2ヶ月の勉強で基本情報技術者試験に合格しました。【勉強時間】【教材】【勉強法】
基本情報技術者試験合格までの道のり
2019年10月20日の基本情報技術者試験に独学で合格しました。
個人的な備忘録として、また今後試験を受ける人に向けてその概要と勉強法を書くことにしました。
以下、目次です。
試験概要
1.対象者像
高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者
2.業務と役割
基本戦略立案又はITソリューション・製品・サービスを実現する業務に従事し、上位者の指導の下に、次のいずれかの役割を果たす。
(1) 需要者(企業経営、社会システム)が直面する課題に対して、情報技術を活用した戦略立案に参加する。
(2) システムの設計・開発を行い、又は汎用製品の最適組合せ(インテグレーション)によって、信頼性・生産性の高いシステムを構築する。また、その安定的な運用サービスの実現に貢献する。
3.期待する技術水準
1 情報技術を活用した戦略立案に関し、担当業務に応じて次の知識・技能が要求される。
① 対象とする業種・業務に関する基本的な事項を理解し、担当業務に活用できる。
② 上位者の指導の下に、情報戦略に関する予測・分析・評価ができる。
③ 上位者の指導の下に、提案活動に参加できる。
2 システムの設計・開発・運用に関し、担当業務に応じて次の知識・技能が要求される。
① 情報技術全般に関する基本的な事項を理解し、担当業務に活用できる。
② 上位者の指導の下に、システムの設計・開発・運用ができる。
③ 上位者の指導の下に、ソフトウェアを設計できる。
④ 上位者の方針を理解し、自らソフトウェアを開発できる。
4.試験時間・出題形式・出題数(解答数)
午前 午後
試験時間 9:30~12:00(150分) 13:00~15:30(150分)
出題形式 多肢選択式(四肢択一) 多肢選択式
出題数
解答数 出題数:80問
解答数:80問 出題数:11問
解答数:5問
(午前合格者のみ午後問題の採点を受けられる)
難易度
IPAの資料を読み解くと、基本情報技術者試験の合格率はおよそ2~3割程度で推移している様です。合格率が高かった年度の次の試験では難易度がやや上がると読み取っている方もおられました。
ITパスとの違い
最も大きな違いは「プログラミング」の知識が問われる点かと思います。今年度からその配点が更に高くなり、重要性が高くなっていると言えます。
筆者について
スペック
関西の私立大学の文系学部4年生でした。春から通信系の会社に営業職として入社予定で、19年6月にITパスポートを受験し合格しました。
なぜ受けたか
入社後に取得推奨されると聞いたITパスポートに合格しホクホク気分でいたところ、上位試験に値する基本情報技術者試験の存在を知りました。
勉強スケジュール
勉強時間は約2ヶ月です。8月の中頃から勉強を始めました。
時期ごとの勉強スケジュールはこんな感じです。
8月~
12時~21時:バイト
22時~23時:勉強(1時間)
休日:休み
1日の勉強時間:1時間
9月~
9時~11時:勉強
12時~21時:バイト
休日:2時間程度勉強
1日の勉強時間:2時間
10月~
9時~11時:勉強
12時~21時:バイト
22時~24時:勉強
休日:6時間勉強
1日の勉強時間:4~6時間
といったスケジュールでした。
夜に勉強をしていた時期はお酒が飲めないのが辛かったです。
8月は午前問題のみ取り組み、9月は午前と午後を平行、10月からアルゴリズムと言語を中心に取り組む計画でした。
結果
結果はこの通りです。
無事合格しました。(午後がギリギリ・・・)
テクノロジ分野が弱かったですが、その他分野は9割程とれていました。受けた直後は感触的に不合格だと思っていたので結果を見た時はかなり嬉しかったのを覚えています。
使った教材
書籍
キタミ式イラストIT塾
情報技術者試験の教材としては結構有名なものかと思います。イラストでの解説が多く、問題集に取り組み前にこれを2周ほど読んで基本的な知識を頭に入れました。基本的な部分が本当にわかりやすく書かれているので、仕事等でめちゃくちゃ疲れていても読めます(超個人的感想)。
Amazonか楽天から購入できます。
【かんたん合格】基本情報技術者過去問題集
午前問題と午後問題それぞれの4回分の過去問題が掲載されています。忘れた頃にもう1度取り組むなどにより、自身の知識の定着具合のチェックに活用していました。
Amazonか楽天から購入できます。
出るとこだけ基本情報技術者(午後)
午後問題への対策本です。分野1つ1つに詳細な説明があるので、自分の苦手分野を把握しどれを選択するかの参考にもなります。
Amazonか楽天から購入できます。
【福嶋先生の集中ゼミ】うかる!基本情報技術者【午後・アルゴリズム編】
らくらく突破 基本情報技術者「表計算」
基本情報技術者試験の最難関(個人的認識)である言語分野への対策本です。文章が何を意味しているのか一切わからなかったところから、書いてある事がそれなりに理解出来る程度には役立ちました。
Amazon
楽天
らくらく突破 表計算
動画
