なことが問題になることは今でもまだまだ結構多いです。

※これは実際に僕の体験談的な話もあります。


以上の3点が、僕が日本のライセンス制度で問題があると感じているところになります。

結局のところ、今の制度だと個人によってその指導力にかなりの差が生まれていると感じます。

例えば常に新しい情報をいろんな所から引っ張ってきて自身の指導に活かしアップデートし続けているような指導者もいれば、自分の過去の競技経験だけをもとにいつまでも古くさい指導を続けている指導者もいるわけです。

これも実際に見聞きするところですが、結果が振るわなかったといって試合後に罰走をさせるような昭和の指導をやっているチームもいまだにありますし、ビックリするくらい見たまんまの現象(オンザボールの指摘のオンパレード)だけの指導者もいたりします。

こういったことで被害を被るのは結局のところその指導を受けている選手達、子供達になるので、その原因を作り出している根本である今のライセンス制度、JFAのやり方にもアップデートが必要なのかなと強く感じましたので、今回はこちらのテーマで文章を書かせて頂きました。

※各ライセンスの取得条件等の細かいところはインターネットで各自お調べ下さい。

それではまた次回!

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