書籍の他にも、YouTubeの動画も教材として使っていました。以下のような過去問解説のような動画を見ながら問題を解いていました。文字を読むのに疲れてくる時もありましたので、そういう時は動画で勉強する時もありました。息抜き大事。
科目選択
選択した科目
問1 情報セキュリティ
問3 データベース
問5 ソフトウェア設計
問6 プロジェクトマネジメント
問7 経営戦略・企業と法務
問8 データ構造及びアルゴリズム
問13 表計算
選択しなかった科目
問2 ソフトウェア・ハードウェア
問4 ネットワーク
問9~ 各種言語
理由
選択の基準としては、「点数の取りやすさ」を第一の基準としていました。午前問題をある程度解いた後、問題集で1度全ての問題を解き、そこでなんとなく問題文の意味がわかる分野と全くわからない分野に分け、それを科目選択の基準にしました。本来であれば就職後に活きる分野(自分の場合ネットワーク分野)を選択すべきかと思いましたが、分野の特性上実務経験が無い受験者にはあまりにも理解出来ない内容であった為、ひとまず合格を目的とした選択をしました。後悔はありません(震え声)。
令和2年度(春季)からの変更
午後の試験形式が一部変更となりました。11問中5問に回答する形式になりました。
必須 データ構造及びアルゴリズム
選択 ソフトウェア・ハードウェア or データベース or ネットワーク or ソフトウェア設計 or プロジェクトマネジメント or サービスマネジメント or システム戦略 or 経営戦略・企業と法務(上記のうち一部出題・うち2問を選択)
選択 C Java Python アセンブラ 表計算(うち1問を選択)
言語問題において、COBOLに替わりPythonが追加されました。また、午後問題のアルゴリズム・言語問題の配点が50点とこれまでより高くなりました。これにより、当試験の合格にはアルゴリズム・言語分野への理解がほぼ必須であると言えます。
おすすめの勉強法
午前
午前問題への対策は、ただひたすら過去問を解くことだと思います。問題の傾向としてが過去問からの出題が比較的多い様なので、午前問題の可否は過去問にどれだけ取り組めるかという点にかかっていると思います。「過去問で何割とれたから一旦勉強をやめる」という形ではなく、最後まで短時間でも継続して取り組むことで安定した知識の定着を図ることが重要だと思います。
午後
午後問題への対策も一言でまとめてしまえば、「過去問をひたすら解く」ことになります。しかし、午後の場合は午前問題とは取り組み方が異なり、1問1問にじっくり向かい合う事が重要だと思います。理由としては午後の場合はこれまでに過去と同じ問題が出題された事が1度も無く、過去問を通じて「答えを導くパターン」を習得する事が重要だからです。この事から午前と午後には「とにかく数を重視する午前」と「答えの求め方をじっくり掴んでいく午後」という違いがあると言えます。わからない問題に関して、答えを見ながら少しずつ理解していくというやり方が効果的かと思います。
工夫
勉強の際の工夫として、
・時間を定めて勉強する事
を重要視していました。
毎回勉強時間は45分ごとに区切りをつけ15分の休憩をとるスタイルで勉強していました。所謂ポモドーロ勉強法というものですね。「AWA」という音楽サービスのタイマー機能を用いて時間を区切るようにしていました。
時間を区切らないと問題をいつまでも解き続けるorいつまでもサボり続けるのどちらかになってしまう可能性があったので、(45分勉強+15分休憩)×2セット=2時間と決めて取り組んでいました。というものですね。「AWA」という音楽サービスのタイマー機能を用いて時間を区切るようにしていました。
ただ、体調が悪かったりどうしても集中出来ない際は休憩を多めにして頭を休めるようにしていました。辛い中で取り組んでも頭に入ってこなければ意味が無いと思ったので。
当日について
他の人のブログなどで見られるとわかりますが、朝がめちゃくちゃ早いです。私は当日6時くらいに起きて朝ごはんをしっかり食べてから会場へ向かいました。
会場は近所の大学でITパスや情報セキュなど他の資格試験も同時にやっていたので行きのバス・電車はかなり混んでいました。
当日はほぼ勉強はせず、試験が始まるまで音楽を聴きながらずっとぼ~っとしていました。午前は終了よりも早めに退出出来たので早めに食堂へ移動し昼食を摂りました。
試験後はとにかく早く帰りたかったのですがバス停がかなり混んでいて疲れがより溜まった記憶があります。
懸念点・課題
個人的な懸念点としては、やはりアルゴリズム・言語分野への取り組みがかなり疎かになってしまったと思っています。事前に知識が無くゼロからの勉強だった為かなり手こずりました。10月から毎日数時間勉強しましたが、それでも中々理解が及ばずほぼ捨て問題として認識していました。
今後について
今回受験した基本情報技術者試験は試験名の通り情報技術分野の基本的な部分をカバーする資格でした。今後はもう少し分野を絞って知識を身に着けたいと考えています。興味がある分野はクラウド系(AWS,Azure等)やセキュリティ系を学んでみようかと思っています。